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585  大戦中の日本の戦略を見ると、米軍主力との戦闘に全ての戦力を投入してしまい、膨大な物資が輸送される後方補給路への攻撃がほとんど考慮されていなかったと思います。
逆に日本は至る所で徹底的に物資輸送を妨害され、戦闘するどころか飢えと病に
苦しむ結果となりました。
日本本土にしても、せっかく最後まで確保し続けた石油(パレンバンの油田など)も輸送船が次々と襲撃され、ついに1滴も本土に搬入できなくなってしまいました。
日本が作戦方針を変更し、自国輸送路の徹底確保と相手輸送路の徹底攻撃に徹していたら、米軍の侵攻速度も大幅に低下していたのではないかと思うのですが。
みや

  1. 米潜水艦は手ごわいですよね。

    weasel

  2. 逆に質問、大戦初期から相手輸送路の徹底攻撃のために潜水艦を振り向けるとしても、ハワイなどへの海上輸送阻止について十分な作戦効果を上げられるのでしょうか?南洋諸島を含む日本の根拠地からかなり離れた地域で、米海軍の駆逐艦などがたくさんいる中で作戦を行うわけですよね。無制限潜水艦作戦の支援のため、水上艦艇をその地域に向かわせるということになれば、必然的に艦隊決戦が生じてしまうのでは?下手すると、戦力の逐次投入の愚を犯すことにもなりかねないと思うのですが。日本周辺や南洋の重要拠点周辺に米艦隊がやって来るのを待ち、延びきった補給線を叩くという戦略を取るのなら、こうしたやり方がかなり有効かもしれませんが。

    アリエフ

  3. こうすると最初から長期戦前提の戦争計画になってしまうのでは?長期戦になればアメリカに負けると認識していた日本に取りえる戦略ではないでしょう。
    山奥の人

  4. 戦後明らかになったいろいろな戦史を読んだ上での後知恵なのですが、確かに
    米軍はアメリカ本土から遥かに離れたマリアナ諸島やフィリピンに展開しており
    そのバックには膨大な物資の輸送があり、補給線は延びきっていたはずです。
    空母機動部隊などと比較すれば、輸送船団などは、防御も比較にならない程手薄だったはずで、多数の潜水艦を同時に投入してこの補給路を攻撃すれば、全く違った展開になったのではないかと思います。最後まで相手主力との決戦だけに主眼を置き補給路に目を向けなかったのは戦略上の欠陥だったと言っても良いのではないでしょうか。
    みや

  5.  マリアナ・レイテ戦以降になると、日本の艦隊型潜水艦が効果的な通商破壊作戦を行えるほど
    数が残ってないですね。マリアナ・レイテ付近の警戒が比較的手薄になるのは実質沖縄戦が始まって
    以降ですが、その頃には大西洋の対Uボート作戦がほぼ終焉している状況にあります。
    その時期に日本の潜水艦による通商破壊が始まったとしても、大西洋艦隊のハンターキラー群や
    対潜哨戒飛行隊が太平洋に移動して来るのは確実でしょうし、太平洋艦隊で航空機輸送任務を
    務めている護衛空母が対潜任務に振り返られるでしょう。何にせよ短期間で制圧されて
    終わりだと思います。
    大塚好古

  6. 本当に日本軍が輸送ルートを攻撃していなかったとでも思ってるんですか?
    必死で全力でやってるんですよ

    SUDO

  7. 史実でも日本はインド洋で通商破壊戦を行っていますが、第一次大戦と同じ単艦攻撃です。
    米輸送船団に対して単艦攻撃では、大西洋でのイタリア潜水艦のようにあまり戦果があがらないと思います。

    日本潜水艦で「狼群戦術」は出来たのでしょうか?
    モーグリ

  8. >6 本当に日本軍が輸送ルートを攻撃していなかったとでも思ってるんですか?
    必死で全力でやってるんですよ

    すいません、上記について具体的な資料となる本などがありましたら教えてください。

    みや

  9.  まああとついでに申しますと、アメリカの艦隊型潜水艦は水上艦隊の各作戦に協力して
    活動しています。例をあげればミッドウェイ戦の時にはパールハーバー所属の艦隊型潜水艦の
    総力をあげて艦隊作戦に協力したのを始め、フィリピン・シーやレイテの時にも艦隊の作戦に
    大きく寄与しています。

     決して日本のみが艦隊型潜水艦を艦隊作戦に協力させていたのでは無い事をお忘れなく。
    大塚好古

  10.  大塚さんの御意見については、いっさい異議ありません。
    100%おっしゃるとおりだと思います。
    ただ、多くの日本側輸送船が米潜水艦に撃沈されたのに対し、日本側には
    空母や戦艦を仕留めるべき大切な魚雷を、輸送船に向けて発射するとは
    何事だというような考えがあったのではないかと推察しています。
    日本の潜水艦が、高価な酸素魚雷を搭載していたからとも思えますが、
    一例ですがガダルカナル島を巡る戦いでも、日本側の輸送が一方的に妨害される
    ばかりで、米軍側の輸送船団を攻撃したという記録については今のところ
    目にしたことがありません。
    ガ島を巡る航空戦や海戦などが華々しく語られますが、本当は相手の補給路
    を徹底して妨害するという点で米軍側が勝利したのではないでしょうか。
    みや

  11.  すいません、ガ島輸送船団の攻撃については、米軍の上陸直後にラバウルの陸攻
    隊が零戦の援護を受け、ガ島沖の輸送船団を爆撃しています。
    しかし、これは上陸地点に対する攻撃の一部であり、輸送路の攻撃とは異なると考えます。
    みや

  12. 坂本金美氏の『伊号潜水艦』によると、日本の潜水艦は42年前半にアメリカ西海岸で通商破壊戦を行っています。さらに、ドイツからの要請もありインド洋で通商破壊戦を行っています。
    いずれの場合も狼軍戦術ではなく単独での攻撃です。

    43年春頃から米軍の対戦能力が急激に向上したため、潜水艦作戦は困難になっていきます。
    インド洋は比較的対潜攻撃が貧弱だったこともあり、44年前半頃まで通商破壊戦が可能だったそうです。
    モーグリ

  13. うろ覚えな知識の寄せ集めですが、日本が通商破壊戦において大した戦果を上げれなかった理由について。
    潜水艦乗りの戦記を読むと、潜水艦に直接関わった人たちは初期のころから潜水艦戦の本道は通商破壊戦にあるという認識があったように思えます。
    しかし、実際の作戦を見るとその任務は前線哨戒と敵艦隊襲撃のみのように見えます。
    たしか、米本土沿岸の通商破壊戦もハワイ作戦後の米本土偵察のついでだったし、インド洋での初めてのまともな通商破壊戦も機動部隊のインド洋進出に伴って中止されています。
    また、日本の潜水艦が通商破壊戦の訓練を行っていたとは聞いたことがありませんし、目標に応じた使用魚雷の種類や数の細かい規定も戦果を少なくした理由だと思います。
    艦の性能については少なくとも独航艦の多かった初期(最も戦果を上げられる時期です)には問題なかったと思います。
    どうも当時の海軍では潜水艦の扱いが他の艦種より低く、作戦立案者の潜水艦戦についての研究不足、認識の浅さがあったようです。このあたりが本当の原因だったのではないでしょうか。
    Jabo

  14. たぶん、殆ど読んでいる資料は同じだと思いますが
    例えば海軍水雷史には陸攻や潜水艦の活動がダイジェスト式に紹介されてますよ

    注意して欲しいのは、陸攻は各地への爆撃
    潜水艦は昭和17年末以降は輸送作戦にもこき使われていたという点です
    その観点から見たら、片手間にも感じるかもしれませんが

    今ある戦力を何にどのぐらい費やすべき課は非常に難しい部分があると思いますが
    輸送任務を強要されるまでの潜水艦はかなり活発に輸送船狩りを試みています
    (魚雷の自爆問題や目標別の制限等に苦しんでいますが)

    また揚陸地点への襲撃を「それは別口」と主張するのでしたら
    何をすれば満足なさるのですか?
    船団が必ず通る場所で、シーレーンに依存しない米国の侵攻速度と能力を削ぐ最善の手立てではありませんか?
    (日本側の潜水艦用法は要地攻防においての敵増援戦力の遮断が上げられています)

    SUDO

  15. 最近思うのですが、旧軍が一般的に軽視していたといわれる兵站や情報といった分野に力を入れていてなおかつ戦争に負けた場合、「不要不急の支援部門ばかり力を入れていて正面戦力の充実を怠ったからだ」という批判がなされたのではないかと思います。


  16.  「我が海軍上層部は通商破壊戦にはてんで無関心で、潜水艦隊の主たる任務は決戦とそれに伴う敵艦の攻撃である」てな説を見る事がありますが、そいつは誤解です。

    以下、一部抜粋します(ホントは仮名なんですが、平仮名にしました)。
    昭和17年3月1日、大海指第60号
    作戦方針
    太平洋及び印度洋全域に亘り極力敵海上交通戦の破壊攪乱を計るとものとし〜以下略(作戦方面、方針の既述が続きます。また、仮装巡洋艦や空母・巡洋艦を用いた作戦にも言及しております)

    同17年6月22日、大海指第107号
    作戦方針
    1)他の作戦に支障なき限りあらゆる使用可能な兵力及び機会を利用し極力敵の海上交通を破壊攪乱し以て敵国の屈服を促進す。
    2)潜水艦の大部を主として本目的の為に使用し兼て好機敵艦船の攻撃に任ぜしむ。攻撃重点を敵海上交通頻繁なる海域に置き差し当たり其の指向方面を左の順序とす〜以下略(どの通商路を重点的に攻撃するか書いています。ここでも、水上艦を通商破壊に用いる可能性も書かれております)

    その後、昭和18年3月25日には「第三段作戦方針」があるのですが、その中でも。
    「潜水艦作戦の重点を敵海上輸送の破壊に指向し敵の進行企図を阻止すると共に敵戦力を減殺し以て其の屈服を促進するに努む。」

     「あらゆる使用可能な兵力」!仮想戦記では無く、実際にあった命令ですよ(笑)
     こうしてみると、我が海軍の通商破壊戦についての方針は、無定見とは正反対で一本芯が通っていた。とも言えそうです。

     勿論、ソロモンで連合軍の反攻が本格化した昭和17年9月には電令作275号で「インド洋方面以外の全潜水艦をソロモン方面に集中して、敵支援部隊(空母)を補足攻撃せよ」というような内容の命令も出されてはいるのですが。それは、ある意味で当然とも思えますよね。実際に成果を挙げた訳ですから、無茶な命令とも思えない。

     結局、我が国の場合「数が足らなかった」というもの大きいのでしょうが、敵国なども昭和18年に至るまで原因はともかくとして潜水艦作戦は低調でしたし、ことさら我が海軍が責められるべき筋合いのものとも思えません。

     あと、我が通商路が断絶に至ったのは、敵潜水艦の跳梁もあるのでしょうが、やはり航空機にやられたのが大きかったのではないでしょうか?
    tackow

  17.  うーん、そうなのか。
     私のイメージでは、日本潜水艦はひたすら輸送作戦にこき使われて、数が必要な通商破壊を有効に行えなかった、というものだったのですが、そうでもないんですかね。回想録を読むと、「輸送任務さえなけりゃ俺たちだって……」というのをよく見る気がするもんで。
    大名死亡


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