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1951 飯盒の起源を知りたいのです。
ネットで検索した結果、
http://www.ubemachinery.co.jp/diecasterland/topics/relay_essay/essay002/essay002_p2.html
ここに
”明治28年の日清戦争の終了後、工廠はドイツから圧搾機や旋盤を輸入して、飯盒、水筒、火薬容器、食皿などをアルミで量産し始めたので”
とありますが、誰がデザインしたのでしょう?

旧ドイツ軍がまったく同じ物を携行しているようですが、
ドイツのデザインでしょうか?
ドイツ兵は飯を炊かないと思うのですが?


あさ

  1. >ドイツ兵は飯を炊かないと思うのですが?

    ドイツでは配給されたスープを暖める時などに使用していたとの事です。(鍋のような物ですね)
    また、蓋には取っ手が付いていて、フライパン代わりに使用出来たそうです。

    余談
    日本陸軍でも飯盒を汁物調理に使用したそうです。(【帝国陸軍 戦場の衣食住】より)
    ウエストモーランド

  2. 欧米の飯盒は丸型しかありませんでした。
    ご飯を炊く様に改良したのは日本人なんです。
    あの変形した楕円刑も日本独自の形、腰に下げやすい様に工夫したものです。

    徳川慶喜が明治時代に、大阪造兵廠を見学した時、飯盒に興味を示したそうです。アルミが人体に悪いのではと考えた慶喜は、後で大阪造兵廠に銀塊を送り、銀製の
    飯盒を製作して貰って自分でご飯を炊いて食べるのを日課にしていたとか・・・

    ハーバード・西

  3. ありがとうございます
    すると、ドイツから工作機械を輸入して日本人がデザインし、
    ドイツが「これはすばらしい!」と逆輸入して正式採用したですな?

    それで、日本では今なお現役で使用されている理由が理解できます。

    誰が設計したのだろう??
    突き止めたい。

    あさ

  4. >旧ドイツ軍がまったく同じ物を携行しているようですが、
    >ドイツのデザインでしょうか?
    >ドイツ兵は飯を炊かないと思うのですが?

    恐らくというか、多分間違いなく日本の飯盒はドイツのデザインが元だと思います。

    ドイツの飯盒はフタをフライパン代わりに使えるように折りたたみの柄がついている以外は、形状が全く日本の物と同じです。このドイツの飯盒がいつ頃からあるのかネットで調べてみたのですが、材質がアルミのものは1893年に採用されたようです。

    ドイツ軍1893年型飯盒
    http://www.nomanslandmilitaria.com/collection.html

    1893年は明治26年で、日清戦争の前です。日本でアルミ製の飯盒が作られたのは日清戦争後の明治28年(1895)で、ドイツから製造機械一式を輸入して製造を開始したそうです。

    「日本のアルミ初めて物語」
    http://www.ubemachinery.co.jp/diecasterland/topics/relay_essay/essay002/essay002_p2.html

    このアルミ製飯盒が日本の陸軍に正式採用(明治31年か?)されるのは当然この後で、日本で飯盒が作られる以前にドイツで殆ど同じ物が正式採用されていることになります。採用された時期や、製造設備をドイツから輸入していること、また形状が瓜二つということからして日本の飯盒はドイツに習ったものであるのは間違いないと思います。

    明治20年代では、すべてが欧米からの技術導入の時代ですから、習ったマネたというより、ドイツのアルミ製飯盒製造設備を丸ごと輸入したのではないかと思います。ということで、飯盒の特徴ある形状もドイツのデザインということになります(あるいは他のヨーロッパの国に起源があるかも?)。英語のサイトを見てると German style 'kidney' shape (ドイツ風腎臓型?)とか書いてありますから、アメリカ人から見ると、あの形は非常にドイツ臭い感じがするようです。

    アルミ製の飯盒(携帯食器セット[米語 mess kit 英語 mess tin] )が欧米で採用されるのは1890年代のようですが、それ以前もほぼ同じ形状の物が鉄の薄板、つまりブリキで作られてました。イギリス軍も第二次大戦直前までは飯盒タイプの物(形がドイツのものとは少し違う)を使っており、これはナポレオン時代から使われているそうです。

    第二次大戦以前のイギリス軍の飯盒
    http://www.rootsweb.com/~canmil/ww1/army/equip.htm
    http://www.nomanslandmilitaria.com/ww1_a2_feild_gear.html
    http://www.cybertap.com/brothers/ross/rossmesstin.html

    ナポレオン時代以降、ヨーロッパ諸国は世界中で戦争をし続けてますから、各国とも同じような物を装備していたと思われます。ドイツの飯盒のデザインも、こういう中から出て来たものと思われます。

    ついでに欧州各国の飯盒は

    ドイツ国防軍 31年型飯盒
    http://steinero.hp.infoseek.co.jp/005/005a.html

    旧東ドイツ軍の飯盒
    http://www.buymilitaria.com/e_german_html/east_german_misc__web_gear_&_more.htm

    西ドイツ軍の飯盒
    http://www.flecktarn.co.uk/flbkg1ux.html

    イタリア軍 第二次大戦時の飯盒
    http://web.tiscali.it/no-redirect-tiscali/milesweb/catalogo/equi/2165.jpg

    スウェーデン軍飯盒(現用?)
    http://www.thearmynavy.com/430312-armynavy.html

    ソビエト軍 第二次大戦時の飯盒
    http://www.2ndguards.org.uk/UNIFORMS AND EQUIPMENT.htm

    イギリス軍 第二次大戦時の飯盒
    http://www.bayonetinc.com/britfieldgear.htm

    フランス軍 第二次大戦時?の飯盒
    http://wwii-militaria.net/images/French_Mess_Kit_1.jpg
    http://wwii-militaria.net/images/French_Mess_Kit_2.jpg

    ついでですが、日本軍の飯盒には二種類あって、下士官兵が使う飯盒はお馴染みのあれですが、将校用はこういう形をしてます。

    日本軍将校飯盒
    http://www.alpha-net.ne.jp/users2/lebens/L_wiking/JASSSH.htm

    これはフランス軍の物に似ています。幕末から明治初期にかけてはフランスが陸軍のお手本でした。当然、この時代にフランス軍の飯盒が日本に持ち込まれていたはずです。この将校飯盒は、おそらくその名残りだと思います。普通の飯盒を「兵式飯盒」と言う方がおられます(特に年配の方など)。この「兵式」と言うのは軍用と言う意味ではなくて、将校飯盒に対して「兵隊」用の飯盒という意味で、飯盒の形状の区別をしているのです。

    飯盒というと、何か非常に日本臭い感じがしますが、実際はそうでないのがおわかりと思います。軍服や軍装と同じで、要するに元々はヨーロッパの物です。
    匿名希望


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