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59 昔の兵士の手記のような物を読むと、よく「ガスえそ(漢字わかりません)」というのが出てきます。敵弾等で負傷した場合に傷が化膿したり高熱を発して命にかかわるようなのですが、そのような病気というか症状があるんでしょうか?破傷風とは違うのでしょうか?

  1. 壊疸ですね。破傷風は傷口から感染して高熱を出して死ぬ(こんな表現でいいのか)わけですが、この場合感染した部位の組織が死んでしまい敗血症等で死亡すると記憶しています。だから破傷風では無い患部の切断があり得るようです。(医者ではないのでちょっと不正確)


  2. ばい菌の中には繁殖する時に代謝産物としてガスを産生するものがありガス壊疽菌(クロストリウム、ウエルシュ)はその代表的なものです。めったにお目にかかるものではありませんが、汚い傷から感染し、体の深部で増殖します(ガス壊疽菌は酸素に空気に弱い)。見つけたら直ちに治療しないと致死的になります。感染範囲が狭ければ切開してよく洗浄すれば助かることもありますが、しばしば汚染された手足は切断になります。ちなみにガス壊疽菌のガスはものすごく臭いです。(SSO))破傷風とはまったくちがいます。


  3. クロストリジウムのジが抜けた。傷口にはしばしば何かしらのばい菌が入りますが、戦場のようなより汚い環境、また治療が後れがちになるところではガス壊疽と破傷風がもっとも問題になります。


  4. クロストリジウムのジが抜けた。傷口にはしばしば何かしらのばい菌が入りますが、戦場のようなより汚い環境、また治療が後れがちになるところではガス壊疽と破傷風がもっとも問題になります。


  5. 破傷風菌(C.tetani)、ガス壊疸菌群(ウェルシュ菌C. perfringens,ノービイ菌 C. novyi 等)は共にClostridium 属です。破傷風はその産生する神経毒素により痙攣を引き起こします。ガス壊疸菌は広く土壌に存在し、治療には創傷清掃、ペニシリンG等の抗菌薬の投与、高圧酸素療法(当時の日本には治療装置が無いか)、無効なら患肢切断です。当時の日本にはペニシリンがなかったので悲惨な経過をたどった方も多かったでしょう。


  6. 私はまだ破傷風の人を見たことがない。もっとも診たら大変だが。


  7. ↑西部劇、戦争映画で登場人物が負傷し、化膿した傷を、焼いたナイフなどを押し付けて「消毒」するシーンを見かけたりします。この方法は衛生学的に正しいんでしょうか?


  8. ↑キズを焼くのは「消毒」よりも「止血」でしょうね。無理に傷口を焼くことによって傷口の周りに火傷が生じ、それが化膿したりすると「消毒」どころか悪化すると思いますので(^_^;)(Key)


  9. ↑keyさん解説ありがとうございます。(2つ下の文のもの)



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