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1896 海自の護衛艦の砲のサイズなのですがDDは「ゆき」型から「あめ」型までは3in、DDHとDDGは5inと有事の際に一緒に行動するはずの護衛隊群の中で二つの異なるサイズの砲があるのですがどちらか一方に統一したほうが何かと(特に補給の面で)便利だと思うのですがどうしてでしょうか?
ポトリオット

  1.  結論から言っちゃいますと「補給の便より、実際の使い勝手の点で装備を選んでいる」と言う事だと推測されます。

     元々護衛艦隊に所属する護衛艦の間にも主砲の差異があった事はご存じでの質問だと思うのですが、基本的に任務によって砲を使い分けていた様です、なんでかって?砲のマウント重量に差が有りますんで、どちらの任務も可能だからって大きい砲ばかり装備してたんじゃ排水量が膨れ上がるばかりであったからと推測される訳です。

     自艦防御程度(対空射撃等)しか要求されていない艦(DD,DE)は3インチ、艦隊防空も行なうような艦は5インチ(DDHはどうしてかって?砲による艦隊防空と言う奴です、あとDDAってのも有りました)と言った感じでしょうか、無論これは上っ面しか見てない印象ですが、海自創設期からの艦艇の装備している砲の流れを見ていくと、ああ、なるほどなと納得が行くはずです。

     で、まあ、「ゆき」型は排水量に対する装備等が比較的(あくまでも比較的よ)余裕のない艦である事、数を揃える事もあって軽量の3インチ砲装備になりました、「あめ」型まで排水量の増大は砲以外の装備や艦自体の余裕等に回されています、しかし、艦隊(護衛隊群)の中での5インチ砲装備艦と門数の低下による打撃力の低下を鑑み、次期DDからは排水量の増大もあって5インチ砲が装備される事が決定しています。

     それに、米海軍でもフリゲイトは3インチと5インチが混じってますしね、今はフリゲイトは3インチ統一ですが、空母機動部隊だけで2種類の砲弾を補給する必要がある訳です。

     要は、砲は計画の際に艦の要求性能を満たす事を基準として選ばれており、何十種類ならいざ知らず2種類程度の口径の違いの場合、補給に少々の不便があってもたいした不便とは思われていなかったと言う事なのでしょう。
    ooi

  2. なるほどわかりましたありがとうございます
    ポトリオット

  3. 3"/62 Compactが7.4tで5"/54 Mark42が58.5t、こんごう級のCompactで37.5tと
    相当重量に差があります。
    積みたくても積めなかったり、他に優先する装備があるのなら出来るだけ
    軽く済ませたいのではありませんか?


    ルージュ

  4. うぁ、先に的確に答えられてしまってますね(汗
    DDの方は「ゆき」〜「あめ」形に至るまでヘリコプター搭載設備を持っていますがDDGは搭載していませんし、
    砲塔の装備位置と艦形を見比べてみるとDDに5in砲を搭載するのは結構厳しそうなのが判ります。

    参考:第一護衛隊群HP壁紙集より
    http://www.ic.jmsdf.go.jp/~ccf1/wallpaper02_1024x768.htm

    ルージュ

  5. >余談
     各国の艦艇を見ていると面白いのですが艦砲の装備は性能の他にも自国の事情等絡んで色々バリエーションがあります。

     ただ、大体は補給の便利さよりも要求される仕様を満たす事とその国の事情を勘案して決められる事が多い様です、例えばMEKO型は一つの原型に色々なバリエーションがありますし、その場合その国の事情に合わせて武装を施しています、それらを比較してみるのも面白いでしょう。

     艦砲に限らず装備品の選定は基本的に要求性能を満たす事を目的として計画されます、その中に補給しやすいかどうかと言う事も検討項目の中に入っているのではないでしょうか。
    ooi

  6. もともと、海自では、3吋砲は対空専用、5吋砲は対空・対艦・対地の汎用として整備されてきた経緯があります。
    このため、比較的大型の「汎用艦」に対して5吋砲が装備されているのです。

    さらに、海自艦艇は設計上の余裕が少なく、今度の「たかなみ」型も、OTOメララの5吋砲がなければ、3吋砲搭載になっていた筈です。

    また、ゆうぐもの3吋連装砲と、現在大多数をしめる62口径3吋コンパクト砲では弾薬の互換性はありません。
    しまかぜ以前の5吋砲と、こんごう型の5吋コンパクト砲も同様です。


    元「むらくも」乗員

  7. >6
     不足の所フォロー頂き感謝致します。m(__)m
    ooi

  8.  余談。今期中期防で建造される7,700t型DDGの完成イメージ図では、最初『こんごう』『たかなみ』型と同じOTOブレダ127mm砲が描かれていましたが、その後登場したイメージ図では米軍のMk45風の小さめの砲に変わっており、Mk45導入かとの推測も出ています。
     が、最近の世界の艦船誌等を読んでみると、OTOブレダ127mm砲にもステルス性を考慮した?小型化シールド仕様(Mk45に似てなくもない外観だったように記憶)が登場しているようで、もしかするとこれを採用するのかな?という気がしています。
    ブラック・タロン

  9. >8
     これがどうも米軍のMk45で決定である様です、何でもアーレイ・バーク級フライトIIからの改設計は最小限に止めたいんだとか。>記事の大意
     とか言う世界の艦船の記事は確かに僕も覚えています、だからMk45で行くんでないかなと言う気もしているのです、陸上攻撃用の新規設計砲弾も使える訳だし。
     でも、OTOブレダの新型127mm砲は以前の砲より軽量かつステルス性を考慮したシールドを装備、更に砲身をMk45新型と同等の長砲身型に変えている、既にシートライアル中という記事も確かに読んでいるので、はて、どっちになるのだろう?と疑問に思うことも有ります、3インチの方はシールドだけステルス性向上型を採用しましたしね。(^^;
     スーパーラピッドではないそうですが、発射速度も結構なもんです。>これは乗組員に断言された
    ooi


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