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370 素人な質問で恐縮なのですが、今私は世界各国の特殊部隊を調べているのですがイタリヤ、ドイツ、カナダのがわかりません。どなた様かご存知でしたら御教授のほどをお願いします。
ここで言う特殊部隊は軍事SOGのことです。だからドイツのGSG−9など対象外です。よろしくお願いします。
sky soldiers

  1. 回答がないようなので。
    うろ覚えなんですが、ドイツ軍には空挺部隊に特殊部隊があったような
    記憶があります。
    ドイツ軍は「好戦的」と言われるのを恐れて特殊部隊に関して神経質
    な時期があったと聞いたことがありますので、この関係で、あまり軍
    の特殊部隊に関して情報がないのではないでしょうか。

    イタリアのことはよく知らないのですが、精強部隊としてサンマルコ
    海兵隊や山岳部隊が取り上げられることが多いので、このあたりに
    特殊任務を果たす部隊がありそうな気がします。
    純軍事SOGと言えないかもしれませんが、カラビニエリ(警察軍。
    陸軍の一部から独立軍になるとか。)の特殊部隊もなかなか
    強力だそうです。

    カナダ軍だったら、英SASと米特殊部隊双方にコンタクトがあり
    そうなのですが、どうなっているんでしょうね。

    すいませんが、この程度の情報しかありません。
    SAW

  2. 部屋を片付けていたらひょっこり資料が出てきました。

    ・イタリア
     アルピニ(山岳旅団)
     山岳旅団、隊員全員が山岳戦闘訓練を受けている、精鋭部隊であってSOGにあたるかというと少々ずれてはいる。
     イタリア海軍特殊作戦部隊「海軍潜水工作・急襲群(COMSUBIN)」
     精鋭を誇るサン・マルコ海兵隊の志願者からなる部隊、実力は折り紙つき。
     イタリアフォルゴーレ(雷撃)旅団
     イタリア陸軍空挺部隊、特殊作戦を担当する大隊と、カラビニエリ(憲兵)大隊を編成に持ち対テロ作戦から敵後方での情報収集・サボタージュ・ゲリラ作戦まで多岐にわたる任務をこなす。

    ドイツ
     遠距離偵察中隊
     陸軍の各軍団に配備されている部隊。
     GSG−9
     戦時においては国境警備隊の参加で各種作戦行動に従事するものと思われる。

    カナダ
     カナダ特別任務部隊
     カナダ空挺連帯を母体とするSOFで即応軍として世界各地に国連軍支援の為出動する事もある。
     北極圏での豊富な行動経験を持っているものと思われる。

    参考資料
    特殊部隊 対テロ戦争−兵士・武器・戦術
    ウオルター・N・ラング著 落合信彦訳 光文社発行
    イラストレイテット・ガイド:2 現代のエリート部隊
    マックス・ワルマー著/宇垣大成訳 ホビージャパン発行(絶版)
    ※資料がちと古いので今はこうじゃないかもしれません。
     図書館か大きい本屋を当たれば何がしかの資料は見つかると思います。
     
    ooi

  3. なるほど勉強になりました。
    実家に資料を両方とも持ってたはずなのに、
    お盆には発掘旅行に出かけなくては。(笑)
    SAW

  4. >1
    下のスレでも書こうかな?と思ったのですが、伊国のカラビニエリは警察軍ではなく
    憲兵隊、ジャンダルメリーです、、、。
    やっぱり難しいかな?
    ナゾの人

  5. 憲兵隊と翻訳すると、一般警察業務を行っていることが
    判りにくいので、あえて警察軍と書かせていただきました。
    フランスのジェンダルムリにしても、軍事警察の権限
    を有するものの、一般警察の業務を行い、旧軍の
    憲兵業務は陸軍の場合、PMという軍内兵科が行っています。
    SAW

  6. 蛇足
    なお、仏陸軍のPMは連隊に15名ほど置かれ、補助憲兵10名
    正規憲兵5名で、連隊内のとりしまりにあたっているそうです。

    蛇足の蛇足
    なんでもEUの110は112だそうですが、イタリアで112をコール
    すると内務省系ポリツィアでなくカラビニエリにつながる
    そうです。(人数も前者7万人に対して後者11万人)
    後者は、英語を話せる隊員も多いそうなので、
    イタリアで犯罪にあったらカラビニエリを呼んだ方が
    いいかも知れません。

    この手の組織は日本では単純に憲兵と翻訳されることが
    多いのですが旧軍の憲兵とは業務形態が違い、明治以降
    の日本に類似する組織がない(旧軍の憲兵も一般警察
    の権限を有していたそうですが。江戸時代の火盗が
    一番近い組織かな)のでなんと表現していいのかいつも
    悩みます。


    SAW

  7. 韓国併合後、大正8年までの朝鮮における陸軍憲兵隊が、仏式・伊式の憲兵に該当する機能を実行していたと思われます。
    あるめ

  8. ↑3.1運動を契機に廃止されたのでしたかな。
    内地でも米騒動の時には憲兵が出動したらしいですね。

    さらに蛇足

    ベルギーの警察軍は内務省に編入されてしまったようですね。
    もっとも、仏ジェンダルムリも、平時は内務省や司法省の捜査
    指揮を受けることが多いようですし、スペインのガルディアシビル
    も内務省の監督下にある事項が多数あるようです。

    SAW

  9. ・・・ですから本来は下のスレに書くべきだったんですが、
    日本語の『憲兵』とは本当はジャンダルメリーに対する訳「語」で
    それを日本は西南戦争後、具体的には竹橋事件以降、
    陸軍の兵科として編制されたのです。

    この為、複雑骨折的難解さの様相を呈した国家による暴力機構、
    警察作用に関する理解の経験的の措置が出来てしまったため
    今日に至るまで基礎的部分に渡る誤解が生じました。

    日本に於いて憲兵科の誕生、というと一般には前述の“竹橋事件”であり
    同期のに『軍人勅諭』とともに軍紀/規に関する事項、
    軍事警察の成立についての視点で(のみ)語られています。

    しかし、これは西南戦争の終結、警視庁“軍”の廃止という
    国家に於ける“暴力装置の統合”という点で書かれた歴史ではありません。

    因みにSAWさんは間違っていないのです。
    特に
    >「・・・の権限を有していたそうですが。江戸時代の火盗が
    >一番近い組織かな)のでなんと表現していいのか
    >いつも悩みます。
    という点で明確に読みとれます。

    実際、私も歴史主義的にはカラビニエリは“近習・馬廻り衆”とか訳したいのですから。
    ただ今日の日本では一層混乱するだろうな、と思って実施していません。
    マルシャルは征夷大将軍なんだよ、って言っても判ってくれる「西洋史研究者」はあまり居ませんし、、、。
    (私はテンパッて居たとき、『三銃士』は今風には「憲兵物語」だなあ、と真剣にも思ってしまった事があります・・・)
    私も同じ悩みに陥っているのです。

    ですからSAWさんが間違っている訳ではないのですが、錯誤に陥っている、ということでしょうか?

    所管が国防省が持つ警察作用が憲兵隊、
    その中で警察作用が軍隊に対するものに限定されているものが「軍事警察」。
    警察軍、若しくは国家警察、武装警察とは内務省若しくはそれに相当する行政機関が所管し、軍に対する警察作用は働かないのです。

    ということで日本では歴史的理解では軍事警察が「憲兵隊」として理解されていますが
    これは『軍法会議』が「特別軍法会議」のイメージで語られる別個のものと入れ替わっているのと同様、
    そして事実日本での「憲兵隊」とはジャンダルメリーとして警察作用を発揮していたのです。

    ・・・下に新たに書きましょうか?
    イヤ正確なものを書かなくては成らないんでしょうね。
    ナゾの人

  10. 佛・伊式の憲兵隊が面白いのは、本来、内務省警察が行うべき警察業務を代りにやっているところで、田舎の駐在巡査の代りに駐在憲兵がいて、どこにも「おまわりさん」がいない事です。(パリ警察は別として。)これを戦前の日本に当てはめると、日本陸軍の勅令憲兵は内務省警察と仲良く棲みわけをしていた事になります。憲兵隊も民間人を対象として警察業務を行えましたが、内務省警察(町奉行)は軍人(武士)の軍刑法犯罪を取締まる事ができなかったので、権限は憲兵の方が一枚上手です。憲兵は民間にまで手を広げることをしなかっただけと思っています。けれど特別高等警察(思想警察)部門では活発に動いているところを見ると、その気になればできたのでしょう。明治前期に東京の治安が悪化した時、憲兵が抵抗する強盗現行犯をその場で拳銃を抜いて射殺したと云う話を聞きますが、市民は頼りになる憲兵として認識したとのこと。この式の憲兵が各市町村あまねく駐在して、警察業務を行ったのが、軍政時期の外地(植民地)憲兵隊で、仏・伊式にそっくりなのです。その後、總督府の文官警察と交代して駐在所を明渡し、専ら衛戍地や交通要地にて軍事警察に専念するようになりましたが、憲兵の目の前に民間人の強盗現行犯がいればこれを逮捕する事は以前と変りません。ちょうど火盗改の如しです。
    要は棲み分け方の問題ではないかと存じます。
    あるめ

  11. 仏国においては、都市の人口によって優先管轄区域を分けており、小都市や地方においてはジェンダルムリーが一義的に警察権を行使している場合が多いようです。
    一方パリでは、内務省国家警察の一部であるパリ警視庁が一義的に警察権を行使しており、ジェンダルムリーは重要人物や重要施設の警備にあたっていることが多いようです。(他にも大都市には警視庁級の警察本部があるとのこと)
    以前は、パリ警視庁と他の内務省系警察は別組織でしたが現在は一体化されており、内務省系国家警察もそれなりの勢力で全国展開しているもようです。
    (CRSという機動隊も保持しています。)
    又、ジェンダルムリーと国家警察の擦り合わせも進んでいるらしく、先日パリ市内で、白バイ(国家警察)青バイ(ジェンダルムリー)合同チームが橋梁輸送の先導にあたっているのを目撃しました。

    一方イタリアの大都市では、内務省系国家警察とカラビニエリが完全並立しており、イタリア人にも両者の違いが良く分からない人がいるような状況のようです。
    地方でもTVニュースの画面を見る限りでは、両者のパトカーが見られるようですね。(カラビニエリの方が人数が多いので、より地方までカバーしている可能性がありますが。)

    なお、仏伊両国とも「市警」が存在する都市がありますが、米国と違い、交通取締り等の限定された業務を行っているようです。

    あるめさんの植民地等における憲兵運用の話は興味深いお話ですね。
    うろ覚えですが、軍隊系警察の任務が、国境警備やテロ及びスパイの摘発になっている国もあったように記憶しています。
    欧州各国でも、軍隊しか活動できない植民地及び辺境の警察活動や国家そのものに対する警備公安事案の対処を軍隊が行っていた歴史が、軍隊系警察の発達の元になっているのかも知れません。

    余談
    イタリアでは、カラビニエリが黒バイ。国家警察が青バイのようです。
    見聞したかぎりでは重要人物の護衛は、黒バイが行っているようです。

    SAW

  12. 本題
    コンバットマガジンによれば、カラビニエリ空挺大隊は、1996年に空挺連隊になったとのことです。
    2にカキコされているイタリアフォルゴーレ(雷撃)旅団所属のカラビニエリ大隊のことかも知れません。
     

    SAW

  13. 11の補足
    (他にも大都市には警視庁級の警察本部があるとのこと)

    これは、内務省系国家警察の警察本部です。
    場合よってはこちらも「警視庁」と翻訳されることがあるそうです。
    SAW


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