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日本に攻めて来た元軍の弓や毒矢の性能はいささか過大評価されているようですが威力はどのくらいあったのでしょうか? のらねこ |
alphabette
アリエフ
(参考)
http://www.joy.hi-ho.ne.jp/tukihara/poison/
アリエフ
彼らは元々大陸を駆け巡る遊牧民族で、
弓の材料も動物性の軽く、弾力の強いものを使っていたと聞きます。
そういうの、日本で大量に入手するのはちょっと無理です。
勝井
>弓の材料も動物性の軽く、弾力の強いものを使っていたと聞きます。
>そういうの、日本で大量に入手するのはちょっと無理です。
具体的には何をご想定でしょうか?
元寇時代と特定して調べてはいないのですが、和弓は木と竹の複合弓ですが、接着には「動物性」であるにかわを使用します。
モンゴル系の弓は木と動物の腱の複合弓です。そして腱はにかわの原料の一つであります。
つまるところ、日本でモンゴルふうの弓を作るのは可能でした。が、日本の高い湿度に合致したかどうかは別ですが。
逆に、モンゴルで日本の弓を作るほうが大変なのです。竹はむろん、木も貴重品ですから。竹が使えないのは矢にも伴う難点ですが。
質問者のかたが何をもってモンゴル系の弓が過大評価されているとご判断なのかわかりませんが、それぞれ特徴としては、
和弓 長弓(の手持ちバージョンとしては極限である上下不等長、弓長約2メーートル矢長約90センチ)なので、威力に長けるが、速射性に劣る。
モンゴル弓 短弓であり(弓長約90センチ矢長約60センチ、相対的に矢が長い)速射性に富み、特に、馬上で各方向に射るのが容易だが、威力に劣る。
つまり一長一短です。
モンゴルで毒矢ってのはあまり聞きませんが(そもそも植物資源の直接利用は貧弱ですし)、ないと断言する材料を持ちません。オオカミ狩りなんかにはあったかもしれません。とすれば、あるいは、「狩猟と戦争の乖離」の程度差があったのかもしれません。
モンゴルの支配階級による狩猟は狩猟それ自体を目的としているので毒矢が使われた可能性が高く、同じ支配階級が戦争にも毒矢を使った可能性も高くなります。
日本では中世以降は、支配階級による狩猟は戦争訓練を旨としているのでおそらく毒矢は使われておりません。そんなものを使わずに大物を仕留めるのが勇者というものです。先住民族や山間地の専門家には残っていたかもしれない毒矢が戦争技術としては顧みられていなかったのかもしれません。後段は確言しかねますのでより詳しいかたの補足を期待いたします。
はたの