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183 おねがいします。

1、昭和15年前後、外国、特にアジア以外の国がもし日本から兵器、しかも航空機などを
購入しようと試みた場合、いかなる障害がありえるでしょうか。何でもいいので御示唆ください。

2、フィンランド軍が日本の38式小銃を使用していましたが、これはいかなるルートから彼の国に
ながれたのか、お分かりになる方、これもお願いいたします。
げじげじ

  1.  日本は武器の輸出に関しては専門の窓口商社を通じてかなり積極的に実施していましたので、第二次大戦の影響がない限り何処へでも輸出できたであろうと思います。特に陸軍工廠は独自採算的に運営されていましたので、兵器輸出については1920年代から非常に盛んで、タイへの66式小銃40000挺の輸出のほか、中国にさえ38式歩兵銃の輸出を行っています。
     北欧では主にスウェーデンと鋼材その他の取引が多くありましたのでその代金のいくらかが兵器でバーター取引される可能性も場合によってはあり得たことだと思いますが、フィンランドへのルートはよくわかりません。
    BUN

  2. 便乗質問
    確かバルト三国のどこかにも38式が輸出されてたと思うんですが,ご存知ありませんか。
    R

  3. まず三八式小銃がどこの国に輸出されたといいますと・・・
    1.1915〜1917年にイギリスへ。銃剣付きで3〜50万挺。日英同盟に基づき供給。
    WWI後英で本土予備部隊、海軍、他の訓練用に使用。大戦後にフィンランド
    へ再輸出されました。他に12万8千挺ロシアへ。アラビアのロレンスがアラビ
    アで使用したのも三八式といわれてます。
    2.中国には各地の軍閥へ商社(三井物産、大倉商事、高田商会の共同出資で創設
    した泰平商会)を通じて他の兵器と一緒に輸出。約20万挺。
    3.メキシコ。メキシコ用はマウザー実包7mmに拡大制作。菊も紋章のかわりにメキ
    シコの鷹の紋章。3万6千挺を造るがメキシコ政府が支払い不能となりロシアへ
    輸出先が変更。
    4.タイ。7.62mmのマウザー実包用にした六十六年シャム式歩兵銃。全長は109cm
    重量3500g大正14(1925)年より4年間小銃4万3千100挺、銃剣4万8千199振と
    弾薬盒等付属品1万9千999個輸出。付属品の残り現地生産。

    5.白系ロシア軍。1914〜1916年約60万挺。
    6.フィンランド。1919年エストニア独立を支援する為約1万挺を輸入し供給。
    7.オーストリア。
    以上、詳しいことは国書刊行会・出版「日本の軍用銃と装具」(須川薫雄・著)
    をご覧ください。泰平商会は明治41年6月に設立、昭和14年4月に高田商会が抜け
    て、三菱商事が加入し昭和通商を設立しました。

    VANDY1

  4. ところで、昭和15年頃、極東、東南アジア以外の独立国で中立国又は米英の息のかかっていない国はどれくらいあっただろうか。アジア、アフリカの大部分は植民地だったし、戦車等の大型兵器を輸出するならば遠くヨーロッパの国に市場を求めなくてはならない。パーツの補給が十分できただろうか?
    アリエフ


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