QQCCMMVVGGTT
169 第一次世界大戦後、ドイツの貴族、特にユンカーと呼ばれる人はどうなったのでしょう?貴族出身のワイツゼッカー元大統領は徴兵されたことがあるというのを聞いた事があります。更に第二次大戦後から現在までのドイツ貴族の事情はどうなっているのでしょう?
ぱるぱる

  1. 第一次大戦後もドイツ国防軍将校の中では貴族出身者が陸軍大学校出身者と共にかなりの勢力を誇っています。君主制国家のプロシア及びオーストリアで貴族に与えられた称号がVON(フォン)であり、1930年代のドイツ再武装後の国防軍で苗字の前にVONがつく将校は、フォン・マンシュタインなど数多くいます。農村貴族で教養のあるユンカーの子弟から軍隊の将校が出るという状況は、そのまま継続していたわけです。
    それだから、貴族出身でないヒトラーは国防軍の中のVON族に敵愾心を燃やし、同じく非貴族・非陸軍大学校出身という普通ならばエリートコースを外れているロンメルに親近感を感じていたわけです。武装SSもVON族に支配されず、彼に忠実な部隊を作りたいという意図から生まれたものでしょう。第二次大戦中のドイツ国防軍の内部では、VON族とナチスとの対抗及び妥協の駆け引きが繰り広げられています。
    第二次大戦後、東ドイツ(ドイツ民主共和国)の社会主義政権は、ユンカーから土地を取り上げ、階級として壊滅しました。したがって、この国の体制下ではユンカーは存在しないことになっていました。西ドイツ(ドイツ連邦共和国)やオーストリア、及びドイツ統一後のユンカーに関する状況はよく知りませんが、かつてのような大土地所有者でなくなり「昔の地主様」のように見られているのではないかと思いますが。
    アリエフ

  2. >元フォン・ヴァイツゼッカー大統領
    「兵役に就いた」という点では事実ですが、彼は徴兵はされていません。
    本籍のヴルテンベルクではなく居住地のベルリンで志願し
    (でもよりによってポツダムの第九連隊に、ですよ)
    そしてかくかくたる武勲をあげています。
    (第一級・第二級鉄十字勲章、冬季東部作戦従事章等授与、モスクワ帰り、
    一貫して東部戦線に従軍し、しかも士官学校出ではなく大尉にまで上り詰める・・・“兵隊の大将”ってやつね)
    彼の尋常で無さを表現する言葉は尽きない・・

    また彼にはそうとは思わせない“風格と気品が”あります。
    その“毛並み”の良さ「ユンカー(的)だから」
    という要素も人々の彼の支持の重要なファクターでした。

    殊“ユンカー”に関しては元々「貧乏貴族」ですから“副業”で大成し
    それが今日のイメージを形成しています。
    故高坂先生はユンカーをして日本の“士族”と表現していたことがあります。
    我々の言う貴族、というイメージじゃないんですね。

    しかも19世紀中にドイツでは早々に農奴解放をして“支配者”という風でもないですからねえ
    (銀英伝を想像しちゃダメですよ)
    強いて言えば日本にいるアパートとかの大家さん的な地主のイメージが近いんかな??
    そして家賃収入でのほほんと生活しているのではなく、学者か軍人を排出するとしたら
    しかも、「将校は伏せるな!」と自ら実践する・・・
    (兵隊が言うんじゃないんですよ)

    社会主義的階級闘争史観なら別として一般論では当地でそう悪い感情は聞きませんな。
    やはり既に過去の者、化石というか特別記念物というか絶滅危惧種です。

    貴人としての体を張った行為とオーバーラップしているイメージとか
    でなければ「男爵様」が大統領になんかなれませんよ。
    (貴族の本場は墺国とドイツ・カトッリク圏ですね)
    かっぱ

  3. そういえば、ヒトラー暗殺計画の実行犯も、”Von”シュタウフェンベルク大佐じゃなかったでしたか?
    Sampon

  4. 余談ですが、映画CROSS OF IRON(戦争のはらわた)に出てくる貴族出身の将校は、勲章を貰い昇進したいがために軍曹(ジェームズ・コバーン)たちに自分の指揮により戦果を上げたことを偽証せよ、と迫ります。ユンカーが軍隊や社会の中で影が薄くなりつつある中で、自分の家の名誉のために勲章が何としてでもほしいということかと思い、興味深かったです。
    また、ドイツのユンカーだけでなく、中国やロシアの地主にしても、大変な贅沢をし小作人を収奪したというイメージがかなり誇張されて伝わっている様です(共産党の宣伝によるものか?)。実際は彼らも決して裕福ではなく、小作人よりはいくらかましという程度だった様です。広大な土地と巨大な屋敷を持ち多くの使用人をこき使っているというのは、むしろ例外的だったのではないでしょうか。
    アリエフ


Back