空戦フラップについての考え方に陸海軍の違いはさほどありません。
陸軍戦闘機が採用した手動操作の空戦フラップを海軍は実験報告の中で自動空戦フラップに対して「零戦式」と呼んでいますが、旋回中にフラップを適切に使うと有効なことは判明していても、実際に使用すると空戦フラップの短所ばかりが目立つことが多く、手動操作には限界があり実用的ではないと認識しています。
そこでフラップ角度の最適化を図るデバイスとして自動式の空戦フラップ管制装置が導入されるのです。
一式戦や二式戦の空戦フラップと自動空戦フラップとは、ひと世代違うということで、格闘戦至上主義や一撃離脱主義といった戦法の変化とはまた別に扱うべきものでしょうね。
ＢＵＮ