QQCCMMVVGGTT
3167 自分の調査ではわからなかったので、皆様に質問させていただきます。板違いでしたらすいません…。@昭和17年1月9日に伊25が撃沈したと報告している米空母A昭和18年11月14日に伊2が艦底起爆電池魚雷で撃沈したと報告している1万5千t級輸送船B昭和20年1月12日に伊58がグアム・アプラ港で上げた戦果

を調べているのですが、具体的な結果が自分の調査能力では判明しませんでした。公式記録ではいずれも該当なし、となっているようですが、民間籍の輸送船の可能性もあると思い、特にBでは特設空母、大型輸送船各1隻轟沈、という米側の非公式の証言があるようなので、何とか知りたいと思っているのですが…もし詳細をお知りの方がいらっしゃれば、教えて頂きたいと思います。

  1.  RohwerのAxis Submarine Successes 1939-1945と言う労作に1と3の攻撃の記載はありますが、ともに該当する記録はないとの事です(2については記載すらありません)。
      http://www.ibiblio.org/hyperwar/USN/USN-Chron/index.html
     にも、該当する記録は載っておりません。
     3で特設空母云々とのことですが、少なくともその日に雷撃を受けて沈没したというものは存在しないと思われます。
     下記での応答を拝見いたしておりますと、充分な知識をお持ちのようでありますので、わざわざ書くほどの内容はございませんが、一応、記させて戴きます。


    hush

  2.  bP.「米国海軍作戦日誌」より昭和1942年1月11日(西経日付)オアフの南西500マイルにおいて潜水艦の雷撃により空母サラトガ損傷(伊6の戦果となっています)、それに対して「太平洋戦争日本海軍戦史 第4巻(潜水艦作戦昭和16年12月〜18年3月)」(昭和25年編纂 第二復員残務処理部)によると伊−25が1月8日にジョンストン島南西600浬付近にて水上母艦を撃沈としていますが、この日に米海軍籍の損害はありません。(民間籍はわかりません)
    昭和25年編纂なので、調査不十分な資料と判断していますが、これが出展ではないかと、ちなみに他の巻は持っていないので確認できません。
     bR.1945年1月11日〜12日に米海軍艦艇で潜水艦による損傷/沈没はありません。(特攻機などによる揚陸艦や駆逐艦の損傷記録はありますが)少なくとも海軍籍ではないですね。
    魂コレクター

  3.  回答ではありませんが、米海軍はJANACの戦後の調査で潜水艦の戦果を完全に洗いなおした結果、潜水艦の戦果は当時の乗員の記録と公式戦果が合わなくなっていますが、日本潜水艦についても同様に「その主張する戦果が架空のものである可能性がある」ことも疑った方が良いかと思います。
     因みに1〜3の戦果は全て公刊戦史でも触れられていますが、その際の調査で全て確認出来なかったとされていますので、個人的にはこれらの報告は戦時に報告された米潜の架空であった戦果と同様の物では無いかと思えます。

     なお、3については伊五八潜の戦果としてでは無く、同艦から発進した回天による戦果として報告されたものです。これについて公刊戦史は、当時ウルシーで補給部隊参謀として活動していた米海軍の提督の言として、その時期に給兵艦の艦底を回天がくぐりぬけて反対舷で炸裂したことはあったが、その給兵艦は損傷を受けることは無かった、と著者に対して述べていたことを紹介しています。
    大塚好古

  4. hushさん、魂コレクターさん、大塚好古さん、回答誠にありがとうございます。
    やはり戦果は軍艦ではないうえ、架空の可能性すらあるみたいですね…。私としては、元乗組員の方の襲撃時の生々しい記録や(伊25)攻撃後誤って浮上し護衛駆逐艦とすれ違ったと元艦長が記述しているので、米側の証言等があるのかなと思ったり(伊2)伊58は言葉足らずでしたが回天金剛隊での泊地襲撃の話で、アプラ港内で爆発があったとの証言や、米退役軍人が上記2隻(輸送船は“油槽船”の誤りでした)が港内で轟沈し生存者は僅かだったと証言しているようなので、これらの状況から、もしや隠れた戦果が…と思っていました。特に回天戦に関しては。
    大塚好古さんの仰る通り架空の戦果として疑う気持ちも持った方がいいですよね。心構えについて大変勉強になりました。ありがとうございます。
    魂コレクターさん、情報ありがとうございます。これから民間籍の船について出来るだけ調べていこうと思います。
    hushさん、私の知識は偏っていたり古い情報であったり、間違っている事もあると思いますので、これからも助言、御教授の程宜しくお願いします。




  5.  アメリカの民間船舶の戦時の被害についてはきちんと情報がまとめられていないのが現状です。
     したがいまして、御質問の部分において該当するものが出てくる可能性は残っております。
     ただ、この資料が出てきたから劇的に日本の潜水艦の撃沈船舶数が増えると言うものでもなさそうです。
     アメリカの民間船舶についてお調べになられるのなら、かなり大変だと思いますので、念の為、書かさして戴きます。

    hush

  6. hushさん、アドバイスありがとうございます。
    民間船舶の調査は、戦時の情報統制(報道禁止etc)の可能性もあるようで、仰る通りかなりの困難が伴うようですね。被害の記載すらされず闇に葬られたなどの事も考えられますし、既に研究家の方々が調査を行ったうえでの今日の状況ですから、素人の私の調査など取るに足らないものですが、気長に気ままに調べていこうと思います。元乗組員の方には申し訳ないですが、架空の可能性も考慮に入れながら…。回答誠に感謝致します。



Back