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210 昔の話で恐縮ですが、火縄式、槌発式、雷管式、雷管式(元込め)の銃では発射速度や射程でどれぐらい差があったのでしょうか?
CHER

  1. はっきりしたことはよく分かりませんが、火縄式、槌発式、は基本的な構造が同じ事から、
    発射に要する時間にはそれほど変わりがなかったと思われます。
    雷管式(先込め)も上記2つと構造上、大きな違いはありませんが、点火薬を必要としないのでその分時間短縮が出来たと思われます。
    元込め式(カートリッジ式)はさく杖を使用しての装填、雷管の装着と言った動作がなく、かなりのスピードアップがあったと思われます。

    射程は、このような構造よりも、使用する発射薬、銃身長に左右されますのでなんとも言えません。

    まぐまぐマグロ

  2.  戦国時代と同形式らしい火縄銃の試射実験をやってるテレビ番組をだいぶ昔に見ましたが、200m先のスイカを見事に打ち抜く(というか木っ端微塵)にしてました。というわけで火縄銃は取り合えず200m以上の射程があるんじゃないでしょうか?
    N,W

  3. 先ごめ銃のスペックについてはこちらのページを見させてもらうとよくわかります。
    http://www.sanynet.ne.jp/~imperial/Napoleon/nh.html
    火縄式、槌発式、雷管式、は、不発が少ないが火縄の維持が面倒、不発が多いが楽、不発も少なく楽、という差なので発射速度や射程には直接響かないのでは。
    ブラン

  4. 戦国時代の火縄式のスタイルを維持したスナイドル式改造和銃等という物がある以上、話はややこしくなるばかりですな。
    BUN

  5. ま、射程は基本的に銃身が短い物<長い物。発射薬の量が少ない<多い。
    で考えてもらえばいいと思いますけど。
    っつーかパラメータとしてはそのぐらいしかないと思われますが。
    あとは弾込め時に使うパッチの有る無しとか、弾丸と銃身のギャップとかになってしまいますし。

    まぐまぐマグロ

  6.  射程については黒色火薬から無煙火薬への切り替え(19世紀後半)の方が、装填・発射方式の進歩より大きいと思われます。ただし、無煙火薬は、引火(誘爆)の特性から、雷管の使用を前提にしているとはいえますが。
     黒色火薬は体積あたりの威力が低く、燃焼の広がりも遅いため、細長い薬室では十分なパワーと燃焼速度(弾頭が銃口を出た直後ぐらいに燃え尽きるのが最も効率的)を得られないのです。自然と薬室は太短くなり、つられて直径=空気抵抗が大きい弾頭を使わざるをえなくなります。これが無煙火薬の使用と薬莢の発明(ボトルネック(先細)にして薬室が太短いままでも小さい弾頭を使用できる)によって解決されていくわけです。
    Schump

  7. >黒色火薬は体積あたりの威力が低く、燃焼の広がりも遅いため、細長い薬室では十分なパワーと燃焼速度(弾頭が銃口を出た直後ぐらい
    >に燃え尽きるのが最も効率的)を得られないのです。自然と薬室は太短くなり、つ

    今ひとつ分からないのだが、威力が低いというのは何を指すんだろう?
    初等の弾道学では、黒色火薬の方が線燃焼速度が明らかにシングルベース、ダブルベース火薬より早いんだけど。

    確かに黒色火薬が発生する燃焼ガスが5リットル/gに対し、シングルベース15リットル/g、ダブルベース25リットル/g
    というのはあるけど。

    その他の部分も私が学んだ弾道学の定説とはちと違いますね(ほんとだって)

    それは秘密です。

  8. なんかイヤな奴に思えてきたぞ、自分(笑)

    もちょっとフォローすると、(いわゆる)無煙火薬と黒色火薬では何が圧倒的に違うかというと、其の
    発生する燃焼ガスの仕事率が大きく違うってこと。黒色と違い、其のガスの原子量は無煙火薬の方が遥
    かに多い(ってことは重い)。

    ってことは、重い物を加速するのに向いているというわけ。ガスの原子量と燃焼時の最大温度から理論
    的に最大限加速することのできる速度は決まっているけどね。逆に原子量の少ない黒色火薬のほうが必
    要とされる重量さえ無視できれば限界到達速度は速い(でも、水素駆動には負ける)

    それは秘密です。

  9. どうやら私は「単位量の火薬が全てが燃え尽きるまでの時間」と「同じエネルギー(あるいはガスを発生する火薬全体を着火するのに要する時間」を混同して論じておったようです。単に「燃焼速度」というと、日本語のうえでは前者だと解されますね、確かに。
    より正確には

    (1)同体積・圧力の燃焼ガスを発生させるための分量の発射薬全体を発火させようとした場合、黒色火薬の方が多くの薬量を必要とする。
    (2)銃身の長さには実用上の限界がある。
    (3)発射薬を制限時間内(弾丸が銃口を出るまで)に燃焼させきろうとした場合、(2)から考えて発射薬全体を点火薬(雷管等)からあまり遠いところに置くことはできない。
    (4)すると(1)より、黒色火薬方式の薬室は、無煙火薬のそれに比べて球に近い形状、つまり太短い形状とせざるをえない。または薬量を少なくせざるをえず、無煙火薬と同等のエネルギーを得られない。
    (5)特に非薬莢式の場合、薬室直径と著しく違う直径の弾頭を使用する構造とはしにくい(装填作業にてこずる)ので、直径、ひいては空気抵抗の大きい弾頭を使わざるをえない
    (6)(5)より発射後の弾速低下が大きく、または(4)後段より初速が低くなることから、黒色火薬・非薬莢式の銃は射程において不利になる

    という理解になるのでしょうか。
    言われてみれば、.45コルト(SAA等の弾薬)は黒色火薬使用の薬莢式ですが、無煙火薬を詰めたところで(同一の銃から撃った場合)、初期活力が3倍や4倍になっているわけではないので、燃焼速度が遅い分だけ燃焼ガスの無駄が生じているのでしょう。
    Schump

  10. いやまてよ。空中での減速は保有する運動エネルギーと空気抵抗との関係で決まるから、あまり細い=軽いタマはかえって早く減速する場合もあるぞ。すると直径小さい=射程長いとは一概には言えんな。狙撃銃がアサルトライフルよりも大きいタマを使うのはそのせいもあるし。ただ、19世紀中盤レベルの弾頭制作技術なら、細い方が空力的に優秀なタマになったことは確かだけど。ライフルの場合、紙薬莢のドングリ弾と金属薬莢の尖頭弾では空力的に勝負にならん筈だし。
    独り言Schump


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