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1549  対艦ミサイルの命中方式についてお聞きします。
 調べていて対艦ミサイルは発射後、慣性誘導でシースキミング状態を保ちながら接近して目標に近づき数十キロ手前でアクティブレーダー誘導に切り替え目標の目前でいったんホップして最適角度から急降下するとされていました。
 しかし、アニメや漫画、映画など(この場合主にハープーン)でシースキミング状態からそのまま舷側に突っ込む描写がなされていますがあれは間違いなのでしょうか? 一方で舷側に突っ込む本物の映像(80年代くらいのものだろうか)もよく見ますし、エクゾセもシェフィールドの舷側に突っ込んだと記憶しています。どうかご教授お願いいたします。
ジョン・ウェイン

  1. いっぱいあるんです。

    例えばポップアップしたかと思えばスキミングし、回り込んでズドンとか、トンデ
    モネーポップアップをしたかと思えば鉛直にズドンとか、ポップアップしたフリを
    するフェイント&真横にズドンとか、そのまま直進とか。

    ま。高いモンは高いだけの機能を有しているってことでいいでしょ。
    高速ASMは高機動じゃないんで、あんま多種な機動モードを持ってませんけど。
    sorya

  2. XASM-3などの高速ASMもシースキーマーなんでしょうか?
    taka

  3. XASM3はわかりません:-)

    ですが、一般的な高速ASM(M2〜)はドップラーモードでスキャンすると思いっきり
    存在がばれます。これは下手な高度ではシークラッターに紛れることができないと
    いうことを意味します。

    そんな訳で、高速ASM(非ラムジェットタイプ)は今まで以上の低高度で侵入するよ
    う設計して然るべきであります。(とまぁ、一般論で逃げるワタクシ)
    sorya

  4. XASM-3の飛しょうモードですが、無難なところでこんなものは如何でしょうか。
    http://www.jda.go.jp/j/info/hyouka/2001/jizen/hon20.pdf
    こちらによると、高高度で飛しょうし、目標へ鉛直に突入するモード、途中まで
    高高度で飛しょうし、シースキミングへ入るモード、発射後へそのまま
    シースキミングで飛しょうするモードとなってます。

    余談ですがXASM-3ではIIRシーカーは止めたそうですね。
    GM4室はこれしかネタがない筈ですから、今年は必死でしょう。(^^;;
    AP1

  5. ↑ありがとうございました。
    >soryaさま。超音速の方が発見しやすいんですね。言われてみれば納得ですが
    かなり意外に感じました。

    >AP1さま
    シースキマーで超音速・・・。警戒機がなければ迎撃不能に近いですね。

    XASM3はラムとロケットの複合らしいですが、最大速度はM5程度と思って
    良いのでしょうか?
    taka

  6. >>taka氏
    いや。意外でもなんでもないよ。考えてみれば普通の事です。

    例えば、民生の機器を流用したXバンドの弾道試験用ドップラーレーダーでは、地
    上高1mを飛ぶ35mmAPDS、20mmAP/APDS、7.62/5.56をかなりの距離までその弾道を
    捉えることが可能ですし、実際に捉えています。APDSなんかだと、プッシャーが離
    脱して、地面に転がるところまで捉えることが可能です。

    これを理解するためには、そもドップラーレーダーとは何ぞや?という事を知る必
    要があります。ドップラーレーダーの肝は「相対速度に応じた、キャリアよりも激
    しく低い周波数で異動目標を検知できる」ことです。例えばキャリア周波数10GHz
    のドップラーレーダーに対して真っ直ぐ速度1500m/s で向かってくるとあるものを
    検知した場合、その周波数は約100kHzです。と、いうことは100dBもの周波数差が
    あるため、「その物体がレーダー波を反射している限り」極めて高効率に探知する
    ことが可能であることを意味します。(面倒なんで一部説明をハブしてます(笑))

    もっとも、これを可能とするには高精度(16bit以上)でかつ、高速(1Gs/s以上)の
    AD変換機と、その周波数及びパルスをカウントできる計測器が必要となるわけでは
    ありますが、それにしたって現在の民生用機器の高能率レーダー(30dBi クラス)
    とを組み合わせて用いれば、数十ワットの空中線で20nm以上から検知する事が可能
    になるでせう。ちなみにこれはAPFSDSクラスのRCSで計算しています。

    これを防ぐにはどうすれば良いのか?もうおわかりの様に、今までどおりのシース
    キミングでは容易に探知することが可能なため、今まで以上の高低高度でスキミン
    グする必要性が生じるでしょう。

    しかし、高速ASM はその推力発生機構にラムジェットを採用しているのが常のため、
    更に低い高度での海面追従飛行を行うことが極めて難しい(速度的な意味もある)と
    いう事を考えれば、RCS を異常に小さくするしか残された手はありません。つまり
    はステルスです。ついでにしっかりしたステルス設計が成された筐体であるならば、
    空中警戒機のルックダウンモード(ドップラー)であっても容易に見つける事が難し
    いでしょう。それこそ排気炎(IR)もしくは、機体の空力加熱(IR)でしか見つける事
    が不可能になるでしょう。

    と、まぁ、ステルス式超高速ASMの一般論を述べてみました。
    余りにも簡単すぎる説明ですまん(笑)
    sorya

  7. 高低高度だって…鬱過ぎる。推敲してから投稿する癖をつけなきゃな(苦笑)
    そりはそうと、速度に関して。

    まぁ、真上から突っ込んでくる場合はそれくらいあっても誰も驚かないんじゃない
    かな?(笑)
    sorya

  8. あ。1Gs/S 以上のサンプリング周波数ってのは、より精度・確度を必要とする場合
    であって、本来ならばナイキストさんの条件式によって、最低限のサンプリング周
    波数が決定されます。それにしたって400Ks/S位ですね。
    sorya

  9. 更にメンゴ(苦笑)サンプリング周波数は理論的には2fで良いんだった。(山&谷)
    すると200Ks/Sだわ。つまりは5μ/サンプル。

    これだけだと余りにもわびしいので、ちょっとした技術予測。1024点リアルタイム
    FFT解析で1500m/sで異動する「1」物体の計測を1個のドップラーレーダーにおい
    て行う事を考えます。

    時間中央に対して前後512サンプルを必要としますので、

    5x10^-6(S)x1024(Samples)=0.512x10^-3(S)

    が最低限の計測秒数になります。ま、それだと確実に計測可能かどうか分からない
    ので、1.2 の余裕を設ければ

    0.512x10^-3x1.2=6.144x10^-3(S)

    が最小パルス幅になります。そして、距離計測を行うために、モノパルス発振を行
    うとすれば、最低限1.0x10^-2(S/pulse) くらいは採れますので、結果、

    1500.0(m/S)x1.0x10^-2(S)=15.0(m)

    つまりは、1計測あたり15mの移動距離及び速度の計測が可能になります。

    ま。実際はパルス法だけではなく、位相差解析を行うことによるリアルタイム角度
    計測も実施可能ですので、これ以上の解析能力があるでせう。ADコンパータもこん
    なショボイシステムではないだろうし>軍用の最新レーダー

    #ちなみにCWレーダーではもっと精度が出せますです。

    sorya

  10. 回答ありがとうございました。
    色々と勉強になりました。
    ジョン・ウェイン

  11. まあ非ステルスの超音速ミサイルの場合
    レーダーを避ける為にぎりぎり迄低空飛行(これはサンバーン同様マッハ2程度が限度だろうか)し
    低空飛行をしてもレーダーで捕捉される距離に成ったら上昇し
    マッハ2以上に加速すると言う方向も考えられ得るのではないのか
    某研究者

  12. あー。無理ですね。
    何故ポップアップ機動を行う必要があるのか?これを考えなきゃ。
    そんな間抜けな設計をする技術者、研究者なんか世界のどこを探したって居ないと思うね。
    しかも、ちょっとステルスに対する盲信も厳しいです。
    ステルスとは何か?からはじめる必要があるでしょう>再勉強
    sorya

  13. まあ超低空飛行してもレーダーで捕捉される距離では
    低速で超低空飛行をする意味は無い訳だろうし
    サンバーン等の高速ミサイルは敵の近距離では上昇し速度を増やして
    迎撃側が対応可能な時間を短くした方が良いかも知れないが
    某研究者

  14. 研究者を名乗るならば、速度−高度変換のような最低限のニュートン物理の素養を
    せめて身に付けていただきたかったですね。>上昇し速度を増やす

    角「速度」と「速度」は等価ではありません。
    以上。
    sorya


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