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1018  たびたびお世話になっています。
 第二次世界大戦終了後、航空機搭載の対水上艦攻撃魚雷が無くなったように思
うのですが、私の勘違いでしょうか。技術面で素人の私としては、ロケット補助
推進を掛けて、射程100km内外で発射可能ならば、対艦ミサイルより威力があ
りそうで、極めて魅力的に思うのですが。
 馬鹿な質問ですいません。
山家

  1. ???いまひとつイメージがよくわかりませんが、ロケット補助推進+プロペラで水中を100km潜って行くわけですか?それとも打ち出す時だけロケットを使い、途中で着水してプロペラ推進に切り変えるということでしょうか?もうちょっとわかりやすく説明してもらえませんか?
    epitaph

  2. epitaphさんがおっしゃっているような用法を用いると仮定します。
    つまり航空機から発射→ロケットモーターで飛行→着水して敵艦に迫る。というものです。(違ってたらすみません)

    対艦ミサイルと比較した場合,水線下にダメージを与えられるという点では魅力的です。
    ただ,数百キロある魚雷を百キロメートル飛行させることが出来るのか、
    誘導はどうするか,問題は沢山出てきそうです。

    それに,第2次対戦後,ということですから無理に魚雷を使う必要はないのではないか?と思われます。
    戦艦はほとんどおらず,巡洋艦であれば500ポンド爆弾でも撃沈できることは証明されました。

    したがって,金と手間をかけて作るほどの物ではない。と私は思います。

    にしても,航空魚雷って第2次大戦後すぐになくなっちゃったかなぁ?
    ”&”

  3.  もしロケットで発射し途中で着水するというのであれば、艦対潜ミサイル(魚雷)アスロックが最も近いですね。射程約14km(VLSから発射した場合)、弾頭重量約44kg。やろうと思えば空中発射も不可能ではないと思います。一方ハ−プーン艦対艦ミサイルだと射程約130km、弾頭重量約220kg。水面下を狙うか水上を狙うかですが、”&”さんの言うとおり直接ぶつけた方がてっとり早くて効果的だと思います。
    アスロックhttp://www.fas.org/man/dod-101/sys/missile/vla.htm
    ロシアSS-N-29http://www.fas.org/man/dod-101/sys/missile/row/ss-n-29.htm

     ところで私は知りませんがアスロックの空中発射仕様というのはあるのでしょうか?
    epitaph

  4. アスロック空中発射型はないですし、対潜兵器としては意味もないでしょう。
    航空機と潜水艦の速度差を考えれば、航空機が上空まで行って直接に魚雷を落とす方が良いでしょう。


    便利少尉

  5.  質問の意図がロケット発射、目標手前で着水するものとして、ものすごく大雑把な見積りをしてみました。
     米軍の代表的な短魚雷Mk46が本体重量235kg、弾頭重量44kg。長魚雷Mk48が本体重量1545kg、弾頭重量293kg。
     一方対艦ミサイルハープーンが本体重量515kg、弾頭重量221kg(重量比43%)。トマホークが本体重量1192kg、弾頭重量454kg(重量比38%)。
     重さだけならハープーンやトマホーク程度のミサイルにMk46を乗せられないことはないでしょう。しかし水面下で爆発させるにしても、弾頭重量44kgでは水上艦相手には小さいです。(第2次大戦中の各国の魚雷の弾頭重量がおよそ200〜300kg程度です。)
     それではMk48を積めるミサイルを想定してみると、弾頭/本体重量比40%としてミサイルの本体重量3863kg(!)になります。このクラスの空中発射ミサイルとなるとAGM-28 Hound Dog(4350kg)がありますが、これはB-52から発射するものです。結局高いお金をかけて開発しても大型機でないと運用できず、しかも威力は大戦中の魚雷1本分でしかありません。ハープーンやトマホークのそれと比較してもそんなに変わらないでしょう。
     ミサイルの飛翔中は、魚雷の機能(水中推進装置、燃料、探索装置など)は余分な重量にしかなりません。結局水面下爆発のためだけにこれらの余分な重量を積むぐらいなら、初めからその分弾頭重量に回すか軽量化して直接水上構造物にぶつけた方が効果的ということになります。

     ちなみにMk48は対水上艦目的にも使えるようですから、航空機発射の対水上艦魚雷が完全に無くなったわけではないようです。実際に水上艦相手に使うかどうかは別として。
    epitaph

  6. まあ、別にMK48のような射程の長い魚雷を使う必要は無いのですが
    例えば第二次大戦末期の91式改7は弾頭420kg、総重量約1tの航空魚雷です
    現代の技術で作れば、42kt/1500mの性能をもっと引き上げて誘導も組み込めるでしょう
    さて、搭載量1tの魚雷弾頭ミサイルと、弾頭重量1tの対艦ミサイル、どっちのほうが有効な兵器になるのか
    これは最終的に、同じコストでどっちが効果的なのかとなります
    射程100kmの対艦ミサイルはより短い距離では残った燃料による火災も期待できますが
    この魚雷ロケットは燃料は無駄ですからより長い射程で使わないと優位を主張できなくなります
    ですが長い射程で使うには飛翔中の誘導も問題になります
    ある程度の誘導装置を組み込み、目標の手前ベストの位置で着水させるには
    そう対艦ミサイルと同じぐらいのレベルの誘導システムが推進装置に必要です
    (アスロックは無誘導ロケットですけどね)
    その上で高価な魚雷・・・・コストは対艦ミサイルの倍は確実です
    複雑なシステムゆえに故障確率も高いですから、コストパフォーマンスは3倍ぐらい悪い
    3tの爆弾と400kgの水中爆発、どっちが効果的でしょう?
    3倍の数量を投入出来るなら対象の防御を切り崩す確率も高くなりますから
    それは結果的に攻撃成功確率の違いとなり、最終的な価格と効果では4倍以上になるかもしれません
    つまり飛翔魚雷ってのは対艦ミサイルほどには魅力が無いと思います

    さあて、誰かマジメにコスト計算やって見てくれ(笑)

    SUDO

  7.  極めて分かりにくい質問の仕方をしてしまい、本当に申し訳ありませんでした。
    航空機からロケット推進で発射し、目標の近くで着水させて、後は音響等で追尾さ
    せて命中させるという対水上艦攻撃魚雷を、私としては考えていました。題名を忘
    れてしまったのですが、何かの仮想戦記小説で登場したのを思い出して、書き込み
    ました。本当に、いろいろと親切な回答をしていただき、有難うございます。
    山家

  8.  これは私も不思議に思っていました。戦後の海軍には、何より大きくて頑丈で手厚く守られた目標、大型空母を沈めるという任務があるのですから、この手の兵器(まあ射程100キロとは言いませんが)はあってよかったのではないでしょうか。ジェット時代に、従来型の爆撃で空母に指一本でも触れられるとは思いませんし。
     視界に入ったところで発射し、終末誘導のみ音響で、というような兵器がなぜ実用化に至らなかったのか?
     「できなかったものは、どうせつまらないものだよ」というスタンスでは何も解明できません。何かご存知の方、ぜひご教示ください。
    大名死亡

  9. >7 恐らく佐藤大輔氏の『レッドサン ブラッククロス 外伝1』に出てくるロケット滑空式の音響追尾魚雷のことだと思います。作中では、「高価になりがちな奇形兵器」としながらも、「単に魚雷として考えた場合、30%という命中率は異常な効率であること、そして数発の爆弾や誘導弾より、一発の魚雷が敵艦に与える損害が大きなものである」から「日本海軍がこの兵器を愛」している、と描写されてます。対大型艦専用兵器として使用、ともなってますね(小型艦相手なら、対艦誘導弾の破壊効果と火災で充分以上の被害を与えられるから)。目標から20キロ近く離れた場所で、敵艦の概略位置に向けて放ち、ロケットブースターの燃料が切れると魚雷が分離、海中に潜りこんだ魚雷は、自分の力だけで敵艦を捜索・追尾・攻撃する、とのことです。
    ノースバーグ

  10. >8
    核弾頭があるから問題無いんですよ、たぶん

    SUDO

  11. おそらく、目標対象が少なすぎるのが第一と、
    飛翔中はSAMにとって単なるでっかい目標でしかないってのが理由では?
    着水時の衝撃緩和を考慮したら、終末速度は相当低く抑えなければならない(=カモ)でしょうし。
    勝井

  12. >11
    勝井山
    大戦末期の日本の航空魚雷で350〜400ktに耐えるんですよ
    亜音速までなら何とかなるんじゃないかね?

    SUDO

  13. ↑でも、誘導装置他の精密機器がやられません?
    勝井

  14. 追加)アスロックとかだって、最終的にはパラシュート着水でしょ?
    勝井

  15. >13&14
    航空魚雷とは精密ではない機材で構成されていますか?
    高度な精密機材です、別に誘導装置だけではないんですよ
    VT信管の砲弾はどうなんです? 精密機材ですよねアレ

    ちなみにアスロックのパラシュートは着水角度を一定範囲にするという意味が有ります
    速度の減少による衝撃緩和だけではありません
    想定範囲に着水する事で無駄な構造強度を持たないようにしているのです

    SUDO

  16. ちなみに、西側からSS-N-14と呼ばれているソ連/ロシアの対潜ミサイルの最終型、80-RU(85-RU)は対潜対艦両用ミサイルで、対潜用に魚雷を搭載する一方、対艦用の弾頭と赤外線誘導装置を装備しています。そして対艦用に用いられる場合は、魚雷は投下されずミサイルもろとも目標に突入、その際に魚雷の弾頭も爆発するとされてます。
    (N)

  17.  誰もお書きにならないのですが、現在の水上艦艇の対魚雷防御法はどうなっているのでしょうか?発射される前に敵母機・母艦を破壊するということではなく、発射されてしまった魚雷をどう防ぐか、という意味です。やっぱり魚雷でしょうか。(もし艦艇の過去ログにあったらすいません。そっちはまだフォローしてません。)
     そしてもし有効な対魚雷防御法があるのなら、魚雷攻撃そのものが意味を成さなくなってしまうのではないかとと思うのですが。
    epitaph

  18.  西側にもアスロック以外に「マラフォン」や「アイカラ」といった滑空魚雷?型ミサイルがあるのですが、これらが実用化されて相当経過していますから、もすこし大型の「滑空魚雷」が対艦兵器として考案されても、と思います。

     ただ、「空母を最大の脅威」として認識していた旧ソ連で、終戦直後から開発されたのは重量が3t以上にも及ぶ巡航ミサイルであり。確かに、これが直撃した場合には、大型空母とはいえどもただでは済まないでしょうから、わざわざ魚雷を追加する必要もなかったのではないでしょうか?(それに核弾頭が付いていれば、最早魚雷の出る幕はないでしょう。)

     結局、みなさんお書きになっているように「ひとつ前の駅で降りて、タクシーで次の駅に向かう」という事に対して意味を見いだせなかったのでは。

    >17
     有効かどうかは判りませんが、魚雷防御法としてはデコイが一般的ではないのでしょうか?米空母艦尾の短魚雷発射管も気になりますが。
    tackow

  19. >2
    朝鮮戦争の時までは,航空魚雷は存在していたようですよ。今週の『週間エアクラフト』によると,スカイレーダーが航空魚雷で朝鮮半島にあるダムを攻撃し,破壊したとの記述がありました。
    となりの大トロ

  20.  うーん、やはり「核があるから」というのが大きな理由ということかなぁ。
    大名死亡

  21. >19.ゴミ
    それなんとなく「在庫処分」に思えるのは
    気の迷いでしょうか?(爆)
    勝井

  22. >21
    (爆)指摘されますと,ホントそんな感じですね。

    となりの大トロ


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