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2101 初めまして、初カキコです。早速なのですが、自衛隊のボディーアーマーってあまり着ているところを見ないんですけど、実際何処まで配備が進んでるんでしょうか?あと性能についても知りたいのでご教授下さい。他国のものとの比較していただけるとうれしいです。

旧軍ファン

  1.  陸自の戦闘防弾チョッキは『戦闘装着セット』の一部なので、個人装備が戦闘装着セットに更新されている部隊は基本的に保有しているものと考えていいのではないでしょうか。
     戦闘防弾チョッキの詳しい使用基準はわかりませんが、あらゆる戦闘状況下で常時着用する運用ではなく、特に危険度の高い状況で着用するようです(防弾ベストの類は着用性が悪いのである意味当然ではあるが)。
     これまでのところ、対ゲリラ・コマンド作戦等の訓練に参加する部隊や、駐屯地一般開放行事で周辺警戒する歩哨が着用しているのが多く見られます。また、120mm迫撃砲RTを運用する重迫中隊等の隊員も防護用として着用するようです。過去の実任務では、1993年のカンボジアPKOで選挙監視任務に就く施設科隊員が着用し(一般に戦闘防弾チョッキの存在が知られるようになったのはこれが最初だったと思う)、1994年のルワンダ難民救援活動では宿営地の見張り台の周りに戦闘防弾チョッキを多数ぶら下げて防護板の代わりに使っていました。

     戦闘防弾チョッキの性能は公表されていませんが、基本的にはケブラー系積層パネルを縫い込んだ対破片防護ベストであり、刃物や銃弾に対する防護性能はあってないようなものと考えていいでしょう。その代わり、任務に応じて戦闘防弾チョッキの上から装着する対ライフル弾用の増加装甲アタッチメント(材質は不明。セラミック板?)があります。
     デザイン的には米軍のPASGT防護ベストを参考にしてますが、右肩パットと襟の大型化(射撃時の銃床保持と首周りの防護)、背面上部の擬装取付用ループ、89式小銃用のマガジンポーチ4個装備など自衛隊独自の工夫が加えられています。

     ちなみに、航空自衛隊でも陸自のものと同一デザインの防弾チョッキ(迷彩は空自野戦迷彩服と同じ)を使用しています。
    ブラック・タロン

  2. ゴミですが。

    私の地元に陸自の駐屯地があります。
    そこの正門の歩哨の装備はODの作業着に迷彩カバー無しのヘルメット、そして小銃(弾倉なし)でした。
    しかし、9.11テロ以降は前出の装備に戦闘防弾チョッキとガスマスクポーチが追加されて物々しさを感じたものでした。
    最近は近くまで行く事も無いので現在どうなっているかはわかりません。
    まるに

  3. ブラック・タロンさん、詳しい説明ありがとうございます。大変参考になりました。
    旧軍ファン

  4. あることにはあるんですが、いかんせん数が少なくって・・・
    COに十数着しか無いんです。
    記念日かゲリコマ展示訓練ぐらいしか着たことがありません。


    人聞きですが、雨に濡れると性能が半減するので濡らさないように、ということでしたが、ほんとかなぁ・・・
    KOBA-P

  5. >4
     現役の陸の方でしょうか?
     一応あるけど数が少ない(戦闘装着セットの調達に数が追い付いていない?)というのはある意味肯けるかも・・・(笑)

    > 雨に濡れると性能が半減するので濡らさないように、ということでしたが

     ケブラー繊維は水に濡れると耐弾性能が落ちてしまいます。ちなみにケブラーよりも高い強度を持つスペクトラ繊維は水に濡れても性能が落ちにくいそうです。
    ブラック・タロン

  6. 海自にも防弾チョッキはあります。
    「防弾救命胴衣」という物で、水に浮くこともできる優れものです。
    中身は防弾強化材(セラミック?)、防弾繊維、浮力材の3つで構成されています。防弾強化材は取り外すこともできますが、基本的にはつけたままです。
     防弾能力はよく知らないのですが、臨検部隊が使うことを考慮に入れるとそれなりに防げるのかも知れません。
    魚雷屋本舗

  7. >>KOBA-P氏、ブラック・タロン氏
    >水にぬれると耐弾性能が落ちる
    嘘です。というか、正確な表現ではないです。ポリアミドは水・塩水に濡れたり紫外線に晒すと、主にマクロ的(ここがミソ)引張強度の低下による経年性能劣化が加速されるが正解です。ガラス繊維でしたら水に濡れた状態で一気に性能が落ちるのですけど。なお、超高密度ポリエチレンは、融点が異様に低いことさえ考えなければ決して悪くない材料です。
    sorya

  8. 質問者です。久しぶりにスレ見て驚きました。みなさん詳しい回答ありがとうございます!!


    旧軍ファン


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