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3207 46センチ砲の威力についての質問です。
戦艦入門という本(佐藤和正著、光文社NF文庫)の中に出て来るデータ(p65)によると、46センチ砲の水平甲板貫徹力は45口径で231mm、50口径で249mmとなっていました(共に距離は3万メートル)。射距離が同じ場合、長砲身で初速の高い砲から出る弾のほうが目標への落角が小さくなる分、水平甲板貫徹力は低くなると思うのですが、そうなっていません。上のデータが正確なものなのか、正確だとしたらなぜそうなるのか、ご存知の方がおられたら御教授いただきたいと思います。
隼兵

  1.  50口径砲の方が水平装甲貫徹力が勝るように見えるのは、目標とする装甲の材質等を含めて両者の計算条件が違うことによるものです。
     因みに昭和10年に出された「主力艦代艦資料」では同一の条件で計算された数値が出ていますが、これによれば45口径砲は距離30キロでの水平装甲貫徹力は10.2in、対して50口径砲は9.8inとされており、水平装甲貫徹力は45口径砲の方が優位であると判定されています。
    大塚好古

  2.  御回答ありがとうございます。計算の条件が違っていたとは。同じ表に載っているデータを見る時条件は同じと思いがちですが、これから気をつけたほうがよさそうですね。まあ今回のように何かおかしいなと思えるケースばかりとは限らないのでどこまで見破れるか不安ですが・・・
    隼兵

  3. 50口径砲に関して、より重い砲弾の採用は検討されなかったのでしょうか。出展は忘れましたが、50口径砲の採用が見送られた理由の一つとして、「射程が伸びても超水平線射撃になり有効な射撃が行えない」としたものを見たことがあります。米国の50/16”砲のように、低初速高重量弾だと、少なくともこの問題は解決できると思うのですが。45/46cm砲のl-v曲線を延長すると、50口径にした場合初速800m位になりそうです。これから逆算すると、初速780でよいならば、45口径の1.46トンに対して1.53トンくらいに出来そうですが(運動エネルギを同じとして)。
    富士見町

  4. >3
     50口径の予定初速は830m/s前後だったそうです。
     で、大和の計画当時、平行して開発中だった九一式徹甲弾が、そもそも大重量砲弾であるという事実も考えた方が良いかと。
     更なる新型砲弾を新たに開発して膨大な試験を行うという案も中々通り難いのではないかと思いますが。
    SUDO

  5. >九一式徹甲弾が、そもそも大重量砲弾であるという事実も考えた方が良いかと。

    ああ、そう言う風に理解したほうが良いわけですね。
    富士見町


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