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1598 前から不思議だったんですが、第2次対戦中の各国の火砲は駐退復座器は上下
若しくは水平の2本のものが多く、素人がどう考えても、日本の箱形の1本の
ものより後座長も短そうです。
おうして日本は96式15榴のように砲尾に穴を掘ったり、戦車の砲塔を大きく
する等の不便を忍んでまで1本箱形駐退復座器にこだわったのでしょうか。
mst

  1. 後座長が長い原因は、箱形駐退復座器にあるわけではないです。

    箱形駐退復座器の中には、駐退器と復座器が入っているだけで、
    欧米に見られるような、剥き出しタイプと、機能的にほとんど変わりません。

    そういえば、最近では、FH70が箱型駐退復座器です。
    あと、WW2の英国の25ポンド砲もそうです。
    別に、旧日本陸軍特有ではないということです。
    いちのへ

  2. いや、別に箱形駐退復座器が後座長が短いと言っているわけではないんです。
    誤解をまねくような発言がありましたらお詫びします。
    私がいいたいのは、1本箱形駐退復座器より2本以上の駐退復座器の方が、後座長が短いのではないでしょうかという事なんですが。
    mst

  3. そんなこともないでしょう、四式中戦車より新しい戦車の戦車砲の駐退機は砲身上に二本並列が標準になってますよね(とはいえ、防楯より前に露出しているってのはまた問題のような気がする)

    九六式十五榴について言えば、穴を掘らないといけないのは50度以上の高仰角射撃の場合です。(九六式十五榴の最大仰角は75度に達するもので、諸外国にはあまり類例がありません)

    さて、揚げ足取ってばかりではしょうがないので回答ですが
    八九式十五加の冗談みたいに大きい後座長や、水平射撃を続けるとぶっ壊れてしまう八八式七糎半高射というのがヒントになるでしょう。
    早い話、所要の射程と発射速度と砲弾重量を満たす限りにおいて、日本軍の火砲は可能な限り軽く作られているのです。
    これは外国の同級砲と放列砲車重量で比較すれば明らかで、大口径の野戦重砲や高初速の高射砲になるほど顕著になるのがお分かりいただけると思います。

    後座長を小さくする分だけ砲架全体にかかる反動はきつくなりますから、砲架を強化することになり、脚から揺架から全て頑丈にしなくてはならず、かなり重量を増大します。
    且つ、駐退機を大きくして後座長を短くするということは、駐退機の重量を増します。
    後座長を短くするというだけで、生産性から機動性から整備性から、みんな犠牲になってしまうのです。
    逆に言えば、重量面からくる強度制限から砲架にかけられる反動はここまでという上限があり、それに対しては箱型単シリンダの駐退機で間に合うのだということです。

    また、連続射撃による消耗や、シリンダ自体からの漏れによる駐退液(日本陸軍の場合は大部分グリセリン)の補充がワリと前線では大変で、この点でもあまり大容量の駐退機は現場から歓迎はされなかったはずです。
    まなかじ

  4. 御回答有り難うございます。
    なるほど、駐退復座器を増やして、後座長を短くすると、それ自身重量増になるは、負担がかかるので全体を頑丈にするため重量増になるはで牽引式火砲の場合は特にメリットよりデメリットの方が大きくなるという事ですね。
    そう考えると戦車の火砲の場合も良く解ります。
    3式は90式をそのまま載せたので論外として、それ以前の戦車砲は後座長は問題になるほど長くはなかったし、それ以降の戦車砲は駐退復座器を2本つけても後座長を短くしていると言うことですね。
    勉強になりました。有り難うございます。
    mst

  5. 余談ですが、96式15榴って、箱形駐退復座器ではないです。
    写真見てください。

    ・靖国神社の96式15榴
    http://users.hoops.ne.jp/sus304l/gun_db/t96_15cm_how/t96_15cm_how15.jpg
    http://users.hoops.ne.jp/sus304l/gun_db/t96_15cm.htm
    いちのへ

  6. >5
    いやいや、厳密には液気圧式駐退複座機には箱型ってのはないですよ
    話の綾ってものでして(汗
    砲身下の箱型ケース内に納まるサイズの液気圧シリンダを使用している駐退複座装置、という意味合いで使ってたです(大汗
    ドイツのPAK40、イギリスの25ポンド砲なんかも、あの中に円筒型のシリンダが入ってるです
    タミヤのプラモじゃ判りませんけども(w

    まなかじ

  7. そういや96式24センチ榴弾砲って、後座抗力を減らす為、2段後座を採用しているそうですがメカニズムを詳しく図説したものを
    知りません。不明な点が多いのでしょうか?
    Navy

  8. まなかじせんせ>

    うげっ。
    箱形駐退復座器って、まさか、箱形のシリンダー(+バネの場合もあるけど)なんですか?(汗)
    てっきり、箱形の中に、普通のシリンダーやバネ、または、シリンダーが2本入っているのかと思っていました(大汗)。
    いちのへ

  9. >7
    詳しいメカニズムはわからないんですけど、砲身を託架上に後座させる+揺架ごと砲床上を後座させるの組合せです

    >8
    それでいいんですが・・・
    わたしのレス、そう読めましたか・・・
    まなかじ

  10. まなかじ様

    どう読んでも、そうは読めませんね(汗)。
    でも、確認できてよかったです(苦笑)。
    いちのへ


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