改行が失敗して読みにくいですけどよろしくお願いします。
相談者

航空機銃の話で言えば海軍 89 式 7.7mm(ほぼ G3 に相当) の貫通力は「射撃距離 100m で 8mm」、陸軍一式 13mm(ほぼバレット M90 に相当) では「300m で 12mm」、海軍99式二号20mm(フィンランドのラティ重対戦車ライフル級)だと「300m で 15.6mm」というデータが手元にあります。20mm の防弾鋼板を撃ち抜こうと思えば大口径の対戦車ライフルを使い 100m 前後の至近距離で撃ち込む必要があるでしょう。ましてや FA-MAS のような軽量小口径の 5.56mm 弾、それを更に短銃身から発射する M4 カービンでは対装甲攻撃力は皆無に等しいと思って良さそうです。
ささき

やはりそうですか・・・別の掲示板でフルメタルジャケット弾なら貫通できると主張する人が居たんで・・・レスどうもでした。ｍ（_ _）ｍ
相談者

いや、だって、フルメタルジャケットって、いちばんあたりまえの通常弾のことでしょう？
をいをい、ですねぇ。
まなかじ

デザートイーグルの事を対戦車拳銃と聞いた事があるんですがマキシンとかなら
ＢＴＲとかＭ113くらいは至近距離からなら貫通できるでしょうか？
（側面など）
相談者

「対戦車拳銃」というのはゴツい外観と常識離れしたパワーから名づけられた渾名ですが、装甲を貫通するのは多分無理です。.50AE 弾の銃口エネルギー 1228ft・LBS は確かに凄まじいですが(.45ACP の三倍強)、7.62mm NATO 弾のエネルギー更にその倍で 2370ft・LBS に達します。しかも弾速が低い(50AE=1380fps, NATO=2475fps)ので貫通力も低いです。別刊GUN「GUN のパワーとメカニズム」でコンクリートブロックや防弾チョッキに各種口径の弾丸を撃ち込む実験が掲載されていましたが、.44MAG を止めたブロックや防弾チョッキもライフル弾では呆気なく貫通されていました。
本物の対戦車拳銃はドイツ軍が使った信号拳銃の改造品で、口径 50mm くらいの成形炸薬弾を撃ち出すものでした。数センチの鋼板を貫通できたと言います。しかし弾速は低くとも弾頭重量が猛烈に重いのでとても両手で構えて撃てる代物ではなく、折り畳み式のストックが付属していました。
ささき

＞ドイツ軍の対戦車拳銃
ワルサー(ヴァルターだろうが)のシュトゥルムピストルですね。
信号拳銃(ジグナールピストル）の強度を増して、信号弾のほかに擲弾をも撃てるようにしたのがカンプピストル。
さらに管状のショルダーストックを追加し、成形炸薬の大型弾頭をクリアできるでかい照準器をつけたのが、シュトゥルムピストル。
まなかじ

ちょっと本題から離れますが、「軽装甲車の装甲厚は主要な歩兵ライフルの貫通力を基準に設計されている」と言えるでしょう。ライフルや拳銃で簡単に抜けるような装甲なら張らない方がマシ(軽くなって速度が上がり被弾率が減る、それに安くなる)です。ＡＴＭや対戦車銃に耐えるほどの装甲を張ると高く・重くなり過ぎ燃費も悪くなり量産・整備・運用に困難をきたします。想定される敵歩兵火力の中に突っ込んでどれくらいの生存確率があるか、いわゆる「オペレーション・リサーチ」によって装甲にどの位のお金をかければ質と量のバランスが取れるかが算出されるのです。
ささき