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601 小型拳銃から、大型ライフルに至るまでの弾の種類や口径なんかには
どんな種類があるんですか?
みさご

  1.  銃器の口径&弾薬の種類等は、本当にピンからキリまであります。
     はっきりいって、それだけで本が1冊書けます(笑)。

     うーん、どういうアプローチで説明しようかなぁ・・・(;^_^A(思案中)
    ブラック・タロン

  2. 僕は銃器については専門外ですが、
    それでもこの質問が余りにも広範にわたっていることはわかります。
    ブラック・タロンさんがおっしゃっているように、
    ちょっと答えるのは困難でしょう。

    みさごさんに提案ですが、
    銃器の種類や用途などでもう少し範囲を絞ったほうが
    回答もしくは過去ログの所在を教えていただけるものと思います
    (推測ですが、この手の質問は過去に存在すると思いますので)。
    勝井

  3. う〜ん・・・まさか、そんなに種類があるとは知りませんでした・・・。
    例えば、拳銃一つとっても銃の大きさなんかによってメーカーごとに
    その拳銃専用の弾丸などを作っているものなのでしょうか?

    私は、てっきり拳銃はこの大きさ。ライフルはこの大きさ…。ってな
    感じで世界で統一されてるのかと、勝手に想像していました。(^^;

    有名ものや、代表的なものだけでも知りたいのですが
    それよりも、口径や弾薬の種類等によって命中率や飛距離、弾速、殺傷能力
    なんかは変わってくるのでしょうか?
    みさご

  4.  やれやれ、少しは回答しやすくなったな(笑)。

    >弾薬の種類云々:
     金属薬莢式の弾薬が登場した頃は、それこそ銃器の数だけ弾薬の種類がありました。その後、市場の要求に合うものは残り、合わないものはワイルドキャット(大手メーカーが量産しないマイナー弾薬の通称)となって消えていきました。
     そして現在、ほとんどの銃火器は弾薬に合わせて設計されています。専用の弾薬を設計するのは、一部の特殊な銃に限られつつあります。
     基本的に、同じ規格で作られた弾薬であれば、どの弾薬メーカーの製品だろうと適合銃に使用することができます。

     弾薬の統一ですが、まぁ軍隊に限って言えば、使われているライフル&ハンドガン弾薬は大体統一されています。旧西側(アメリカ、NATO、日本等)の軍隊では、ライフル弾薬は5.56mmX45、7.62mmX51、12.7mmX99、ハンドガン弾薬は9mmX19が主流となっており、一方、旧東側(ロシア、東ヨーロッパ、中国等)の軍隊では、ライフル弾薬は5.45mmX39、7.62mmX39、7.62mmX54R、12.7mmX107、ハンドガン弾薬は9mmX18が主流です。


     ここで、現在使われている&かつて使われていた主な弾薬を、ハンドガン用とライフル用に分けて挙げてみます。

    *ハンドガン用
    ・.22ショート ・.22LR ・.25ACP ・.32ACP ・.380ACP ・.45ACP
    ・7.65mmルガー ・7.63mmモーゼル(7.62mmX25) ・8mmナンブ ・9mmX18ポリス ・9mmX18マカロフ
    ・9mmX19(9mmルガーorパラベラム) ・.38スーパーオート ・10mmオート
    ・.40S&W ・.357SIG ・.50AE
    ・.38スペシャル ・.357マグナム ・.44マグナム ・.45ロングコルト 他

     一番下の4つはリボルバー用、それ以外はセミ・オートマチック・ピストルに使われる弾薬です。もっとも、リボルバー用弾薬が使えるオートもあれば、オート用弾薬を装填できるリボルバーもあったりしますが。
     なお、.22LRはハンドガン用(リボルバー、オート双方で使用)に分類していますが、ライフルにも使われる弾薬です。

    *ライフル用
    ・5.56mmX45(.223レミントン、SS109) ・7.62mmX51(.308ウィンチェスター)
    ・5.45mmX39 ・7.62mmX39 ・7.62mmX54R ・.30-06 ・12.7mmX99
    ・7.92mmX57 ・6.5mmX50SR(JPN) ・7.7mmX58(JPN) ・.303ブリティッシュ
    ・.300ウィンチェスターマグナム ・.338ラプアマグナム 他

     これらの他にも腐るほど弾薬規格があります。いちいち全部挙げてたらキリがないのでこれくらいにしておきます(;^_^A

     ちなみに、口径の表記にはミリメートル表記と1/100インチ表記(いわゆる○口径)の2種類があります。アメリカやイギリスではインチ表記が、ヨーロッパではミリ表記が主流です。このため、同じ弾薬でも、ヨーロッパとアメリカでは名前が違うことがあります。例えば、.380ACPはヨーロッパでは9mmクルツ(ショート)、.25ACPはヨーロッパでは6.35mmブローニングと呼ばれます。
     インチ表記とミリ表記の数値は、基本的に対応しています(例:7.62mm=.30口径)。が、計測方法の違い、他の口径の弾薬との混同の防止、より高性能な弾薬であることを印象付ける等の理由から、弾薬名称ではわざと口径を一致させない場合があります。特にインチ表記の場合、それこそ弾薬の種類だけ口径があると言っても過言でなく、時に混乱の原因となります。
     NATOでは、ライフル、ハンドガン弾薬ともに、『ミリ口径×薬莢長』で弾薬の種類を表す表記法が定められています。上のライフル弾薬の一覧がそうです。薬莢のリム(底部の縁)が出っ張っていないリムレス弾薬であれば『ミリ口径×薬莢長』のみ、リムが出っ張っているリムドorセミリムド弾薬であれば、『ミリ口径×薬莢長』の後ろにRまたはSRを付けて区別します。
     ただ、この表記法は、リム以外の薬莢の形状までは区別できない欠点があります。

     まぁ弾薬の種類については大体こんなもんでしょうか(;^_^A
     異論反論オ○ジェク○ョン希望(笑)。


     銃弾の殺傷能力等については改めて・・・
    ブラック・タロン

  5. ところで、口径というのは、どこを指すのですか。
    銃身で言えば、ライフルの山の背(内径)、それともライフルの谷、どちら?
    ルミ

  6. >5
     両方と言っていいかもしれません。
     銃身内部の寸法、すなわち口径は、ライフリングの『山』同士を結ぶボア・ダイアメーター(山径)と、『谷』同士を結ぶグルーブ・ダイアメーター(谷径)の2つで表されます。
     例えば、.30口径(7.62mm)はボア・ダイアメーターですが、グルーブ・ダイアメーターで計測すると.308(7.82mm)となります。
     基本的に、発射する弾丸の外径は、その弾丸を発射する銃身のグルーブ・ダイアメーターに合うように設定されています。
     現在使われている弾薬の口径表記はボア・ダイアメーターが基準となっており、4で挙げたNATO表記法の口径もボア・ダイアメーターです。ただし、.308ウィンチェスター(7.62mmX51)等のようにグルーブ・ダイアメーターで表記するものもあるので、これも気を付けないと混乱の原因になります。
    ブラック・タロン

  7. こちらが暴発してる間に
    ブタックタロンさんから回答されて
    しまいました。(自爆)

    弾薬に関しては性能等の表記は
    非常に複雑で、
    同じ7.62mmX51(.308ウィンチェスター)
    だけとっても、いろんなメーカーからいろんな
    種類の弾薬が製造されてますし、
    同じメーカーから違う種類の7.62mmX51
    (.308ウィンチェスター)出てたりして
    厳密に言えば、全部威力などの性能が
    違ってたりします。
    ブラックタロンさんが「本が書ける。」
    と言うのは当然の話ですね。
    おそらくみさごさんは
    「スポーツカーだから最高速度200km」
    のような「規格」があるものと
    勘違いされたと思われますが、自動車に
    そのような規格がないのと同じように
    ある程度、弾薬の「性能表」を
    丸暗記しないと弾薬の威力などは
    把握できません。
    このあたりも車のカタログを
    読むのに似てると言えるかも。

    RM

  8. 下記は、米国、最大手の弾薬メーカー、”フェデラル カートリッジ カンパニィー”の
    HPの中でオーソドックス(クラッシック)な弾薬のページです。 
    開いて、左の弾種選択をクリックして見ましょう。 ちょっと専門的だったかな?
     
    http://www.federalcartridge.com/andex3.html

    軌跡の発動機?誉

  9. そう言えば、597のブラックタロン
    のカキコを見れば、日本警察という
    限られた組織だけ見ても、多種の
    銃弾と銃の組み合わせがあることが
    わかりますね。
    RM

  10.  さてさて、すっかり忘れてましたが(爆)、みさごさんの2つ目の疑問について。

    >銃弾の威力等:
     これもはっきり言って弾薬によって大小様々ですね。
     まぁ一般的に言えば、純粋なライフル弾薬は射程距離・貫通力等でハンドガン弾薬を遙かに上回ります。
     銃弾の威力を図る数値的ファクターとして、『初速』と『初活力』があります。
     初速は銃弾が銃口から出たときの速度で、秒速○mまたはfps(フィート・パー・セコンド。秒速○フィート)で表します。
     初活力は弾頭の持つ運動エネルギー量で、ある重さの物体をある程度の距離動かす(or持ち上げる)力ということで、kg/m(キログラム・メートル。重さ○kgの物体を1m動かす)またはft.lbs(フット・ポンド。重さ○ポンドの物体を1フィート動かす)あるいはJ(ジュール)で表します。
     Gun誌を読んでる方にはfpsとft.lbsの方が馴染みがいいでしょう。ちなみに、1kg/m=約7.23ft.lbsで換算できます。
     個々の弾薬の初速と初活力は、いちいち挙げると長くなるので省略しますが、ハンドガン弾薬で大体数十〜数百fps/ft.lbs、ライフル弾薬だと数百〜数千fps/ft.lbsはザラです。ただし、その弾薬を発射する銃によって、若干数値が変わってきます。これは、銃身の精度等が微妙に影響してくるからです。書籍等に載っている各弾薬の初速・初活力は、あくまで平均的な目安です。

     ただ、いくら初速や初活力が大きいからといって、それが即『貫通力が高い』『殺傷能力が高い』に繋がるとは限りません。
     無論弾頭自体の力が貫通力や標的に対する破壊力を左右するのは言うまでもありませんが、それをさらに決定付ける要素として、『弾頭の形状』があります。
     弾頭がFMJのように硬く変形しにくい場合、弾頭の持つ運動エネルギー(初活力)は主に標的を貫通する力として作用します。逆に言えば、弾頭の持つエネルギーが弾頭と一緒に標的を突き抜けて逃げていってしまうことになるため、その分標的内部に対する破壊作用は低くなります。
     逆に、ダムダム弾のような変形しやすい弾頭を使うと、標的に命中すると同時に弾頭が変形するため貫通力は劣りますが、その運動エネルギーは標的内部で大きく拡散して内部を損傷することになります。

     これら以外にも、弾頭の威力を決定する要素はありますが、この辺はわしも勉強途上なので、とりあえずこの程度ということで・・・(;^_^A
    ブラック・タロン


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