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385 戦車の点検についての質問です。
現在の戦車では、戦闘時に最大の力を発揮するためには、行軍中、1日につき8人×時間の点検を要するという話がありました。
では、第二次世界大戦中の戦車はどれだけの整備時間を要したのでしょうか。
もちろん国によっても異なるとは思いますが。
どこかにそういった資料はありませんでしょうか。
横井

  1.  第2次大戦時、ロシアにいたとある重戦車大隊が、タイガーに100kmの距離を自走させました。丸々一晩かかって1両の落伍者も出さずに完走したはいいけど、そのときの手間は大変なものでした。1時間毎に戦車を止めて、エンジンを冷却し、各部を点検、補修しながら走ったんだそうです。
     まー、これは極端な例かと思います。ドイツの重戦車って、卵の上に鋼鉄の車体が載ってる、と言われるぐらいデリケートですからね。横井さんのおっしゃるように、ケース・バイ・ケースでしょう。
    ツカドン

  2.  『ティーガーフィーベル』というドイツ軍がティーガー戦車の乗員向けに作ったハンドブックがあります。旧戦車マガジン別冊シュトゥルム・ウント・ドランクシリーズbP『ティーガー』(絶版)に当時のイラストとともに全文が、『ティーガー重戦車写真集』大日本絵画中に小林源文氏により劇画化された物が載っています。
     内容はティーガーの5人の乗員の役割を述べ、以下にしたら戦果をあげられるかの心得を書いた物で、当然のことながら日々の整備のチェックポイントも細かにかかれています。ケーニヒスティーガーも含めてであろうドイツ軍重戦車の実態を知るのに貴重なものだと思います。同じ系列に『パンターフィーベル』という書もあるようです(W・J・シュピールベルガー『パンター』大日本絵画に抜粋有)。
     ただ整備時間そのものに関しては具体的なことは、ほとんど載っておらずわずかに操縦手の項に「ティーガーの操縦手は、ティーガーを活躍させるのに2時間かかる」、「(燃料の補給作業は)1時間仕事である」とかかれているくらいです。ここら辺は乗員の練度とか、車両の状態とかによって大きく変わってくるのでしょうが。
     あと参考になりそうな物といえば『ティーガー・無敵戦車の伝説』大日本絵画、タミヤニュース誌上に連載中のドイツ軍戦車整備部隊の記事だけど回収・修理の話が中心っぽいしなぁ。ダニガン『新・戦争のテクノロジー』にはどうだったか・・・。
     以上、マニアの生半可な知識でした。当時のマニュアルとか、御本職なら詳しいと思います。
    バトゥ

  3.  TN誌にフランス戦での修理に要した時間が載っておりました(車種不明)。

    ステアリング・ブレーキ損傷 修理分隊によって30分
    ステアリング・クラッチ損傷 修理軽小隊によって3時間
    キャタピラの損傷      戦車搭乗員によって1時間
    キャタピラ・ボルト損傷   戦車搭乗員によって1時間

    と、いったところだそうです。 
    バトゥ


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