5494 CCIPが導入される以前のジェット機の爆撃照準器はどのようなものだったのでしょうか?

「我々は49年たって驚くほど進歩した250万ドルもする機から、いまだに第一次大戦時と同様の固定サイトで鉄鋼爆弾を投入している」byグラハム将軍

と、ベトナム航空戦という本の中の記述があり気になったもので。
AP

  1. 知ってる範囲でざくっと説明しますと・・・

    目視の急降下・緩降下爆撃に使用する光学サイトについてはジェット機と言えども結構シンプルで原始的な内容のものが幅を利かせていた様です。

    この時代の機体で言うと、輸出用の簡易戦闘機のF−5Aフリーダムファイターは第二次大戦中の固定光学サイトと同レベルのものを装備してました。多少の違いは、事前に想定した弾着点を表示出来るよう、レティクルの縦位置(デプレッション)を大きく調整出来るようになっている点ぐらいです。

    改良型のF−5EタイガーIIも機体のロール方向の動きに対して俯角を付けたレティクルを安定して表示するスタビライザーが付加されてますが、爆撃照準の基本機能はF−5Aと同一です。

    F−4ファントムの光学サイトも爆撃照準についてはF−5Eとかなり近い機能のはずです。一応レーダーや航法装置からの情報により弾道計算や自動投弾を行なう機能は付いてましたが、元が核爆弾の運用の為の装備なので、
    臨機応変な戦術爆撃においては光学サイト単独使用の照準方法が多用されていた様です。
    ニワトリ

  2. おお、早速の回答有難うございます。

    第二次大戦中の光学サイトというのは具体的にどういう操作をするものなのでしょうか?
    検索してみても水平爆撃用照準器しか出ずにいまいちわからなかったので。
    AP

  3. 大戦中の光学サイトについては、船津航空計器博物館http://gunsight.jp/b/english/index1.htm
    に豊富な情報が載ってますので参照してして下さい。

    >第二次大戦中の光学サイトというのは具体的にどういう操作をするものなのでしょうか?

    これは爆撃照準機としての使い方との意味でしょうか?
    ドイツ空軍のStuviサイト等の例外は除いて、この時代の光学サイトのレティクルは基準位置に固定されており、基本となる降下角を維持しながら狙いを付け、諸々の修正はパイロットの経験と勘で行なうのが基本です。目標を直接狙うのでは無く、修正分狙いをずらして投弾を行ないます。サイト自体にはレティクルの照度や目標のサイズに合わせてレティクルの大きさを調整するツマミ以外何もついてない場合が通例です。

    >1.で挙げた様な冷戦期のジェット機になるとこれがもう少し親切な設計となり、事前に任意の位置にレティクルの位置をセッティング出来る様になりました。

    例えば500ポンド爆弾用のチャートブックで、速度500km・降下角30度・高度1000mの条件で投弾した場合、光学サイトの基準表示位置より−10度の位置に着弾すると記載されていたとします。

    パイロットは事前に−10度の位置にレティクルをセットしておき、速度と降下角について上記の条件を維持するように飛びながら目標をレティクルに捉えます。
    理論上はこの時点で投弾すれば結構いい線で目標近くに弾着するはずです。

    大雑把に言うとこんな感じでしょうか。
    ニワトリ

  4. 光学サイトというと、ふつうは望遠照準器を指すんじゃないでしょうか。
    まなかじ

  5. いえ、戦術爆撃用の照準器のつもりで書きました。
    分かりにくくて申し訳ないです。
    ニワトリ様、有難うございました。
    AP


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