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2248 太刀と打刀はどのような違いがあるのでしょうか?また、そのことを詳しく解説している本はあるでしょうか?
たまご

  1. >太刀と打刀はどのような違いがあるのでしょうか?
     おおざっぱに言えば、太刀は鞘に設けた足金物(あしがなもの)に帯取の緒をつけ、刃を下に向けて腰に吊るし(これを、太刀を佩くといいます)ます。それに対して打刀は刃を上にして腰に差すという違いがあります。
     因みに、どちらも同じ日本刀ですから造込みも大差なく長さも同じ程度の太刀と打刀が有ったとしてではどこで刀身の区別ができるかといえば、その決め手は刀工の銘を刻む位置です。太刀は棟を上に向けて佩きますから、腰に吊るす時に外側になる佩表(はきおもて)の刀面に作銘を刻むのが通例です。逆に打刀は太刀と反対の面に銘が入りますので、これで判別できます。
    ヴェトミン

  2. 「太刀」「打刀」「違い」でググったら一発で出てきました。次からはそれっぽい単語で検索してから質問するのがいいと思いますよ。
    http://www2u.biglobe.ne.jp/~ysah/blade/blade.html
    紅葉饅頭

  3. 歴史群像の2002.12月号では、吊るすと帯に差す、銘をきってある面の違いのほかに、室町前期以前は太刀、室町後期以降は刀とあります。(室町中期は混在)
    sige

  4. >打刀
     おまけ・・・打刀が造られ始めたのは、南北朝時代終焉直後である応永年間(1394〜1427年)頃だそうです。
    ヴェトミン

  5. 一般に太刀は合戦に明け暮れていた時代の産物ですね。ぶっちゃけて言うなら鎧を着た敵と斬り合うことも考慮に入れて作られますからわりと「太い」刀、打刀は古刀の太刀に対し新刀と呼ばれ、より軽量で「斬る」という機能に重点を置いたつくりになっているそうです。
    もっとも、平和になった時代に普段からこんな重いモン差して歩けるか、という意見のもと刀身が薄くなっていったという説もあったりなかったり。
    余談ながら日本刀の神髄は古刀期にあるそうで、だいたい名の知られた刀匠というのは古刀期のひとです。ただ、かの有名なナガソネコテツは新刀ですが。
    kei

  6. 1.で示された装備の仕方から来る違いですが、使い方に差が出てきます。
     太刀は引き抜いてから構えて斬り付けるという三動作で攻撃が成立しますが、対して打刀は刃が上に向くように差してあるために引き抜く際に刃が相手に対して垂直になるように向くので抜くと同時に斬り付ける形となり、一動作のみで攻撃を成立させる事が出来ます。
     もちろん太刀でも吊ってあるのを引き上げて逆さに持ちかえれば抜くと同時に斬り付ける事は出来ない事は無いでしょうが、やはり余分な動作を強いられます。
     突然の出来事をしめす「抜打的に」という言葉は打刀のこの性質に由来するそうです。
    HCN

  7. >打刀
    それ自体は平安末期からあります。古文書にも打刀についての記載があります。概ね腰刀から時代と共に長寸になったと考えられます。しまいには太刀と長さが変わらなくなりました。主に侍の郎従や庶民の武装でしたが、応仁の乱以降、名のある武士でも打刀を使用する事が多くなります。この時代以降、多くの太刀は擦り上げられて打刀として使用するように改造され、拵えも打刀のものに変えられました。

    参考文献としては
     初心者向けによく纏まった  講談社刊「戦国合戦マニュアル」東郷隆
     やや難しいけれど入手し易い 吉川弘文館「弓矢と刀剣」近藤好和
     高いので図書館にでもあれば 吉川弘文館「中世的武具の成立と武士」近藤好和
     などいかがでしょうか。


    昔不沈艦


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