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1841 MAUSER Kar98Kですが、Karとか98とかKはそれぞれ何を意味しているのですか?正式には何と発音するのか(日本語で言うならきゅうはちかきゅうじゅうはちか)、また当時の一般的な呼び方(愛称あったんでしょうか)なども教えていただけるとうれしいです。
まつおか

  1. 今学校なんで綴りはわからないんですが、Karとはカラビナー・騎兵用短銃身銃の略号ことです。ただ、この銃は当時の一般的なゲベール・歩兵用長銃身銃とサイズ・性能は一緒であり、ではなぜこれを騎兵銃のカテゴリーにドイツが入れたかというと、ストックに注目してください。ドイツでは、 銃身長の差ではなく、ストックの横っ腹に負い紐の接続口があればカラビナー、銃床下にあればゲベールと区別していたようです。でえはなぜドイツは常識とは違う騎兵・歩兵銃の区別方法を用いたか・・・残念ながらそれは存じておりません。

    98のあとのkはドイツ語ではクルツ=短いを意味します、これはドイツが第一次大戦で用いたGew98b(Karだったっけ?)の短縮型を意味し、実際10cmほど全長が短くなっていたようです。
    紅葉饅頭

  2.  モーゼル 7.92mm ボルト・アクション歩兵銃は 1898 年に制式化されたもので、フルスペルでは Mauser Gewehr 98 と記します。Gewehr 「ゲベール」はドイツ語でライフル銃を意味し、98 は 1898 の下二桁です。Gew98、あるいは Mauser98 と略されることもあります。
     Gew98 は塹壕に篭っての長距離狙撃戦に備えた長い銃身(銃身だけで 74cm/全長 1.2m)を持っていましたが、第一次大戦においても戦闘は殆ど 200m 以内で行われ、また銃剣戦闘においても長すぎて持て余していたようです。
     Kar98K は 1935 年に Gew98 の近代化版として開発されたもので、フルスペルは Mauser Karabiner 98k です。Karabiner(カラビナー) は「騎兵銃」あるいは「短小銃」の意味、最後の k は「短い」を意味する Kurz(クルツ)の頭文字です。「短い」を示す語が二つダブッて付くのは奇妙に思えますが、末尾の K は「Mauser98K」と略したときに Gew98 と混同しない為に付加されているようです。

     Kar98 は全長が短くなった以外にフロントサイトにガードが付けられ、ボルトハンドルが屈曲している点も異なります。これらの改良は銃を車輌で輸送するときに破損しにくくする為だと言われています。

     ドイツ人が何と呼んでいたのかは寡聞にして知りません。米国では「マウザー・ナインティエイト・ケー」、あるいは「カー・ナインティエイト」で通じるようです。日本語に「正式な」読み方があるかどうかは知りませんが、マニア同士の会話では「きゅうはちケー」で通じますね(^_^;)
    ささき

  3. >2.に補足・訂正。
    モーゼル98シリーズの、独軍採用タイプを大別すると以下の通りです。この解説だけで膨大になりますので、
    本件質問に関係するあらすじのみ。

    WWI・・・・歩兵用基本型 Gew98, 短小騎兵型 Kar98,
           そしてKar98の習作モデル(Kar98開発試作と言える) Kar98a

    WWI後〜WWII・・・・Kar98の発展型であるKar98b,
                そしてKar98bの長所+少し長さを長めに戻した物である、決定版 Kar98kです。

    つまり、標記がKar98だけですとカービンタイプが何種類か存在し、その区別を付ける為に、a,b,k を
    後ろに付けているのです。

    さらにダメ押しするなら、 Kar98kの意味は、歩兵用Gew98から分家し騎兵用として発達した
    カービンタイプ98シリーズの中で最終型 Kタイプとなり、短い意味のKurzは、Gew98或いは、
    標準型(スタンダードタイプ:後述)に較べて短いという意味で、Kar98カービンシリーズの中で短い、
    と言う意味ではありません。

    以上解説するも、奥深いモーゼルライフル研究家の方々から見れば、更にウンチクを聞かされる事になるかも知れません。


    >.日本語に「正式な」読み方・・・・

     モ式小銃 です。 ハハハ!

    もっとも、モ式小銃は、Kar98kではなく、コマーシャルタイプ(市販タイプ)の
    モーゼルスタンダードM24を基本としている様ですが!!

    軌跡の発動機?誉

  4. みなさんどうもありがとうございます。

    なるほど、モーゼル98式短騎兵銃といったところですか。しかしKarとK、二つ重なってるだけでもちょっと変なのに、Karシリーズの中ではKなわけでもないっていうのは複雑ですね。

    で、98ですが、こういう年式からきた番号というのは一般的にどう読むのでしょう?アハトウントノインツィヒ?ノインアハト?私は38式歩兵銃の読み方も正しくは知りませんが。

    あとこの銃に関するいい本がありましたら教えてください。もちろん日本語のやつですが。
    まつおか

  5. >『98』の読み方
     日本のファンの場合、恐らく「きゅうはち」と呼ぶ方が多いと思いますが、この辺はもうその人それぞれの読み方でいいのではないでしょうか。要は話し相手がわかってくれればいいわけで(笑)
     ちなみに『38式』ですが、「さんはちしき」あるいは「さんぱちしき」と呼ぶのが一般的ではないかと思います。
    ブラック・タロン

  6.  細かなことですが、正確には三八年式歩兵銃やね。三八式歩兵銃の方が通りが良いけど(笑)。ちなみにあっしは「さんぱちしき」派〜。
    tomo

  7. 「三八式歩兵銃」は通称じゃなくて、正称だという気がするんですが、どうなんでしょう。


  8. >6&7
     一部の資料では『38年式歩兵銃』としているものがありますが、銃のボルト部分上部の刻印は『三八式』となってますね。正式名はどっちだったかな?
    ブラック・タロン

  9. 制式名称は、「三八式歩兵銃」ですよ。 「年」付かない。
    むしろ、不可解なのがそれ以前の「三○年式歩兵銃」です。
    私は、本当は「三○年式銃」だと思っています。 「歩兵」付かない。 あれ、三○、三十 どっちだっけ?


    〜?誉

  10. >9
    「三十年式銃」「三十年式騎銃」のようですね。

    「三八年式歩兵銃」も初期には用いられているようです。明治42〜44年頃改称したのでしょうか。


  11.  いや、お恥ずかしい。またやっちまいましたか、自爆用必殺奥義「失汰華」。毎度毎度すいません。フォローありがとうございます。
    tomo


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