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229 旧日本海軍の3式弾について質問です。
これを用いた対空射撃が効果を挙げた例はあるのでしょうか?

というよりわたしはこれで対空射撃をどのようにして
行なうのかもしらないので、どなたかご教示くださいませ。

たかつかさ

  1. 三式弾を発射する砲には殆ど高射射撃盤が装備されていない為、対水上射撃の射法を応用するので通常の高射砲の様な射撃は難しく、
    一定方向に低速で直進する目標なら多少の有効弾は期待できても、そうした飛行を行う敵機がいないのですから、
    戦記の世界で有力視される三式弾の挙げた戦果はほとんど怪しいものではないでしょうか。
    三式弾の最小口径は12.7センチですから駆逐艦も一部装備したはずですが、
    駆逐艦の主砲対空戦技が実施されたのは夕雲型の巻波以降が二式距離苗頭盤を装備してからのことで
    これも一応対空射撃に対応するといった程度の物だったようです。
    海軍の砲術関係者の見解も大雑把に言って上記の理由でほぼ同様です。

    但し、艦艇と航空機の戦闘の場合通常の高射砲では例外的な低高度を突進してくる目標に対する射撃が行われる場合が多いので、
    榴散弾的に炸裂する三式弾が非常に有効な局面だろうと思われますが、三式弾を発射する大口径砲はそう簡単に臨機の目標に射撃できません。
    対空射撃術として定められていた平射砲の2500mでの弾幕射撃がそうした例に対応するのだと想像できますが、
    対空射撃法は開戦後幾つかの改善がなされたとされており、伝統的な射撃法から無照準射撃までの変遷があったようですが
    その詳細、徹底度は不明です。
    対空戦闘中の大和等の写真に残された主砲塔の向きなどが実態を想像する参考になるかもしれません。
    また、戦後の砲術関係者の見解では、米軍のと異なり照準を複数人が分担する日本の射撃装置は
    精度はともかくも対空射撃には不適であったとしてます。
    よってわずかに伝えられる三式弾の戦果も総じて確信が持てない、と言う結論に至りました。
    BUN

  2. 僕は、敵編隊を散らせて、組織的攻撃を難しくするだけでも、
    十分な効果であると思うのですが。
    勝井

  3. 回答ありがとうございました。
    海軍関係者の間でも疑問視されていると言うのは初めて知りました。
    今後もよろしくお願いいたします。

    たかつかさ


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