日本海軍十八試陸上偵察機 景雲

景雲

 第二次大戦中にドイツがさかんに試みたことを日本でもやってしまった 機体。
 もともとの発想は、やはりドイツからの輸入機「He119」をヒントにしています。 元々が「DB601」である「アツタ」30型エンジンをキ64とは違って並列に 連結した「アツタ」70型エンジンを胴体の中央部に搭載して機首の6枚羽プロペラ を駆動して高速を得ようとした偵察機です。
 この機体もキ64同様、エンジンの火災で満足な試験飛行ができないまま終戦に なりました。本来ならもっと早くに試作が中止されていたはずなのですが、将来 ジェット化するという前提の元に開発が続行されていました。

 それにしても、ドイツが結局この「双子型」エンジンをものにできなかったことを 考えると、日本での実用化は望み薄だっただろう機体ですね。まだ、ジェット化案の ほうがましそうな気がするのは私だけでしょうか?(って、ニュースキャスター!?)


諸元
全幅(m) 14.00
全長(m) 13.05
自重(s) 6,015
全備重量(s) 8,100
エンジン 愛知「アツタ」70型 液冷倒立2V型24気筒
最大速度 741Km/h(10,000m)
航続距離 3,610q

もちろん、性能は推定値です。