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バウアー中尉(00/9/2 14:34)
> 大型爆撃機の大編隊による戦略爆撃とは、実は極めて効率の悪い > 戦争手段ではないでしょうか。あれだけの大型機を多数製造し、 > 一機あたり10人近い(しかも無線・航法・爆撃・銃撃など > それぞれの分野の専門教育が必要な)乗員を養成し、滑走路を > 敷設し、燃料・弾薬・予備部品などを揃えるのに必要な資金 > 資材は膨大です。それだけの労力を果たしても爆撃機が常に > 目標を捕らえるとは限りませんし(航法ミスや悪天候で爆撃行が > 失敗する率は非常に高い)、護衛戦闘機を付けても被害がゼロで > 済むわけではありません(しかも護衛戦闘機の製造・整備・乗員 > 育成のコストが必要だ!)。 > > 確かにドイツや日本の工業地帯は戦略爆撃の洗礼を受けて大きな > 被害を受けましたが、その被害は戦略爆撃機運用に投じられた > 労力に見合うものだったのでしょうか?ドイツにおいても日本に > おいても生産力低下に致命打を与えたのはむしろ海上封鎖による > 資材資源の枯渇であり、生産設備の破壊は二次的な要因に過ぎ > なかったように思えます。 > > 一般市民を対象にした無差別爆撃による戦意低下の効果はまた > 別かも知れませんが…。極論すれば、女子供や老人を焼き殺す > 行為が果たして実際にその国の戦争継続能力を低下させるもの > なのでしょうか。ドレスデン・ハンブルグにせよ東京や大阪の > 無差別焼夷弾爆撃にせよ、それが行われた時点において既に > 戦争の勝敗はあらかた決定していたように思えます。 > > 戦略爆撃という行為は、強大な生産力を戦火の及ばない後方に > 擁して始めて実現できる、非常に贅沢な戦争手段なのではない > でしょうか。その効果は大きいかも知れませんが、それに必要な > コストも膨大であり、必ずしも効率のよい戦争手段ではないと > 思います。
私も、ことWW2の通常兵器による戦略爆撃については、効果について大きな疑問があります。 なにせ対ドイツ戦で失ったB17,B24は、8000機以上で、さらに戦死者は、3万人以上だったと記憶します。上げた効果はこれに見合わないものとおもわれます。またこんなことが力押しでできるのは アメリカのみであったのではないでしょうか。 対日戦においても、機雷と潜水艦による封鎖の方がずっと効いたと思います。
やはり戦後、核兵器の使用を前提とするならば、確かに意味は大きいと思いますが。何か混同して 語られているような気がしてなりません。
少なくとも当時の技術では、都市や工業地帯の通常爆撃のみでは、相手の戦争継続能力を粉砕することはできず、また力押しでやったとしても、はっきり言って効率はよくないと思います。
戦後も書物にしても、勝った側の関係者は、自分たちの組織を守るためにいいことしかいわないんじゃないでしょうか。なんせお役人だもんね。
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