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4677 フルトン回収システムとはどんなものですか?
C-130

  1. 潜入工作員などを秘密裏に回収するため開発されたシステムで、簡単に言えば飛行機で引っ掛ける逆バンジーです。

    フルトン以前にも2本の棒の間にワイヤーを渡して飛行機で引っ掛ける AAA(All-American Aviation)回収システムという物があり、第二次大戦中実際に使われていたそうですが(対称は人間ではなく通信筒などだったようですが)、フルトン・システムは 500ft(150m) のワイヤーつき気球を用いることで棒を立てる必要を無くし、周囲の開けていない場所でも運用可能に改良されています。風船には発光信号も取り付けられており、夜間運用も可能になっています。

    回収母機は空母からの運用を考慮しグラマン S-2 トラッカー改造機が使われ、機首のフックーがワイヤーをキャッチした後は胴体に搭乗するワイヤー・オペレーターによって腹部ハッチへ誘導され、ウインチで巻き上げられてて格納されるようになっています。1954 年から 1965 年までに 90 人以上が回収されたそうですが、ヘリコプターの空中給油が可能になると有用性が薄れ、1996 年に使用廃止されたそうです。なお、フルトンシステムの名前は発明家 Robert Edison Fulton Jr. に由来。

    以上の記事はフルトンシステムに関わったテストパイロット Pete Purvis 氏が雑誌 Flight Journal に寄稿された記事を引用させて頂きました。
    ささき

  2. ささきさんに追加するとこのシステムは米空軍でも使用され、その際の回収母機はC-130(MC-130E/P及び資料によってはHC-130H)が使用されました。
    回収母機の写真としては小さいですが以下のページをどうぞ。

    http://www.wpafb.af.mil/museum/history/rescue/res12.htm
    けい

  3. 007シリーズの古い映画に、この装置付きのB-17がジェームズ・ボンドを回収するシーンがでてきます。残念ながら題名忘れました。どなたか判る方いませんか?
    ティンモッシー

  4. 007サンダーボール作戦では?
    NOVO

  5. 映画「グリーンベレー」でも出てきます。敵要人の誘拐回収に使っています。
    名無しさん

  6. ちなみに
    1.>フルトン以前にも2本の棒の間にワイヤーを渡して飛行機で引っ掛ける AAA(All-American Aviation)回収システムという物があり、第二次大戦中実際に使われていたそうです
    このシステムは、WW2以前にも、郵便の回収で使用されていたようです
    8bd

  7. WWII中に作られたアメリカ映画「攻撃目標ビルマ」で、地上にあるグライダーを空中の飛行機から回収するためにこのシステムらしきものを使用しているシーンがあります(むろん実写です)。どう見ても鈍重なグライダーがものすごい速さで離陸し飛んでいくという衝撃的な光景でした。Gの対策はどうなっていたのでしょう?
    通りがかり

  8. 裏に回っちゃったんだけど、読んでいるかな・・・。
    記事がいま手元にないのですが、Gに対してはケーブルの張力で吸収されていたようです。確か計測ではピークで6g×0.5秒間で、被験者には一瞬の衝撃として感じられるだけだったそうです。
    ささき

  9. >ささきさん
    6g×0.5秒ですか。空中に上がってしまえば他の抵抗もないですし、案外スムースなのかも知れませんね。ありがとうございます。
    通りがかり


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