第二次大戦機
B-10
宮崎駿氏の「雑想ノート」で一躍有名になった(?)マーチン B-10 双発爆撃機です。向こうに見えるのはボーイング P-26 ピーシューター戦闘機。どちらも全金属単葉・モノコック構造への過渡的な機体でしたが、出現当初は革新的で世界の注目を集めました。
ダグラス B-18A
ダグラス B-18「ボロ(BOLO)」は DC-2 輸送機から発展した爆撃機。性能が悪くて実戦には出ず、多くは輸送機や練習機として使われていたようです。この A 型は二段になった独特の機首形状から「シャーク・ノーズ」と呼ばれたとか。…あんまり強くなさそうなサメですね(笑)。
A-36A アパッチ
ノースアメリカン P-51 は第二次大戦最優秀と呼ばれる戦闘機ですが、アリソン・エンジンを積んだ A 型は高々度性能が悪く、もっぱら地上攻撃に活躍しました。A-36A は P-51A をベースに急降下ブレーキ装備など対地攻撃に特化した仕様で、「アパッチ」のほか「インヴェーダー」の愛称でも呼ばれました。
A-36A の機首アップ
アリソンエンジン特有の機首上面気化器吸入口、機首下面という変な位置に装備された連装機銃が見えます。さすがにこの機銃は使い勝手が悪く、多くの実戦機では取り外されていたようです。主翼上下に広げられた急降下制動板は「バーベキュー網」の渾名で呼ばれ、急降下時に空気摩擦が発する金切り音はドイツ軍を恐怖に陥れました。
P-38L
「尻尾の裂けた悪魔」と呼ばれたロッキード P-38 戦闘機。写真状態が悪いです。
B-17G
"Shoo Shoo Shoo Baby" というノーズアートがありますが、写真状態はあまり良くないです。左には上部銃塔の展示もあるのですが、場所が悪く暗くてまともに写りませんでした(泣)。
P-61C
ノースロップ P-61 ブラックウィドウはアメリカ初の本格夜間戦闘機…黒塗りが災いして写真状態はすごく悪いです(_ _;)。
F-82B ツィン・ムスタング
ノースアメリカン F-82 ツィン・ムスタングは名機 P-51 を二機つなげた双発複座戦闘機ですが、胴体は新設計で延長されています。上にぶら下がっているのは「ダート・ターゲット」と呼ばれる機関砲射撃用の曳航標的です。
B-29 "BOX CAR"
B-26(左)、A-20(右) の向こうに、ボーイング B-29 がジュラルミンの地肌を不気味に光らせています。"BOX CAR" は 1945 年 8 月 9 日、プルトニュウム原子爆弾 "FAT MAN" を長崎に投下した機体です。
B-29 "BOX CAR" 機首アップ
SALTLAKE-NAGASAKI という漫画が描いてありますが、長崎原爆の即死者は推定7万5千名…。この数字を思うとき、漫画の無邪気さには憤りを通り越して哀しさを感じずにいられません。
原子爆弾
左が広島に落とされた「トール・ボーイ」、右が長崎に落とされた「ファット・マン」のレプリカ。上に見えるのは B-29 "BOX CAR" の尾部。ここの展示はあくまで原爆投下作戦の概要と戦略的意味だけで、原爆が起こした惨劇については触れていません。果たして、この子供たちは何を学ぶことができたでしょうか…。
B-29 の胴体
ボーイング B-29 の胴体前半が輪切りにされ、内部を見学することができます。
B-29 爆弾倉の断面図
黄色いタンクは酸素ボンベ、爆弾架にくっついているのは 500 ポンド(250Kg)爆弾。B-29 は与圧されているので飛行中に爆弾倉内をノコノコ歩いて前後乗員室を往復することなどできず、上方に見える黒い連絡トンネルを這ってゆく必要がありました。
Fw190D-9「ドーラ」
フォッケウルフ Fw190D-9 は第二次大戦中最高の呼び声高いドイツ戦闘機です。脚もとに置かれている奇妙なミサイル状の物体は、ドイツが大戦中に試作した X-4 空対空誘導弾です。
Bf109F
メッサーシュミット Bf109 は第二次大戦ドイツの主力戦闘機で、F 型は中期生産型。丸い翼端と大型のスピナー、コブのない機首ラインが特徴です。
マッキ MC.200
イタリア独特の砂漠迷彩に身を包んだマッキ MC.200 戦闘機。日本陸軍「隼」に相当する軽武装の戦闘機でした。右側にあるのは北アフリカで連合軍から恐れられた Flak36 88mm 高射砲とその弾丸です。