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765 CODAG、CODOG、COGAG、COGOG、これらのメリットとデメリットは?

  1. 簡単には書けないにゃ〜。ちょっと長くなるけど、いいですか?先ずガスタービンの欠点として、部分負荷時の燃料消費が大きい、というのがあるのです。どういうことかっていうと、最高出力2万馬力のエンジンを5千馬力で動かすよりも、最高出力5千馬力のエンジンを最大出力で使うほうが燃料消費が少ない、ということです。どれくらい少ないかというと、巡航用のエンジンを別に積んでもお釣りが来るぐらいってことですね。(続く)


  2. (続き)もう一つポイントは船っていうのが、どのくらいの時間、どの位の速度で航海しているのか、ということです。あるフリゲートのスタディでは、全航走時間の内の80%は最大速度の60%以下の速度で航走する、という結果が出たそうですが、とにかく戦闘艦というのはほとんどの時間を巡航速度以下で航海していて、ごく短時間だけ戦闘速度を出すっていうことです。(さらに続く)


  3. (さらに続き)で、その最高速度の60%の速度(仮にこれを巡航速度とします)を出すために、どの位の出力が必要かというと、これは最大出力の20%以下(ひょっとしたら10%くらい)でよいのです。だから、巡航用エンジンこそメインエンジンで、ほんの一時の高速を出すために大きな高速用エンジンを積んでいるのだというのが、正しい(?)見方かも知れません。というような点を考慮して以下、各様式の説明をします。(まだ続く)


  4. 各方式の説明の前にもう一つ。現在西側で、駆逐艦やフリゲートに使えるガスタービンって、米のLM2500、英のオリンパス、スペイ、タインの4種類しかないんですよ。だから欲しい出力のガスタービンがあるかどうかっていうのも選択のポイントになりますね。


  5. (COGOG)現在の駆逐艦、フリゲートを見ると巡航用エンジンとして最大出力の20%ぐらいのものを積んでいるようです。で、既述の理由で巡航用のエンジンを積んでいるのがこのタイプ。andでなくorなのはその方がトランスミッションが簡単だから。巡航用エンジンは10%のもの2機にするか、20%のもの一機にするかという選択あり。前者は2軸を独立したいときに使用。後者は1機で2軸を回すのでもかまわないとか、10%の出力に合うガスタービンがないときとかに使用。


  6. (CODOG)10%のガスタービンも20%のもなければディーゼルにするという手もあります。また、巡航速度以下の速度ではやっぱり部分負荷になってしまうので、その辺も考慮して燃費重視ならディーゼル。ガスタービンでも10%2機ならその辺マシになるけど、最適な燃費を得るためには、両機の出力の配分はちゃんと計算しないといけないので、そういうのが面倒くさい時(?)もディーゼルにするかな。


  7. (CODOG)10%のガスタービンも20%のもなければディーゼルにするという手もあります。また、巡航速度以下の速度ではやっぱり部分負荷になってしまうので、その辺も考慮して燃費重視ならディーゼル。ガスタービンでも10%2機ならその辺マシになるけど、最適な燃費を得るためには、両機の出力の配分はちゃんと計算しないといけないので、そういうのが面倒くさい時(?)もディーゼルにするかな。


  8. (CODAG)同じようにディーゼルandガスタービンとしたいところですが、両者の出力特性がだいぶ違うため、なかなか上手くいかないようです。それでもいくつか方法はあります。


  9.  (1)別の軸にする。たとえば海自の魚雷艇では、巡航時にはディーゼルで2軸をまわし、高速時にはガスタービンでもう1軸回すという方式でした(つまり3軸推進)。現在の駆逐艦やフリゲートで3軸というのは見当たりませんけど、独B&V社が輸出用フリゲートに、ディーゼル2軸にガスタービン駆動のウォータージェットというCODAG方式を提案されています。


  10.  (2)ディーゼル・エレクトリックとガスタービンのCODLAG方式にする。ディーゼルで発電してモーターを回し、高速時にはそのモーターにガスタービンの出力を結合する方式です。英の23型フリゲートがそうです。


  11.  (3)何とかトランスミッションを開発する。昔はこの方式を採用した艦もありましたが、使用実績がおもわしくなかったせいかその後は採用されていませんでした。しかし現在計画中の独の124型フリゲート(これもB&K社なんですが)では、ディーゼル2機とガスタービン1機で2軸を運転するCODAG方式を採用するようです。もし何らかの技術革新によりこの方式が上手くいくようだったら、今後はCODAGが主流になるかも知れません。


  12. 下への質問でふるかん継手による出力の合計はダメなのでしょうか?


  13. ↑ロスが大きいのでは?、騒音とかは無いのかな/SUDO、下はすっげー判りやすい説明っすね。感動しました、そうそうLが入るのはモーターによる静寂性が対潜戦に有利だからとも言われてますね


  14. すみません。どうも変だと思ったら(COGAG)を送らずに(CODOG)2回送ってました。送りなおします。


  15. (COGAG)エンジンがあるのに使わないのが勿体ないというなら、andにします。エンジンをフルに使えますがトランスミッションは複雑になります。組合わせは(20%+30%)x2とか25%x4など考えられます。25%x4、つまり同一機種4機というのはロジスティック的には便利ですが低速時の燃費はかなり不利になります。また最適な燃費を得るためには、各機の出力配分を細かく調整しないといけませんが、最近ではコンピュータを使うことでその問題も解決しているようです。



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