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1553 画像赤外線ではない単素子の赤外線誘導ミサイルの場合、ロックオンして発射した後は相手との角度情報しか得られないと思うのですが、比例航法ができる赤外線誘導ミサイルが存在するようです。比例航法には相手との距離や速度の情報が必要だと思うのですが、どのようにして相手の距離や速度の情報を得ているのでしょうか。
MK48

  1. 画像にしたって簡単に距離が求まるとは思えないんだけど(笑)
    相手の大きさが分かっていれば可能だけど(ヒント1)
    純粋な距離測定ならば、共焦点光学系でも調べてみればわかるのでわ?と思います(ヒント2)
    ま。あくまでも一例だけど。

    sorya

  2. 無い頭を捻ってみたのですが。。

    速度に関しては見越し角の変化率(角速度)、つまりレティクルによる点滅の
    変化率によって、距離に関してはやはり赤外線の強度かなと思っているの
    ですが。。どちらにしろかなりアバウトなものにならざるを得ませんが。

    ヒント1に関しては多素子で捉えた場合に受光した素子数である程度の距離が
    分かるということでしょうか。
    MK48

  3. あー。最近のシーカーは、よほどの工業後進国ぢゃぁないかぎり、チョッパーを使
    う事はありませぬよ。だから点滅とかそんなのは考える必要はないス。

    じゃ、ヒント3。放射エネルギーは立体角に応じて、その単位面積あたりのエネル
    ギーが変化します。静止状態のエネルギー放射体があったとして、最初のオフセッ
    ト距離がわかっていれば、それなりの距離計測が可能です。

    ま。この3種類以外の方法しかまず用いないでせうね。
    因みに距離計測の確度としてはヒント2=>ヒント1=>ヒント1
    sorya

  4. soryaさま、御回答ありがとうございます。

    ヒント3は、発射時に距離測定手段(レーダー、又は近SAMのように
    レーザー・レンジ・ファインダー)を有している場合は良いとして、
    携行SAMのような場合はどうしているのでしょうか。
    MK48

  5. んー。もしかしたら、何か勘違いしてるのでわなかろうか?と思っていたんだけど、
    どーも比例航法に関して多大なる間違いを犯している模様ですね。

    比例航法って事は、その関係が比例でさえあれば適用可能なんですよ。例えば、純
    粋なイメージシーカーを設計しようとして、まず真っ先に思いつく比例航法基本式
    は、(目標の見かけ角速度)=(航法定数)×(ミサイルの実角速度)です。実際
    の式はテンソルですけど、面倒なんで書かない(^-^;)

    ほら、距離情報がなくとも、ちゃんと比例航法アルゴリズムが成立しちゃうでしょ?
    携SAMに関して言えば、こんなベーシックな基本式は使わないけど(笑)
    sorya

  6. >soryaさま

    なるほど、かなりの勘違いをしていたようです。
    自分は単純に角度情報しか得られないパッシブのミサイルは純粋追尾、
    距離・速度情報が得られるアクティブのミサイルは比例航法によるものと
    勝手に思ってました。

    純粋追尾だったら、高機動の格闘戦ミサイルは成立しませんよね。。。

    質問ばっかりで気が引けますが、距離・速度情報が得られるアクティブ方式の
    パッシブ方式に対する優位性は何でしょうか。(全天候性は別として)
    というのはアクティブ方式の空対空ミサイルに対する射出型ECMに
    おいては、ドップラー・ゲートに対する欺瞞が極めて有効という記事を
    目にしたことがあるのですが。
    MK48

  7. 段々と答えるのにちょっと慎重を要する質問が…(笑)

    >自分は単純に角度情報しか得られないパッシブのミサイルは純粋追尾、
    >距離・速度情報が得られるアクティブのミサイルは比例航法によるものと
    >勝手に思ってました。

    えーと、先の比例航法基本式。あれ結構重要なんですよ。
    実を言えば、あの航法定数。あれを変化させることでPPC と同等の航法計算を行わ
    せる事が可能です。この航法定数を相手の見かけ角速度等の情報に基づいて、動的
    に変化させることで、PNC-PPCを使い分けている事が多いようです。

    AIAAjournalの受け売りですけど(笑)

    >純粋追尾だったら、高機動の格闘戦ミサイルは成立しませんよね。。。

    一応、この手の教科書(日本語は…ないです)にも書かれている有名な証明にPPC の
    適用限界があります。簡単に言えば、ミサイルが目標の倍の(角)速度で移動してい
    る場合、計算上では∞の加速度によって機動しなければ、目標に当たることが不可
    能という証明です。ということはPPC に必要なのは角速度以上に相対速度比をいか
    にリーズナブルな値にするか?ということであって、高機動性云々というのは比較
    的重要ではありません。

    無茶言うと、M0.1〜M3.0まで速度を変化させられる、推力/重量比が高いミサイル
    が存在したら、フレア/チャフ等に欺瞞させられない限り、時間さえ掛ければPPC
    であっても、いつかは当てることが可能になるという事を意味します。

    ま、実際はこのような純粋なPPCやPNCを使うことなく、未来予測位置に基づいた各
    種追尾アルゴリズムによってミサイルの制御が行われているものとみて良いと思い
    ます。

    >質問ばっかりで気が引けますが、距離・速度情報が得られるアクティブ方式の
    >パッシブ方式に対する優位性は何でしょうか。(全天候性は別として)

    簡単に言えば射程(笑)

    後強いて言えば、今ではチンケな言い方になったんだけど、位置及び(角)速度がわ
    かることから、適正な見越し角を持っての射撃が可能である。つまりは、より正確
    な追尾が可能である。とまぁ、こんなところですかね。

    しかし、この後者に関して言えば、母機から適正な見越し角をプログラムされて飛
    翔した後、目標を探知し、追尾する、空中ロックオン方式のパッシブ型のミサイル
    が出てきちゃったもんで、アクティブ式のみの特権ではなくなりました。止めに
    TVM モドキまで出てきやがる(苦笑)


    >というのはアクティブ方式の空対空ミサイルに対する射出型ECMに
    >おいては、ドップラー・ゲートに対する欺瞞が極めて有効という記事を
    >目にしたことがあるのですが。

    ところがどっこい、最近では多偏光レーダーを用いることによって、RCS を計測し
    ながら追尾するミサイルが開発されそうなので、さぁ、大変です(笑)

    こういうのはイタチごっこスよ。ほんと。

    そんな訳で、本職は飛翔体屋さんではない、sorya が大雑把な解説なんぞをかまし
    てみました。

    他の人、突っ込み許可です(笑)
    sorya


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