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374 第二次大戦当時、ナチがユダヤを虐待したのは何故なんでしょうか?。
ナチのユダヤ虐待に他のヨーロッパ諸国が黙認していたように感ずる
のですが、何故なんでしょう?。

あきら

  1. 多分こんなもんだと・・・
    1,ドイツ国民マインドコントロール用の当て馬
    2,ヒトラーが自分がどん底の時ユダヤ人がいい思いしてたから
    2についてはヒトラーの家の係りつけの医者がユダヤ人であったにもかかわらず
    迫害しなかったことまた「すべてのユダヤ人があの人のようなら良かったのに」 というヒトラーの言葉から想像がつきます。
    虐待黙認については解りません
    紅葉饅頭

  2. ジョン・トーランドの「アドルフ・ヒトラー」(集英社文庫)でも読んでほしいんだけどな。原因として、
    1 ナチス(ドイツ社会主義労働者党)が発足以来アーリア系優越主義を掲げ、ユダヤ人、黒人、黄色人種などを劣等民族とみなしていたこと(ちなみに、ナチス発足の時にはまだヒトラーは加わっていない)。
    2 西欧の歴史上、ユダヤ人は都市に住まわされ(農地等の土地所有が禁止されていたため)、その中で生計を立てていくことが多かった。そのため、必然的に金融業者や商工業を営む者が多く、人口の大部分を占めていた農民の嫉妬の対象になっていた(これはドイツだけでなくロシアなどでも同様)。ユダヤ人批判が民衆に受け入られやすかった背景。
    3 第一次大戦後の超インフレ、30年代の世界恐慌によりドイツ経済は疲弊し、当時、世界一民主的と言われたワイマール体制の政府が有効な手を打てなかったこともあって、ドイツ国民、特に中産階級の間にフラストレーションが溜まっていた。
    こうした状況で、ヒトラーが反ユダヤ政策を取り、「第一次大戦における裏切り者」とか「共産主義はユダヤの陰謀だ」とするナチスの宣伝が民衆に受け入られやすい素地があった。
    ところで、ナチスの中でもユダヤ人を殺さずに強制労働させ道具として使えば良いという考え方と、徹底的に抹殺すべきだとする意見の対立があり、後者の方が通りガス室虐殺が行われることになった。この辺について映画「シンドラーのリスト」を参考に見てほしい。余談だが、あのシンドラーも所詮はナチスの協力者だった、ユダヤ人を労働力としてこき使っただけではないかとする批判が、イスラエルにもある。黙認についてはまた後で。
    アリエフ

  3. ヨーロッパ等におけるユダヤ人迫害は、ナチスが最初というわけでなく、規模の大小こそあれ歴史的は何度も繰り返されています。共同体の中で、独自の文化を持ち続け同化しない小集団というのは、どこの世界でも有形無形の迫害を受けているのではないでしょうか。
    トラFD

  4. >2の2、金融業に従事
     これはローマ法王庁の勅令で、キリスト教徒に従事していてはならない職業の一つにに金貸しがありました。同時に土地所有などが禁止されていたと共に、法王庁の勅令に従わなくともよいユダヤ教徒が、自営できる職業として従事するものがでてきた。

     このように理解していたのですが?
    ペンギン

  5. それについては多くの理由があると思いますが、幾つかを挙げると。
    「キリストを殺したのはユダヤ人である」ということから欧州では(キリスト教徒の間では)ユダヤ人に対する憎しみが根底にあるそうです。その為迫害対象として最適であり、他の欧州諸国もユダヤ人迫害に対しあまり批判的でなかったようです。アメリカは自国が多民族国家であり、多くのユダヤ人を国内に抱えていた(高い地位についていた人も多く居た)ため比較的反発が強かったようですが(ベルリンオリンピックの例など)アメリカも主にキリスト教徒の国であったので強烈に反発する事は無かったようです。
    また、ユダヤ教の経典が「世界の最終日に神に選ばれし民(自分たちユダヤ教徒のこと)のみが神によって救われる」ってな事を言っているため(ちょっとうろ覚えです、すみません)神の下の平等を謳う聖書を信奉するキリスト教徒たちに良く思われていないこともあるようです。
    あと、ユダヤ人は国(住んでる国)のためよりも自分たちの民族のために働いていると思われている事から民族主義者や、愛国主義者(正にナチスの主義ですね)に嫌われるようです。

    他に上に皆様が書かれている内容等も含め多くの理由が有ったのだと思います。
    ごまめ

  6. >元質問
    まずユダヤ人は「金銭のために神の子を売った」としてキリスト教社会のもとで否定的なレッテルを貼られていることを再確認してください。布教政策上の事情があるにせよ、新約聖書の随所に言及されています。聖書の記述が近現代のメンタリティにいかほどの影響を与えているのか即断はできませんが、忘れてはならない原点ではあるでしょう。

    そのうえで、中公新書「ナチズム」「アドルフ・ヒトラー」村瀬興雄 を一読されることをお勧めします。第三帝国におけるユダヤ人迫害がヒトラーやナチスに還元される特異現象ではなく、ある種ドイツの文化的伝統にもつながるものであると述べられています。現在では異見もありますが、ここでとられている民衆史というアプローチの方法は、我々にも通底する生活実感からナチズムを理解しようという点で説得力があり、重要です。この種問題に言及する際、まずはふまえておくべき研究といえます。値段も安いし。

    >1.
    で、ブロッホ・インタビューの内容についてですが、これはヒトラーのユダヤ人に対するアンビバレントなスタンスを示していると見ています。ヒトラー自身は根底に観念化されたユダヤ人憎悪を持ちつつも、具体的方策としては東方やマダガスカルなどへの追放と物理的絶滅の間を揺れていたようです。ナチスによる絶滅政策の実施は、対ソ戦の先行きが怪しくなり生存圏確立の見通しが不透明となってきた1941年秋から、アウシュビッツ絶滅収容所の建設をはじめ具体化しますが、明確な史料は見あたらないものの、このころヒトラー自身による意志決定がなされたと見ることが妥当であろうとされています。確かに、こんな大それた事ヒトラー抜きに決められませんね。

    >2の2、4.
    補足します。1215年の第4回ラテラノ宗教会議において、ユダヤ教徒やイスラム教徒に対する服装規定を定め、あわせてキリスト教徒に対し利息を取る金貸し業の禁止を決定しました。破ったものは破門です。
    すでに12世紀において土地所有・ギルド加入・(キリスト教徒の)奴隷所有・場合によっては店舗所有からも閉め出され、定住権すら不確定であったユダヤ人にとって、もともとディアスポラの結果広汎な商業ネットワークを確立していたこともあり、資本により生計を建てうるこの職業は魅力的でした。
    しかし隣人愛を建前とするキリスト教の精神からすれば金を貸すことは困窮者を助けるためであり利子を取るなどはもってのほか、かくして中世においてすでにユダヤ人には蔑むべき「高利貸し」というイメージが確立されていたわけです。
    そして14世紀のペスト流行時の迫害の後、近世にいたってユダヤ人ゲットーが成立します。その発想は、良民たるキリスト教徒とユダヤ人を隔離する、というものです。これは第4回ラテラノ宗教会議の決定をさらに推進しようとする1434年のバーゼル宗教会議にて決定されました。
    お楽しみチケット

  7. まずナチあるいはナチスの用語について。
    ナチはNationalzotialistの略で国家社会主義党員もしくは国家社会主義者のことを指します。もとは蔑称で、共産党員や共産主義者を「アカ」と呼ぶみたいなものです。なおヒトラーは国家社会主義ドイツ労働党発足時のメンバーでした。
    でもとの質問については
    http://www.geocities.co.jp/CollegeLife/6729/
    のユダヤ人絶滅政策をご覧下さい。
    ただ議論は複雑で、虐殺の原因をヒトラーとナチ高官帰す意思派や、国防軍を含めた第三帝国官僚機構に帰す機能派の対立、虐殺をナチスの責任に帰す見方とドイツ人にも大きな責任があった、あるいは第三帝国のみならず全ヨーロッパな見地からみるなどかなり(少なくとも私には)分かり難かったりします。
    あと参考に
    ヒトラーを読む三○○○冊 阿部良男編著 刀水書房
    あたりも目を通すのをお勧めします。
    いおーじま


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