QQCCMMVVGGTT
607 武器・・というか、兵器かもしれませんが一次大戦時くらいのドイツに
パリを直接砲撃する大型の長距離砲台があったと聞きました。
その砲台以外に類似したものってあったのでしょうか?
あと、できれば写真やイラストなどがある場所を教えてください。
みさご

  1. 確かあだ名がパリゲシュッツとかいう射程距離100キロ級の列車砲では?実家に写真入りの本があるのですが本の名は失念しました。書店でドイツ軍の兵器関係の本をあたればあると思いますよ。
    チャッピー

  2.  パリを直に砲撃した長距離砲台はチャッピーさんのおっしゃる、俗にパリ砲と呼ばれる物だと思います。制式名称は21cm・カイザウ・ウィルヘルムゲッシュと言うそうです。38cm海軍砲を外筒とし、21cmの内筒砲身をはめこんだもので、砲身長34m、砲重量138tという一門こっきりの特注品です。同種の物はないと思います。
     砲身は自重で歪まないように梁で支え、たしか、砲身を旋回させるときには砲身の先に繋がっている列車を動かして旋回させていたはずです。
     こんな手間のかかる、嵩張る長砲身にしたのは、初速を上げ、砲弾を空気抵抗の無い成層圏にまで到達させて射程を伸ばすためでして、竣工時の最大射程は驚異の120km、砲弾重量150kg、初速は実に1600m/秒にもなります。そのため、精度保持のため、砲の内筒を50発ごとに削り直していまして、真面目な話、21cm砲が24cm砲、次いで26cm砲に成長(笑)してしまっています。当然、弾丸もその都度大きくなり、他の部分も改修され、諸元が変わっていると思います。ただ、303発撃っていますので、その際にどこまで成長したのかは分かりません。なお、砲弾の5分の3がパリ市内に着弾。870名が死傷しています。
     面白いのは、この砲がまず海軍の賛意の元に開発され、また巨砲の扱いに慣れている関係で、海軍によって運用された点で、これに懲りたのか、WWI後、パリ砲の再来を狙って長射程の列車砲を開発する際には、それらは陸軍の管轄になっています。
    tomo

  3. 詳しい回答、ありがとうございました。
    みさご


Back