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1587 またかと言わずにおつきあい下さい。
WW2時の自動小銃は狙撃任務に使われることが多かったですが、その理由は主として3〜400mで体のどこかに当ればいいから、自動小銃でもそれくらいの射程はあるしそれなら速射の効く自動小銃の方が好適正。と言う物でした。と言うことはもっとちゃちなサイトで狙う歩兵の武器である小銃にもその程度の命中性があれば良く、出きれば早く撃てた方がいい性能と見なされるはずです。ところが、ボルトアクションライフル中で速射特化型といえるのはイギリスのリーエンフィールドNo1 Mk3 SMLE303だけとなっています(自国の兵器に非理論的な信仰を仰ぐイギリス人ですら文句を言う命中率だそうですが(笑))
床井氏は先日、なぜ自動装填狙撃銃がありえたのか? との質問に対し、上記理由とともに敵がドンドンくるからちまちま狙ってられないんだよ。という意味合いの回答を仰っていました。
ならば分隊の中の1人2人に短射程のSMG担がせるより一番頭数がそろって斉射すれば機関銃と同威力の弾が雨霰と敵を襲う小銃兵の射撃速度を向上させる事の方が優先課題であるような気がします。実際今の突撃銃はその思想ですし、当時の概して強力なライフルカートリッジでは小銃の自動化は難しかったそうですから、既存の技術で強力な制圧打撃力を与える方法としてこの考え方は妥当といえると思います。
が、前述の通り速射特化小銃は英国のものだけ、まあ、なんというか狙撃銃が“こんなもん”的なノリでしか命中率を求めていないのに歩兵小銃には一発必中主義のどっかの国ほどとは言いませんが速射に偏向させるべく行われたそれらしき改良はいずこにも私にはみつけられません。このあべこべの運用法は何が原因でそうなったのでしょうか? それとも銃はそのままに当てるより撒けと言った教育が行われていたのでしょうか。

追記:映画を考証ネタにするのはアレですがプライベートライアンクライマックスにおいて独逸兵は良く狙って射撃していましたしタルビソタのフィンランド兵も塹壕からよくソ連兵を狙って撃っていましたので、やはり1発必中に近い教育が施されていた物と考えますが。

紅葉饅頭

  1. 小火器は全然わからないんですが。

    歩兵銃を持つ兵隊さんは技量が並ですから、ちゃんと狙って撃たないと全然当たらないんじゃないかね?
    つまり一発必中教育をしているから300〜400m程度でも何とか人体に当たる>個人的には200でも当たらんと思うが・・・。
    反対に狙撃銃を与えられる兵士は射撃技量の優れたものが多く、そうなると、戦術レベルで考えれば必要十分な距離である400mで敵兵士を無力化できて、それが最大多数になる自動小銃は望ましいものだといえるのではないでしょうか。

    分隊や小隊がどの程度の間合いで交戦するものなのか
    また敵兵との距離が変化するとどういう形で火力が変化するものなのかを考えると、別に不思議でも何でもないように感じます。

    SUDO

  2. >なぜ一般の歩兵ライフルは速射性を重視しなかったか?
     銃の構造という点から考えた場合、第2次大戦までの歩兵ライフルの主要メカニズムであったボルト・アクションは、ハードウェア面から速射性を求めるには限界があると思います。一般的なボルト・アクションは、ボルト・ハンドルを起こす→ボルトを後方に引いて排莢→押し込んで次弾装填→ハンドルを倒して発泡準備完了という段階操作を踏まないと発砲できません。これをスピーディーに改善できるのは操作する人間の熟練次第といえますが、どんなに熟練した射手を掻き集めてボルト・アクション銃で一斉連射させたところで、相手が自動火器を使ってきた場合、火網密度という点では如何ともしがたい面があるでしょう。
     これをハードウェア面から少しでも改善しようとして生まれたのがストレート・プル・アクションですが、実際には操作速度にそれほどの差はなく、また機構が複雑になる等の理由から(今の自動銃のターン・ボルト・メカをわざわざ手で動かしてるようなもん?)、採用したのはスイスのシュミット・ルビン等少数に留まっています。

     あと、速射性を求めるなら歩兵ライフルの自動化が一番の近道と言えますが、これは自動銃の運用等に対する軍の理解度や、大量生産を支えられるだけの工業力がその国にあるかどうか等に左右されてきます。結局、第2次大戦までに歩兵ライフル全体を大々的に自動化する方針を採った国は事実上1ヶ国(アメリカ)だけでした。
     ちなみに紅葉饅頭さんならご存じだと思いますが、第2大戦中には機関銃並みに連続で撃てるフルサイズ・カートリッジ使用の歩兵ライフル(と一応呼べるもの)がいくつかありました。例えばドイツのFG42、これは空挺部隊の兵士に一般歩兵より強力な火力を付与する目的の下に設計された銃です。ただ、あくまで空挺部隊専用装備として作られたものであり、一般歩兵向けの連射可能な自動火器としては例のMP43/44が充てられたのは周知の通りです。
    ブラック・タロン

  3. 質問を10行程度にまとめる練習をすると良いですよ。
    小銃と自動小銃に求められた射撃精度は実質的に変りません。
    BUN

  4.  戦術というのはあんまり知りませんのであてずっぽうが入りますが。
     たくさん撃つと、それだけ多くの弾薬を持って歩かなければなりません。
    また、撃つ以上は効率よく当てなければなりません。だからドイツ軍は
    飛び切り発射速度の高い分隊火器を1丁だけ、一番優秀な銃手にあてがっ
    て、分隊長に射撃指示をさせました。そして、特に火力を強化した編成
    として、随伴歩兵の一部には分隊火器2丁の編成も試しました。
     小銃並みの射程で濃い弾幕を張る方法としては、分隊火器を2丁にする
    ほうが、例えば自動小銃を人数分配るより安上がりで、機械化が不十分
    な場合を想定すれば弾も多く運べる(分隊火器の弾薬手は弾薬箱を2箱持
    てる)のではないかと思います。
    マイソフ

  5. 小人数でゲリラ的に戦う狙撃兵と、集団で戦う普通の歩兵戦術は直接比較できないと思います。50名・100名が斉射すれば火力は50倍・100倍になるのですから。一挺ごとの射撃速度が倍になっても数量が半分になってしまっては同等以下です。しかし第二次大戦においては機動力の導入により戦場が拡大し(第一次大戦の塹壕戦のような)歩兵大集団同士の衝突は希になり、分隊や小隊などの小人数単位の散発的戦闘が発生するようになったため、短射程高火力のSMGや突撃銃の発達を促したように思います。
    ささき

  6.  あまり関係ない事かもしれませんが、旧陸軍がより多くの自動小銃や短機関銃を部隊配備
    していても、地上戦闘の様相は大して変化はなかったとも解釈してよろしいのでしょうか。
     また、「玉砕戦全史」にてペリリュー島の狙撃兵の方による手記で、「敵の斥候隊を全滅させた
    後に、狙撃仲間と共に「機関銃」でもって、波打ち際の銃撃戦に加勢した。」という様な記述を
    見たのですが、これは狙撃兵には狙撃銃以外に機関銃(軽機?)を自動小銃代わりに持たせていた
    という事なのでしょうか?

    はにまる

  7. >3.質問を10行程度にまとめる練習をすると良いですよ。

    そして、短文節にして頂くと、更に回答者数が増えるでしょう。 
    質問を理解するのに、皆さんが何回も読み返したであろう事が想像されます。
    しかしながら、紅葉饅頭さんも、中々持論を持つ様になり、先年より成長著しい事と、思います。

    さて、本件質問の仮定をひっくり返してしまうかも知れませんが、”エンフィールドNo1系” て、
    「速射特化小銃」と言い切ってよいのでしようか?
    ”リーメトフォード”を親とする”エンフィールドNo1系”は 閉鎖ラグをボルトの中間部に持つ事により、
    ボルト先端ラグタイプよりストロークをやや少なめに出来ますが、その効果は、他ボルトアクションに比べて、
    ほんの2Omm程度の事です。
    この銃が開発された1900年台初頭(ほとんど38式歩兵銃と同時期開発)は、列強各国は、まだ機関銃の創生期である為、
    その速射、集中火力の威力に気が付いていません。(というか、一部の先見者のみ日露戦の結果を理解)
    その頃の小銃運用法として、特異な機構となってまで、速射能力を重視する概念が有りえたのか疑問に思いますが? 
    むしろ、ボルト中間ラグタイプの欠点が、出てしまっています。後述。

    単に、ライバル国の、傑作モーゼル系と事なる機構にこだわっただけの様に思います。(英国人の意地っ張り気質ですね)
    後年の研究者達が、無理やり、ボルト中間ラグタイプの理由を押し付けたのでは、ないでしょうか。

    エンフィールドの構造図
       http://www.marstar.ca/le1mk3b.htm

    *ボルト中間ラグタイプの欠点。
     ・055ボルト先端にラグが無い為、発射圧力を受けると、ボルトが座屈気味になります。
     ・055ボルトのラグが左右対称でない為、発射時、レシーバーにねじれを起こす。
     よって、弾頭が薬莢から飛び出す瞬間、その悪影響により、命中精度が、かなり悪い鉄砲となってしまっています。

     
    総論として、狙撃銃には、自動銃が向き、不向き どうなのかの話題には、ちょうど
    AnsQ.1578が 回答をだしていると考えます。
    基本的にボルトアクション狙撃銃が主流の米軍が(世界的にも)、自動狙撃銃を諦めず、今だ改良し続け、
    隠密要人狙撃チームに配備するでなく、正規軍内で使用をしている。 という現実です。

    軌跡の発動機?誉

  8. >質問を10行程度にまとめる練習をすると良いですよ。
    >そして、短文節にして頂くと、更に回答者数が増えるでしょう。
    判りました、次より鋭意努力いたします。質問したときはなるべく詳細に自分の主張を話そうと思ったんですが、今読み直したところ、誤解を招く可能性の高い表現が多いこと(汗) 回答者の皆様、こんな見づらい文章に回答してくださってありがとうございました。

    >小人数でゲリラ的に戦う狙撃兵と、集団で戦う普通の歩兵戦術
    私の言った狙撃兵は一応分隊内で狙撃の役割を担っている者です。

    >分隊や小隊などの〜

    >列強各国は、その速射、集中火力の威力に気が付いていません。
    あ、(滝汗)その頃の運用思想では小銃兵=狙撃兵でしたよね確か・・・。

    >基本的にボルトアクション狙撃銃が主流の米軍が〜
    自動狙撃銃はいまだ発展途上と言うことですね。

    紅葉饅頭


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