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3156  クルーザースターンとかデストロイヤースターンとかいいますが、何故このような呼称なのでしょうか?
セヌララ

  1.  「クルーザースターン:cruiser stern」ではなく、「クラッシャースターン:crusher stern」ですね。「デストロイヤースターン:destroyer stern」ともども「壊れるのを覚悟の逆進」というほどの意味になります。
     これは、スクリューの急激な逆転又は逆ピッチをかけた場合、減速ギア、駆動軸等に瞬間的に過大な負荷がかかり、故障・破損をもたらしかねないためです。
     特に、逆進が始まったとたん、スクリューはさっきまで自分が起こしていた後流の中に突っ込むことになります。このとき、(進行方向に対する)逆流にさらされることによる負荷の増大が生じますし、もし後流中に大きなキャビテーション(気泡群)があった場合はここでスクリューが空転して過回転に陥ります。これらはどちらもスクリュー自体や駆動系を痛める原因になります。
    Schump

  2. …とは書いてみたものの、文字通り「巡洋艦の船尾」「駆逐艦の船尾」という意味を問う質問だったらどうしよう^^;
    Schump

  3. やべえ。マジで間違えたっぽいm(_ _)m
    Schump

  4. .「世界の艦船」1999☆4月号増刊(増刊第51集、NO.551)「新版 アメリカ航空母艦史」の40ページに、「後進力試験を行うヨークタウン」という写真があります。その解説に「(前略)この時の後進速力は17.5ノットだった。クルーザー・スターンのため、波切りは比較的自然である」とあります。

    . クルーザースターンでないものとして、艦尾を輪切り大根状態にしたトランザムスターンというものがありますが、それと比べると水流抵抗が少なく、高速が求められる巡洋艦や駆逐艦に多く採用される尖った艦尾形状を、クルーザースターンやデストロイヤースターンと言うのでは?
    NG151/20

  5.  明確な回答では無いので適当に聞き流しませう。

     第二次大戦時に米軍が使用した商船識別帖だと、古い商船等に見られるカウンタースターン以外は全部クルーザースターンと呼称して良いことになっています。つまり長門のような水線部が船体上部部分より後方にあるものでも、逆に米新型戦艦のように水線部が船体上部より引き込んだ形式でも、はてまた日本駆逐艦の大部分の艦の様に垂直な形状の艦尾でも「クルーザースターン」と広義に呼称出来ることになりますので、明確にどのような形状を指すとは言えないものがあります。

     一方狭義の意味にとると、クルーザースターンは第一次大戦期の戦艦や巡洋艦等の大型艦に良く見られる船尾形状である水線部の方が長い形状がこれに該当しますが、これはどうもある時期以降「航洋型の艦船(特に巡洋艦)」が多く採用していたことからそう呼ばれるようになった節があります。デストロイヤースターンも同様に一時期駆逐艦に良く使用された艦尾形状を便宜上そう呼んだだけのような気がします。
     なお、狭義の意味ですと、一般的にクルーザースターンと言われることがある米新型戦艦や米空母が採用している船体上部が円形で水線部の方が短い艦尾形状は「クルーザー=スプーン」もしくは「スプーン」スターンと呼ばれるもので、クルーザースターンとは別個の物として扱われています。

    >4

     トランサムスターンは船型によってはクルーザースターンを採用するより抵抗を減少できますので、その線は余り無いのでは無いかと愚考します。
    大塚好古

  6.  皆様 御回答ありがとうございます

    >#5 大塚好古さん

     トランサムスターンとかデストロイヤースターンとかは明確にイメージできるのに対し、クルーザースターンはそれができなかったのですが、おかげさまでその原因が判りました

    >#1〜3 Schumpさん
    >やべえ。マジで間違えたっぽいm(_ _)m

     私の知らない貴重な情報、ありがとうございます
    セミララ

  7.  船舶工学的な船尾形状の区別と、外観識別のための船尾形状の区別の立
    場の違いなのでしょうけれど、「トランサム・スターン」については、水
    線下のキールまで1枚板が伸びているものを、「トランサム・スターン」
    と呼び、水面下に水平に近い部分があり、ナックルをつけているような、
    現在の多くの船に採用されているような形状を「トランサム型スターン」
    と区別する場合もあります。蛇足ながら。
    DMZ


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