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1416 45ACPの自動拳銃、コルトM1911が開発された経緯として、それまでの拳銃の、フィリピンのモロ族との戦闘における威力不足が契機ということになっています。
素人考えでは、正規軍の歩兵は小銃で戦うのではと思うのですが、当時の米陸軍は拳銃を戦闘で主用していたのでしょうか。
NX

  1. モロ族ショック、というやつですね。モロ族(だけではないと思いますが)は勇猛な民族で、体中に弾丸を食らって蜂の巣の様になっていてもそのまま突撃してきたという事ですから、多分近接戦闘でしょう。
    当時のアメリカ軍の小銃は、モーゼルコピーのボルトアクションライフルですから近接戦闘には役に立ちません。
    ですから、拳銃で戦った可能性は高いと思います。

    経緯としては、記憶モードですが以下のようだったと思います。(拳銃の話ですが)

     1.当時フィリピンに派遣された部隊は、新式装備の部隊と旧式装備の部隊の混成だった。
     2.新式装備である9mm拳銃は冒頭の理由で役に立たなかった。(このときの拳銃は知識不足でよくわからないのですが、ルガー1900、またはコルト1901辺りと思われます。)
     3.旧式装備を装備した部隊は何とか対抗できた(旧式装備とはSAAです。9mmと比較してマンストッピングパワーに優れる。)
     4.そこで、戦訓として、SAAの弾丸をオートマチック用として改造(改良)して新式拳銃(M1911)用の弾丸とした。
     
    と、いう感じだったと思います。

    ほほうてい

  2. 近接戦闘の理由としては他に、比較的視界の遮られる地形、山岳地やジャングルが多かったといったこともあったと思います。
    ほほうてい

  3. 回答ありがとうございます。近接戦闘は銃剣突撃ではなく拳銃で、というのがやっぱりアメリカ流なのでしょうか。
    NX

  4. 拳銃は歩兵部隊なら将校の装備でしょうね。
    近接戦闘になったときの小隊長〜中隊長の自衛火力が不足だ、ということなのでしょう。当然ながら、まだトンプソンもM1カービンもないですし。
    スプリングフィールドM1903に銃剣で、ボロ(フィリピンの山刀)相手に近接格闘ってのも相当おっかないとは思いますが。

    ダグラスB-18の愛称にもなってますしね、ボロ。
    けっこう印象深かったんじゃないでしょうか
    まなかじ

  5. >1の2について
     件の出来事が起きた米西戦争当時の米軍制式拳銃は、.38口径6連発のダブル・アクション・リボルバーでした。確か1892年発売のコルト製のスイングアウト式のはずです。

     なお、後のM1911ピストルの開発に繋がるコルトM1900ミリタリー(M1901)は、.38口径のコルトM1900を米陸軍のテスト向けに約200挺納入したものです(市販版のM1900とはスライドの指かけの位置が異なる)。その後改良型のM1902が登場し、1904年に米軍でテストされましたが、.38口径のため陸軍は採用せず、海軍が少数導入ました。
     コルト社がM1900系ピストルを.45口径化する試作を開始したのは1904年からです。最初コルトSAAの.45ロング・コルト弾をリムレス化した弾を使用しましたが強力すぎるため、薬莢を23mmに短くした弾が開発されました。これが後の.45ACPで、これを使うモデルとしてM1905が開発されました。M1905はM1910試作銃を経てM1911に発展することになります。
    ブラック・タロン

  6. おまけ話
    1.>5、.38口径6連発のダブル・アクション・リボルバー 〜1892年発売のコルト製のスイングアウト

      この銃の使用弾は、.38ロングコルト弾です。 .38SPLより、若干低威力、低精度でした。
      又、1899年より、S&W .38ハンドエジェクター(極初期は、.38ロングコルト弾、後に.38SPL弾)も制式採用。 現在のミリポリの先祖です。

      >1.ルガー1900−−−1901年頃、米陸軍が試験的に1000丁購入していますし、
      米国内で一般販売もされていましたから、一部の将校が早速、フィリピンで使用していたと考えたら、面白いです。

    2..45ACP弾−−−
      この弾薬の設計は、かのジョン・M・ブローニングでした。
      .45ロング・コルト弾を基に改良し、威力性能もほぼ同じなんですが、両者のライフリング・ツイストも同じ
      1−16in なんです。
      .45ACP普通弾の米軍制式名称−−CARTRIDGE, CALIBER .45, BALL, M1911
      1911年制定という事で、使用発射薬がシングルベース火薬なのも、古い事を物語っています。(現在もS・B火薬)


    軌跡の発動機?誉

  7. 余談
    うーんと昔の映画砲艦サンパブロという映画で、主人公のスチィーブマックインは
    BAR、他の水兵はボルトアクション(たぶんM1903)、士官はサーベルと
    ガバメントという装備で、近接戦闘になるシーンがありました。
    当然、主人公はBARを乱射して援護射撃、他の水兵は剣付き鉄砲で白兵戦をやっやってたような記憶があります。
    この戦闘シーンで片手にサーベル、片手にガバメントを持って陣頭指揮にあたる艦長に数人の敵兵が
    突進肉薄するシーンがありました。
    艦長は敵兵めがけてガバメントを乱射して次々に倒し、残った一人をサーベルで倒してました。
    このような場面で、拳銃を撃っても相手がたおれなければ非常に恐かったでしょう。
    小隊長クラスでは自分もサーベルと拳銃をもって列兵と一緒に突撃したりしますので、このクラスがやられてしまうと非常に痛手ということもあったような気がします。
    SAW

  8. 余談

    アメリカ人はこのモロ族ショックと同様の事件(?)を1990年代にも起こしています。

    軍の制式拳銃がM9に更新されたあおりを受け、警察用の拳銃も9mmパラを使用する拳銃を採用するところが増えてきました。誰だって軽くて弾丸の数が多い方がいいですから。
    ところが9mmパラは麻薬常習の犯罪者には通用しなかったのです。(麻薬によって痛覚が鈍くなっているので1発や2発くらっても平気な状態になるらしい)
    丁度、モロ族の突撃かバイオハザードかという感じだった様です。
    それでまた45ACPが見直された、という話です。
    余談でした

    ほほうてい


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