オートマグや、デサートイーグル４４マグナムや、デザートイーグル３５７がそうなのでは？
ＹＦ－２３Ａ

　オートは元々リボルバーに比べて構造が複雑なため、高腔圧のマグナム弾薬を使用するにはあまり適さないといえます。これまでに世に出たマグナム・オートは、どれもマグナム弾薬の高腔圧に耐えるために大型に設計され、機関部にもロータリー・ボルトを採用しているもの等が見受けられます。
　また、.44Mag.や.357Mag.等はリムド弾（薬莢後部の縁＝リム）が薬莢径より出っ張っている弾）のため、給弾の安定性（ジャムが起きやすいかどうか）という点でやはりオートには適さない弾と言えます。
　それでも、近年は技術の向上等により、実用に耐えるマグナム・オートが登場しています。

　マグナム弾薬を使うセミ・オートマチック・ピストルの草分けともいうべきオートマグは、リボルバー用の.44Mag.ではなく専用のリムレス弾を使用し、.44オートマグ、.44AMP等の名称で呼ばれています。これの薬莢は最初ライフル弾の.30-06のものを切って作ったとか。
　続いて登場したワイルディ（ウィルディ）も、使用弾はリムレスの.45ウィンチェスター・マグナム（.45ACPの薬莢を長くしたマグナム版的なもの）でした。
　事実上専用弾しか使えないオートマグやワイルディがあまり成功しなかったのに対し、デザートイーグルはリボルバー用の.44Mag.や.357Mag.等をそのまま使えるようになっているためか、マグナム・オートとしては大成功を収めているといえます。さらに、デザートイーグルにはリムレスのマグナム弾薬といえる.50AE（アクション・エキスプレス）を使用するモデルもあります。

　なお、これら以外のマグナム・オートとしては、L.A.R.グリズリー（.45Win.Mag.他）、クーナン357（.357Mag.）、AMTオートマグIV（.45Win.Mag.）＆オートマグV（.50AE）等が知られています。この３つは、銃自体はいずれもコルト・ガバメント系の大型版みたいなものです。
ブラック・タロン

そうですか。リムがあるのが問題で、装薬の強さは特に問題ないんですか？
今田

＞装薬の強さ
　マグナム弾薬に限らず、どんな銃用弾薬にも装薬量の上限（弾薬メーカーによって違いがあるようですが）が設定されています。装薬上限を超える発射薬を詰めたハンドロード弾（手製装弾）でも使ったりすると危険でしょうが、メーカー製の弾薬であれば、銃の出来が悪くない限りは大丈夫と思われます。
ブラック・タロン