QQCCMMVVGGTT
122 従来のマルクス主義と、李大サのマルクス主義の違いとは?
バナナ

  1. 1920年代、陳独秀とともに中国共産党を造った人物のことでしょうか?中国共産党も最初はコミンテルンのソ連人顧問の指導に忠実に従っており、そのマルクス主義理論はソ連共産党のものと大差なかったはずです。その後、毛沢東が加入し、長征を通じて実権を握っていく過程の中で、ソ連の影響から脱け出し都市労働者よりも農民を中心とする独自の共産主義(毛沢東思想)を形成していったわけです。
    参考文献として「中国革命の起源 1915〜1949」(ルシアン・ビアンコ著、東京大学出版会)
    アリエフ

  2.  アリエフさんの説明で間違いないと思います。
     補足しておくと、世間でいうところの「従来のマルクス主義」とは、ロシア革命の時にレーニンなどのポリシェビキが主張した「マルクス・レーニン主義」のことで、マルクスとエンゲルスの共産党宣言にある本来の共産主義とは別物です。
     他の共産主義の形態としては「フェビアン主義」というものがあり、これは議会制民主主義を通して、資本家によって独占された資本を一般民衆に解放しようという考え方です。この思想は「修正資本主義」や「民主社会主義」に受け継がれています。マッカーシー発言等で批判されたアメリカ政府内の共産主義者とはほとんどがこのフェビアン主義者です。
    FIX

  3. すると日本の共産党も一応は「フェビアン主義」ということに
    なるんでしょうか?
    横空

  4. 色々な国、政党が共産主義、あるいはマルクス・レーニン主義を標榜していますが、生産体制の集団化、私有財産制度の否定、民主集中制(実質は独裁制)といった原則は共通していても、闘争手段、戦術論では各国の実情をも反映し違いが見られます。日本や西欧の共産党は、暴力革命路線を転換し議会政治による政権奪取に戦術を切り替えたわけで、ロシア革命や中国革命のような状況が発生しにくいことを承知してそうしたんでしょう。
    アリエフ

  5. フェビアン主義って昔の将軍に由来する忍耐主義のことだったんだっけ。
    敵の挑発に負けず敵の大攻勢をくじいた人だっけ?


  6. フェビアン主義は西欧の社会民主主義の元になったもので、イギリスのフェビアン協会(フェビアンの語源は知らないが)の運動に端を発するものです。ソ連等の共産主義を批判し、民主的な議会政治活動や福祉政策を通じて経済的不平等のない社会を造っていこうとするものです。いわば、共産主義と資本主義の混合経済を目指すような考え方です。
    で、例えば日本の共産党ですが、マルクス・レーニン主義に基づく科学的社会主義の看板は下さないものの、仮に政権を取った場合、天皇制や私有財産制の扱いをどうするのか、よく見えてこない所があります。最も、中国でも共産党が支配しているものの、その経済の実態となるとどう見ても共産主義とは言いがたく、看板と実態が乖離しているような状況だけど。
    ついでに、各共産主義国のイデオロギーはその国の民族主義とも深い関わりを持つようになってきています。ソ連ならばスラブ主義、中国ならば中華思想。ロシアや中国のような後進国で社会主義革命が起こったり、共産主義体制が特定の民族主義と一体化するなんて、マルクスは想像しなかったろうけど。
    アリエフ


Back