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1231  お久しぶりです。
 本日はロシア製の”R-92”というリボルバーについて質問します。この拳銃はどのような経緯で開発されたのでしょうか?

 先日床井雅美先生の著書に側面からの写真が載っていたのを見まして、リボルバーにしては妙な形だったので検索してみたのですが、この銃に関して記述をほとんど見つけられませんでした。毎度妙な質問で申し訳ありませんが、ご教授おねがいいたします。
グリマルキン

  1.  質問者です。なぜ開発経緯かという点を補足しますと、この銃、全長や重量などのスペックがオートマチックのPM(マカロフ・ピストル)とほとんど同じようなものな上(若干PMに比べると小さい)、弾薬も9mmマカロフを使っています。
     つまり既にオートマチックでPMがあるのに、なぜ同種の弾丸でわざわざ装弾数の少ないリボルバーを作ったのかという点が疑問になっています(PMより後にR-92が開発されたと仮定して)。
    グリマルキン

  2.  KBP R-92リボルバーですね。Gun誌1995年2月号の床井先生のロシア兵器ショーレポートに左右側面の写真(名称がP-92になってるけど)が載っていますが、あまり詳しい情報はありません。開発時期は間違いなくPM(マカロフ)より後です。開発目的はセキュリティ用ということなので、民間の武装警備員やボディーガード等向けに作られていると思われます。
     R-92は全体的に小型な上、S&W社のボディーガード(M49等)のように、ハンマーを指かけ以外フレーム内に収めています。小型化&服の中に隠し持って取り出すときに引っかからないようにするためと思われます。5発という装弾数は確かに心許ないですが、小型化するための妥協であり(S&WのJフレームと同じ理屈)、弾はフルムーン・クリップでまとめて装填するので、もたつきも少しは軽減されるでしょう。弾を9mmx18マカロフとしたのも、ロシアで一番入手しやすい弾だからと思われます。
    ブラック・タロン

  3.  ブラック・タロン様、回答ありがとうございます。軍用拳銃にしては装弾数が少ないと思っていたのですが、セキュリティ用に開発された拳銃だったんですね。私服の警備員などが使用すると想定するならあの引っかかりの異常に少ない形状も納得できます。ただ、銃身の短さとサイトの貧弱さを見る限り近接状態でないと命中しそうもない気も。

     こんなマイナーな銃の質問に答えてくださってありがとうございました。Gun誌のバックナンバーは今度古本屋ででも探してみようと思います。それでは。
    グリマルキン


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