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134 朝鮮戦争について。この戦争の航空作戦の特質についてと
航空戦力が果たした役割についてどなたか教えてください。
山尾りえこ

  1. 緒戦の危機的状況の中で北朝鮮軍の補給路を断ち、侵攻作戦を挫折させ、後半戦での中共軍の数次の大攻勢を押しとどめたのが国連軍側空軍の功績でしょう。北朝鮮側も地上戦では互角だったが空軍に負けたとの認識を持っていたことが戦後の宣伝や、仁川上陸作戦後に南に残留した大規模なゲリラ部隊「南部軍」の参加者の手記などから読み取れます。
    太平洋戦争集結後数年を経て、急速に大動員を掛けられなかった米軍の地上兵力の少なさを補う役割を負ったのが日本の基地と半島沖の空母に展開した航空兵力だったと考えていいと思います。
    BUN

  2. 戦術的な面では、初めてジェット戦闘機同士による空中戦が行われたことが上げられます。北朝鮮及び中国義勇軍のミグ15と米軍のF86(他にもF80,F9F‐2があるが)が空中戦を展開し、撃墜スコアで見ても後者の圧倒的勝利でした。
    それから、米軍でヘリコプター戦場輸送に本格的に使われたのも、この戦争が初めてでしょう。
    アリエフ

  3. 朝鮮戦争と言えば空軍 F-86 が有名ですが、近海から飛び立ち地上部隊を長時間支援できる F9F パンサーや A1 スカイレイダーの大活躍によって空母不要論が一掃され、COIN(地上直協)機の重要性が見直されたことも重要です。この二点はその後の米軍の軍用機開発に大きな影響を与えています(ささき)
    ささき

  4. 前から疑問だったんですけれど、朝鮮戦争でのMig15は確かに激しい空中戦を展開したとは言われていますが、B29を多数撃墜した訳でもなく、地上攻撃に貢献する事も出来ず、単に年表上にジェット同士の空中戦という項目を記した以外、果たして存在の意義はあったのでしょうか?
    BUN

  5. ↑ミグ15は性能的には米空軍のF80を凌ぎ、当時配備が始まったばかりのF86Aを急遽、朝鮮半島に投入しなくてはなりませんでした。これだけの性能を持つ機体をソ連が比較的短期間に開発したこと、そして北朝鮮や中国の経験の浅いパイロットでも一応乗りこなせたということが米軍にとって驚きだったと思います。
    ミグ15はF86に比べると簡素な構造でろくな電子装備もなく遷音速時の安定性等、問題の多い機体ですが(おまけにパイロットが与圧服を着ていない)、とにかく大量生産されて途上国状態の北朝鮮や中国で使用されたことは、この機体及び発展型が西側にとって、今後、相当の脅威になると考えられたのではないでしょうか。B29の撃墜数は少ないものの、ミグ15によって作戦を中断させられたことも多く、これが戦略爆撃機に随伴できるより長大な航続距離を持つ戦闘機の開発(F101など)の一つの要因にもなったと思います。
    アリエフ

  6. ジェット戦闘機史、としては重大事件なのですけれど、実際、やっとロシアも認めた様にパイロットはほとんどソ連軍人だった訳ですし、例えF86が投入されなくとも戦争そのものには全く影響が無かったのではないかと思っているのですが。
    BUN

  7. MiG15に関しては「国連軍の航空優勢確保をいくらか遅らせた」、それ以上でも以下でも無いと思います。
    たかつかさ

  8. ↑誰が書いたか忘れましたが「F-86対Mig-15の戦いは、マスタングに雷電で挑むようなものだった」というのが正当なところでしょう。ただし、雷電はアメリカ製のプラグとガソリン使用、かな?
    Schump

  9. >6 
    ミグ15が朝鮮に投入されたのが1950年11月、ちょうど共産軍が鴨緑江付近で反撃に転じたときです。米軍としては押され気味な上、大量配備(51年始めにおいて4〜500機、戦争末期には1000機)されたミグ15に対し、いくらパイロットの腕がいいと言ってもF80だけで支えきれるか不安を感じ、同年12月に早くもF86Aを投入したのではないでしょうか。劣勢の連合軍全体の士気を高める効果もあったかもしれない。

    アリエフ

  10. Mig-15の存在は連合軍の「絶対的航空優勢」を突き崩した功績が大きいでしょう。
    (実戦果よりも特に心理面で)
    対地攻撃機だって、それまではエスコートなしで対空砲化だけ気にすれば良かった
    のが、今度は頭の上も気にしなきゃいけなくなったんですもん。
    当然、護衛機を要求する様になるし、護衛機が付かなければ(ミグが出る出ないに
    限らず)自ら行動に制約を加えますよ(誰も自殺したくないでしょうから)
    敵機を気にせず好き勝手出来るのと、敵機を気にして航空作戦を立てる状況は
    かなり違うと思いますけど。

    佐藤利行2000


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