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351 歴史小説家の司馬遼太郎氏の『歴史と視点』のなかに、司馬氏がヤスリで戦車の砲塔を削るエピソードが登場します。九七式中戦車を削ったときは傷一つつかなったのに、三式中戦車はヤスリで削れたので司馬氏が装甲の劣化を嘆いたという話でした。
ところが最近読んだ架空戦記には「ヤスリで削れるような粘性のある装甲の方が、硬い装甲よりも耐弾性が上がる」という記述がありました。どちらが正しいんですか?
モーグリ

  1.  司馬遼太郎氏はその話を実際には確認しているのでしょうか。
     また、ヤスリを当てた装甲の部位を九七式、三式でそれぞれ教えて戴ければ、答えは比較的簡単に出せます。というのも、戦車の装甲は部分ごとに材質が細かく異なり、九七式戦車の装甲でも、場所によっては軟らかい部分もあり、三式の場合でもヤスリがかけ難い硬さの部分があります。ですから、この逸話は、誤解のみを拡大させる与太話と呼んで差支えないでしょう。
    BUN

  2. これ、かの「雑想ノート」のうしろで宮崎駿と富岡って人も話してまして、
    三式は工場(当時の)の人が語るに「ただの鉄」だったそうです。
    でもって・・装甲の薄い戦車は焼き入れした『表面硬化装甲』が
    厚い戦車(例えばティーガー)は衝撃を吸収するために焼き入れしない「均質圧延装甲」だったそうです。
    これも「雑想」ネタだからだめですかねぇ・・・

    紅葉饅頭

  3. ↑はい、駄目です。
    装甲に使用するような合金鋼は基本的には熱処理しないと使えないものです。まして焼入れしてない等と言う事はあり得ません。また、九七式の装甲の主要部に使われた防弾鋼第二種と呼ばれる鋼鈑は浸炭鋼鈑です。ただの焼入れと浸炭処理は大きく異なるもので、元になる鋼鈑の材質そのものが違います。
    BUN

  4. うん、司馬遼太郎のヤスリの話、宮さんに教えたのぼくだもの。あてになんないよ。
    特に秘す

  5. はからずも、戦犯は確定した訳ですが、酷い話です(笑)。
    BUN

  6. >4
    もしかして、国賊寺脇の友達を自称するスケベ親父の関係者の方ですか?
    Schump

  7. ↑まあ、言いたいこともあるだろうけどさ、ここではやめときましょうよ。
    特に秘す

  8. 要するに、本を書く人の中には、その程度の聞きかじりの知識を活字にしてしまうこともあるということ。それより、あの本はマニアックな想像力を楽しめむことに魅力を求めようとしているわけです。作家の個人的パーソナリティの是非を問うても無駄です。作家の人柄など、作品の説得力の前ではどうでもよいのです。個人的な文句なら、ぼくなどあなたより数十倍あるはずです。しかし、作家性の中には認めざるを得ない部分も厳然とあります。それは抜きん出た空想力なのであって、しかし史料的価値ではないから、このコーナーには向かない、ということ。
    ↑特に秘す=片です

  9. まさにそういう事だと思います。
    ただ、私は理不尽は承知で、宮崎氏ではなくその情報を囁いた人物を責めているのです(笑)。
    BUN

  10. >7
    了解。では、阿佐ヶ谷のビルにおじゃまするときはよろしく(笑)。
    Schump

  11. BUNさんごめんなさい
    紅葉饅頭

  12. ↑ちがうって、片さんを責めてるんですよぉ・・。
    BUN

  13. ↑はいはいはい。だから、司馬遼太郎とか鵜呑みにしちゃだめだっていってんの。
    >10.阿佐ケ谷って何? マッドハウス? いっとくけど、もうジ○リにはいないのだよーん。



  14. ↑!!!!!!!!!!!!!
    片サンってジブ○の関係者だったんですか?????
    紅葉饅頭

  15. 兵頭二十八『「日本有事」って何だ』から引用。

    「彼の当時の所属中隊は戦車部隊でありながら戦車は装備せず、砲戦車、つまりいまの「自走砲」を装備するところだったから、おそらく彼は初めて見た「三式砲戦車」を、音に聞き姿は未だ知らぬ「三式中戦車」だと早合点したのだろう(中略)メカ音痴の司馬さんならば、それはあり得ることなのだ。
    (中略)無ニッケルで硬さと粘りを追求しようとした大戦後半の日本の主力戦車も、硬さに関してはヤスリと同じくらいに抑えてあった。
    (中略)日本の九七式中戦車やそれ以前の旧い型の戦車は国産戦車は、厚さ二センチとか五ミリとかの薄鈑だ。その程度の厚みで粘りを持たせても防護力は増さないから、とにかく硬さだけを極度に高めてあった。そのやり方は「表面浸炭」という熱処理をする。(中略)すると表面だけバカみたいに硬化されてくるので、(中略)これだとヤスリもタガネも歯が立たないのだねえ。つまりだな、ヤスリで削れない鋼鈑の方が、戦車の防弾鋼としてはむしろ旧式に属するというわけだ。硬いけれども割れやすくてね」

    私はぜんぜん知識がないので判断できないのですが、この意見についてはどうなんでしょう?
    celetaro

  16.  兵頭二十八は毎度の事ながら、100%間違っています。

     砲戦車中隊まで思い至ったのはいいですが、直ぐに一式砲戦車に至るのはプラモの見過ぎです。砲戦車中隊の装備車両はチハがスタンダードであることを知らないのでしょう。思いつきのみで何の根拠もなく戦車第一連隊のエリート戦車中隊長である司馬氏をメカ音痴と罵倒する兵頭氏は本当に元軍人(笑)なのでしょうか?

     それから、浸炭処理は硬さのみを追求するのではなく、通常より低炭素の軟らかい鋼の表面に硬い層を構成することが目的です。兵頭氏は「日本海軍の爆弾」という怪著で浸炭(芯まで浸炭できると思っている!)と焼き入れとの区別がついていないまま徹甲弾を語るという愚行を見せましたが、このようにチハの装甲板は裏から削れば三式より軟らかいのです。

     また、三式の装甲も防弾鋼第三種だと思われますので無ニッケルなどということは無く、チハの装甲より炭素の含有率の高い「硬い鋼鈑」を焼き入れしたものです。防弾鋼の成分は市販の書籍に発表されていますのでもはや新事実ではありません。何の為にニッケルが使われるのか、また無ニッケルの鋼鈑ならただ硬度を落せば耐弾性が上がるのかどうか、司馬遼太郎をいい加減な知識と妄想でクサす前に、少しは勉強して欲しい所です。

     兵頭二十八の言説はこのように、半端な知識に基づく妄想が他者への猛烈な批判とデタラメな結論を導き出す、というのが毎度の事ですので、これをありがたがって受け売りすると、要らぬ大恥を掻く事になります。実に性質の悪い扇動家です。

    BUN

  17. ↑司馬遼太郎こと福田定一少尉は小隊長だったと思いますよ。
    それから、紅葉饅頭さん、過剰なリアクションはなしに願います。世の中にはジ○○の関係者など千人単位でごろごろいるのですから。ぼくの今いる会社にも、仕事先の人にも何人もいて、全然珍しくありません。うー。そんな個人的なことでエクスキューズするのが面倒で特に秘しておったのじゃが。


  18.  兵藤さん、ご自身の考えを書かなければ良い本ばかりだと思うんですが(笑)

     結局、真実と妄想が入り混じっているのがなんというか・・・
    tackow

  19. ↑↑はい 以後気をつけます
    紅葉饅頭

  20. 片さん、その通り、すぐK文庫に飛んでってそこから某所に問い合わせて貰ったら「第一連隊付」とのこと。すなわち小隊長でした。
    BUN

  21. そう、いつもデタラメばっか伝えてるわけじゃあないんです。おっほん。
    紅葉饅頭さん、大丈夫、悪いのは全部こっちだよーん。


  22. ↑真実日記読みました。出典が『アーマーモデリング』とは。またもや情報がぐるぐる回ってるだけではありますまいな。とほほ。


  23. 終着したところで(笑)話を戻すと

    >「ヤスリで削れるような粘性のある装甲の方が、硬い装甲よりも耐弾性が上がる」

    粘性という言葉自体よく分からないというか、材料特性。特に衝撃荷重特性に関係する粘性は自己摩擦に関する粘性しか思い出せない。というか、延性の間
    違いじゃないかと思うんだけど。

    そんなわけで、今も昔も装甲に求められる金属の財力特性は靭性の高い材料。すなわち高い引っ張り強度を有してかつ、真破断歪が大きな材料特性が求めら
    れるです。

    表面硬化は主装甲の防御力を手助けする以上のもんではないですわ。少なくとも現在では。

    ついでにいうと、K察が用いている防弾鋼板とGA隊が用いている防弾鋼板はその防ぐ弾の性質の違いから、主成分も違うし機械的特性もぜんぜんちゃう。
    sorya


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