一言で書ききれないので、手に入り易い物としてで塩野七生さんの”ローマ人の物語”に目を通されてみては？

確か洋ゲーでローマ軍団をテーマにしたシミュレーションゲームがあったけど。

有名なのは重装歩兵密集陣で使われたパイク（長槍）グラディウス（短剣）と体がすっぽり隠れる盾（名前忘れた）です。

エイジオブエンパイアやってみたら？

ローマ軍の編成は時期によって変化しますが、帝政初期の正規軍団は600人定員の第２〜第10コホルト×９と倍数定員の第１コホルト×１、これに100騎程度の騎兵中隊×１が付属していました。作戦単位としては、これに各属州から集められた軽装歩兵が付属させられていたようです。

ちなみに、帝政初期のローマ正規軍団兵の武器は盾と短剣と投槍でした（共和制期の３列編成の場合は、いちばん老練な３列兵が突槍を装備していました）。重装歩兵ではありますが、ファランクスのように密集して槍を突き出したりすることはありません。密集度というか兵員相互の間隔はファランクスの半分程度だったと推測されます。首都駐留の近衛大隊×１２もほぼ同じ装備でしょう（元首の直接護衛の１大隊のみは鎧甲冑ではない）。

ちなみに、このテーマのＰＣゲームでしたらThe Great Battles of Caesar (Interactive Magic)をお薦めします。ＡＯＥはヒストリカルのかけらもないので、まったく参考にならないでしょう（笑）。

「スパルタカス」のクライマックスに登場する「軍団」はあの時期の描写としては正しいのでしょうか？

映画「スパルタクス」に出てくるローマ兵は帝政初期の装備だったような気がします（やや自信なし）。というより、だいたいどの映画もローマ兵というと帝政初期のものが出てくるような気がします。

そうだとすると、「スパルタカス」は共和制末期、シーザーが政権を奪取して帝政を敷く前夜の話だから、「合ってる」事になりますね。あの映画は、金には汚いが人道的なブルジョア民主主義者と、清潔で貧民救済にも熱心だが独裁指向で武断主義のファシスト、それからスパルタカス率いる奴隷たちが象徴するプロレタリアートという構図が（図式的かもしれないけど）面白かったです（脱線御免！/EOS)

＞そうだとすると、「スパルタカス」は共和制末期、シーザーが政権を奪取して帝政を敷く前夜の話だから、「合ってる」事になりますね。。

ううん……微妙です。おそらくローマ軍団というと「ロリカ」というプレートアーマーを想像されると思いますが、ロリカが制式化されたのは紀元１世紀初頭です（それまでは「ロリカハマタ」なるチェインメイルが主体でした）。ローマ軍らしい四角の盾「スクートゥム」も紀元１世紀初頭から登場するらしいのですが、同時期には楕円形の盾も使用されていたようです。つまるところ、帝政常備軍になって初めて装備の近代化が行われた、っていうことではないでしょうか（これは私見）。