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2103 えー、かなり変な質問ですみませんが

1.機関部を簡単な操作で取り替えるだけで、ボルトアクションの単発式ライフルとSMGを切り替えることが出来るようなライフルってあるんでしょうか?

2.ボルトアクションの連発式で、装弾数9発、分解可能。この条件に合うライフルってどんなものがありますか?
AAA

  1. 質問1.について解答。
    AAAさんの御質問は、単なる思い付き空想なのか、或いは現実に有る事をどこからか聞き及んだからなのか、
    その意図が不明ですが、過去にそのアイディアに近い物は存在しました。

    WWI戦後期 米国陸軍の ”ペターゼンデバイス(Pedersen Device)”という
    「ボルトアクション・ライフルをセミオート・ライフルに改造する」キット的な装置です。 
    (ペターゼンとは開発者の名前です。以下”ペターゼンデバイスを”ペターゼン”と略し説明します。)

    米国陸軍の基幹小銃である スプリングフィールド M1903 .30口径ライフルの機関部が一部改造され、
    ボルトを抜き取り、この”ペターゼン”を組み込み、専用マガジン(脱着式弾倉)を斜め上から取り付ける事より、
    40連発セミオートライフルに変身出来ました。
    残念ながら、AAAさんの希望の様な”SMG” すなわち 拳銃弾使用のフルオート銃には成りませんが、
    ”ペターゼン用”の弾薬は、当初の強力なM1903ライフル用 .30口径ライフル弾(30-06)から、
    拳銃弾並の威力の、”ペターゼン”専用弾 M1918 .30口径ピストル弾にチェンジされていますし、
    その開発意図は、WWI塹壕戦の打開策・秘密兵器として独軍が開発したMPマシンピストル=SMGと同じ思想と言えます。
    →低威力・短射程 弾でもよいから、多量弾倉にして速射したい。

    この、”ペターゼン”は、約65000セット製作されたそうですが、中途半端な 性能&取り扱いと、米国陸軍も
    敵独軍によるSMG(MP)という新カテゴリーの成功を感じ、その必要性を失いWWI戦後それほど経たないうちに、
    ほとんど廃棄処分にされました。

     ”ペターゼン”の詳しい解説、画像は、ここなんかよろしいでしょう。
      http://www.odcmp.com/Services/Rifles/pipsqueak_pistol.htm


    余談。
    WWII戦時、仏国制式拳銃である、M1935 PISTOLやSMGの使用弾(7.65mmLONG)は、
    ほとんどこの、”ペターゼン”専用弾 M1918 .30口径ピストル弾”と同じ物です。
    というか、フランスは、このアタッチメントには興味を持たず、弾の方を気に入って、
    WWI後、自国の制式拳銃弾薬に採用しました。


    質問2.については 博学な方のフォローを待ちましょう。


    軌跡の発動機?誉

  2. 1)
     ご質問のような『ボルト・アクションの機関部を簡単に自動機構に取り替えてサブマシンガン化できるライフル』と聞いて、わしも似たようなものとして米軍の『ピダーセン(ペダーセン)・デバイス』を真っ先に思い出しましたが、すでに詳細は誉さんが書かれたので略します(^^ゞ

     現代の銃器にはご質問のような機能を持つものは見受けられません。アサルト・ライフルにはボルト等と銃身を交換してサブマシンガンに転換できる製品がいくつかありますが(ステアーAUG等)、それとてワンタッチでできるわけではありません。

    2)
     かなり大雑把な条件ですが、『分解可能』(ここでいう分解とは銃本体を2〜3点程度のパーツに分割できるものと解釈します)となると種類はあまり多くありませんね。
     古いものであれば装弾数が5発と条件に足りませんが旧日本陸軍の2式小銃(テラ銃)とかでしょうか。これは挺身隊(空挺部隊)向けに薬室部分から銃本体を2分割できるよう設計されたライフルでした。ドイツのKar98kにもやはり空挺部隊向けに同じような分割型があったそうで、2式はこれを参考にしたといわれています。なお、旧陸軍では2式小銃の前に38式騎銃や100式短機関銃のストックを蝶番折り畳み式としたテラ銃を作ったことがあり、これもやはりドイツの同様な銃を参考にしたようです。
     現代の狙撃用ボルト・アクション・ライフルでも分解可能という製品にはあまりお目にかかりませんが、ストックを折り畳める製品ならいくつかあります。装弾数に関してはマガジン式なら大部分の銃が5〜10発以上をフォローしています。
     あと、航空機パイロット用のサバイバル・ライフルとして開発されたものには、銃身・機関部・ストックの3点程度に分解可能なものがあります(中にはストック内部に銃身と機関部を収納できるものもある)。ただし口径は.22ホーネットや.22LRと大きくありません。この手の銃で一番条件に近いものではセミ・オートですがAR-7(口径.22LR、装弾数8発)があります。
    ブラック・タロン

  3. ツッコミとかゴミとか。
    1について
    >ボルトアクションの単発式ライフル
    単発式ライフルというのは弾倉を備えていない一発一発撃つごとに手で弾丸を込めなければならない銃のことで、AAAさんが仰りたいのは連発式ライフルのことではないでしょうか? ちなみにSMGやマシンガンが行う動作は連“射”であり、この二つは明確に区別されるべきものです。

    2について
    >装弾数9発
    一般的な軍用ライフルに関していえば、9発の装弾数を持つ小銃なんてものは皆目存じ上げません。
    ドイツのモーゼル系やその他の一般的小銃は5発、イギリスのリーエンフィールドライフルは10発(5発のクリップを2回装填)、1870年代に開発された各国のボルトアクション小銃(管状弾倉、ショットガンのと同じと思ってください)には8発や10発,13発というのがありますが9発というのは見たことがありません。民間の狩猟用ライフルなのでしょうかね?


    紅葉饅頭

  4. 1の質問は時期的にもアニメネタかと・・・。
    現在WOWOWで放送中の「キノの旅」第7話「コロシアム(後編)」で準決勝で主人公と対決する女ガンマン?が使用していた”ペターゼン”そっくりのライフルの事かと思われます。
    各形態時の威力の表現で、ライフル時がバレット以上の破壊力(過剰気味ですが)で一発で岩を粉砕するのに、機関部を取り替えて上方からマガジンを装着したとたんSMG並の発射速度と威力でしたので。
    ガンヘッド507

  5. ブラックタロンさま
    米国に住まいしていたころのことで恐縮ですが
    AR-7の原型になったというボルトアクションのライフルを
    件のコレクター氏から見せてもらった(というか撃たせてもらった)
    ことがあります。
    型番がわからないのですが、AR-7をそのままボルトアクションにした
    ような姿をしています。
    中華観音

  6. >5
     AR-5Aでしょうかね。どっかに画像があれば照合できるでしょうが・・・
     AR-5Aは口径.22ホーネット、装弾数4発のボルト・アクションのサバイバル・ライフルでした。MA-1の制式名称を得ながら結局量産されませんでしたが、銃身と機関部を分解してストック内に収められるコンセプトを流用して一部設計変更したAR-7が民間向けに製品化されることになりました。
    ブラック・タロン


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