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3019  こんばんは。以前はありがとうございました。
 さて、旧ソ連海軍の米海軍に対する戦術に関していくらか疑問があるのですが、

 1、旧ソ連海軍は水上・水中その他から発射される、対艦巡航ミサイルの飽和攻撃による米空母撃破を意図していた、というのは正しいことでしょうか?

 2、1が正しいならば、潜水艦はまだともかく、水上艦はどうやってミサイルの射程、550km以内にまで接近するつもりだったのでしょうか? 先に空襲を受けるのが筋だと思いますが……。
 いや、その辺がわかっていたから、潜水艦を重視したのでしょうけども。

 どなたか御教授下さい。
因幡

  1.  1:飽和攻撃は特に意図してないと思われます(勿論数は重視してますが、それが目的とは言い難いかと)
     2:別に普通に航行すれば550KM以内に入る事は不可能でも何でもないかと(飛行機で550km先の敵艦隊まで行って帰ってこれる機体がどれだけあるでしょうか、また艦隊の捜索距離はどれほどでしょうか)
    SUDO

  2. 1 少なくとも、爆撃機の行動範囲に米艦隊が入ったら、飽和攻撃をする意図があったのでは?
    もともとF-14+AIM-54やイージス艦は、それへの対応として装備されたわけでしょう。
    myu5

  3. 数分以内に目標海面に百発ものミサイルを集中させたというオケアン演習をどう評価するか、ですかね?
    単に飽和攻撃の能力を持っていることをアピールするだけだったのか、
    大真面目に考えていたのか?
    勝井

  4.  ソ連海軍の戦術教範の記載だと、空海潜同時攻撃時における水上艦艇のSSMによる攻撃は攻撃開始時刻+30分後に開始とされており、爆撃機からの攻撃の15〜20分後に実施されることになってます。以上、御参考までに。
    大塚好古

  5. キーロフ級(スラバ級も)はまさに設問の2の任務のための艦ではないで
    しょうか。強力な対空兵装、ステルス性、装甲、長い航続距離等。
    是非、大塚さんのご意見を伺いたいところです。
    AP1

  6.  皆様、回答ありがとうございます。

    >飽和攻撃は特に意図してないと思われます
     目的は米海軍撃破であって、それさえ果たせれば相手が飽和しようがしまいが知ったこっちゃない、ということですね。

    >別に普通に航行すれば550KM以内に入る事は不可能でも何でもないかと
     なんと、そんな簡単なものだったのですか。
     「公称探知距離450kmのE2Cが空母から370km離れて警戒している」というようなことが手元のWorld Military Aircraftの断片「艦隊防空の任務形態」にあったので、水上目標に対してもそれに準じるものと考えていましたが、そういうわけではないのですね。
     ただ、それでも人工衛星等を活用すれば探知は何とかなると思うのですが、その辺りはどうなっているのでしょうか?(人工衛星はそんなに便利ではない?)

     艦載機の行動範囲に関しては不勉強でありました。ちょっと調べればわかることでしたが、F18の戦闘行動半径は550kmに満たなかったです。今まで単純に最大航続距離の半分=攻撃可能距離の限界で考えておりました。


    >大塚好古様
     空母の航空隊が爆撃隊、及び既に発射されたミサイルへの対応に追われる分、水上艦が安全になる、ということでしょうか。
    因幡

  7. >5

     陸海潜同時攻撃を行なう際に、SAGの中核を成す艦であることは確かですね<この両者。

     因みにキーロフはオケアン70演習の際に実施された空海潜同時攻撃において、陸上司令部が水上艦隊の攻撃時に指揮統率が失敗したことに鑑み、水上打撃部隊の攻撃指揮統率を行なう旗艦任務に就く多目的水上艦艇としてその計画が推進されています。
     一方スラヴァの元計画は1960年代初期に一旦計画されて中止された大型シャドック巡洋艦の末裔なので、元々はキンダ級と同様沿岸防衛にあたる水上打撃部隊の中核を成す艦として計画されてますが、一旦中止された本級の計画が60年代末期に復活して艦の整備に進んだのは、同時期に計画されたキエフ級重航空巡洋艦の護衛艦として共に作戦を行なうロケット巡洋艦の整備を行なう必要が生じたことが影響しています。
    大塚好古

  8. ↑上修正

    「陸上司令部が水上艦隊の攻撃時に指揮統率が失敗したことに鑑み」

    「水上艦隊の攻撃時に陸上司令部による統一指揮が失敗したことに鑑み」

     乱筆乱文失礼致しました。 
    大塚好古

  9. 人工衛星についてのみ
    移動中の艦隊の検出のような目的では非常に不便です。
    ある程度の分解能が必要ですし、そうするとデータ伝送の制約から監視範囲が限られてしまいます。
    おまけに衛星は移動し続けるので、特定の地域に張り付いて見ているようなことはできません。
    (静止衛星は別ですが、通常の偵察衛星が数百kmの高さを飛ぶのに、3万kmの高度ですから、分解能も限界があります)
    港にいるかどうかのような定点観測には便利ですが、移動中の艦隊を見つけるのは至難のわざとなります。
    キック

  10. SS-N-19に関するJANEのページより抜粋。思わずなるほどと。
    http://www.janes.com/defence/naval_forces/news/jnws/jnws000908_1_n.shtml

    Surface-ship systems probably receive ESM Ocean Surveillance Satellites (EORSAT) data from Tsunami (`Punch Bowl') satellite communications systems but targets can also be acquired by ship sensors, either radar or sonar, the bearing and range data then being fed into the missile inertial guidance system.
    AP1


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