謎の<軍艦カード>

例によって良く分からない65000おまけ


 先日、こんなものを手に入れた。「軍艦カード」と云うものらしい。厚紙のケースに、軍艦その他帝国海軍兵器写真のカードが31枚入っていると云うものだ。画面の大きさはほぼ原寸であるが、大きさのイメージを掴んでいただくため、身近な対照物と並べてみる。

 主筆が愛用している<エコー>と、カードの一枚(軽巡洋艦 五十鈴)を並べてみた。このサイズであるから、原寸サイズで画像取り込みをしてみたところで、得られる情報はたかがしれているし、そもそもこうやってカードになるくらいの写真であるから、<お宝>などと云えるものでも無い。「こんなもんがあったんだよ」「へー」と云う程度のものでしか無い。
 とは云え、これで終わりにしてしまうと、ただのガラクタ自慢になってしまう。このカードが云う<軍艦>がどんなものを指しているのか、以下にご紹介していく事にする。

 やはりトップバッターはみんなのアイドル戦艦でなくてはならない。<大戦艦 長門、陸奥>のコンビ。軍艦ファンであれば、たちどころにして、どっちがどっちであるかを識別出来るのであるが、私は説明が付いていないと正直区別が出来ない(笑)。
 長門・陸奥に関する資料は持っていないのだが、デルタ出版「日本軍兵器総覧(二)」で大正13年に煙突改装を行ったとあるので、その後である事は確かなようだ(笑)。
 鑑賞のポイントは、なんと云っても<大戦艦>と云う今時誰も使わない呼称に尽きる。


 同じく<大戦艦>の扶桑と山城である。この二艦、同型艦なのであるが、御覧の通り、見た目が全く違っている。これは云うまでも無く、改装の有無によるもので、学研「扶桑型戦艦」の記述を参考にすると、扶桑は大正14〜15年頃の姿となるのだが、山城は大正12年頃になるのだろうか?大正〜昭和初期の外観の変遷に関する資料が無いし、それとこの小さい図版と見比べる目玉も無いのであった(笑)。


 こちらは<大戦艦 伊勢、日向>の勇姿。学研「伊勢型戦艦」を見ているのだが、前部マスト附近の形状から、これも大正末期頃の撮影と推察される。


 巡洋戦艦金剛型。上は<金剛、比叡>下は<榛名、霧島>である。金剛のみ排煙よけの覆いが付けられている。資料が無いので何も書かないが、やっぱり大正末頃なのだろう…。


 次ぎは巡洋艦シリーズなのであるが、現在我々が<帝国海軍の巡洋艦>として思い浮かべるそれではなく、見ての通り、旧式戦艦達である。上は<八雲>、下が<磐手>である。


 やはり<巡洋艦>と云う言葉が似合わない艦が続く。上は<日進、春日 同型>、下は<浅間、常磐 同型>である。冒頭の<大戦艦>達と比較しても、古いなあ、と思ってしまう。


 軽巡洋艦達。正直なところ模型映えのしない地味な艦であるが(ファンの方々、ゴメンナサイ)、上の<巡洋艦>に比べると、さすがに速そうに見える。左上が<軽巡洋艦 大井、球磨、多摩 同型>、その右は<天龍、龍田 同型>、左下は<軽巡洋艦 北上>、右が<軽巡洋艦 川内、神通 同型>である。


 上から<帝国軍艦 夕張>、<最新飛行機母艦 鳳翔>、<最新駆逐艦>の新しいモノ三種(笑)。夕張が<帝国軍艦>と何処にも分類されていない事に注意。色々な艦と並べて見ると、あらためてこの艦のカタチの異色さがわかる。私が模型屋に出向いてプラモデルを買ってしまったくらいだから、本当なのである(笑)。



 <軍艦カード>なのであるか、軍艦以外の兵器もある。以下は航空機のコーナーである。

 上<アトラス飛行船と飛行機>、下<海軍係留気球>。今日<帝国海軍の兵器>特集をすれば、まずその他諸々に押し込められてしまう兵器達であるが、この時代では、まだカード一枚を張るくらいの実力はあった(らしい)。


 上から<魚雷用飛行機三葉十年式>、真ん中は文字が読めないので書かない、下が<ビッカースバイキング水陸両用海軍飛行機>と云う、これまた今時誰も知らないような飛行機達である。なんにせよ、もっと別な飛行機があるだろう、と云いたくなる取り合わせである。


 最後は<掃海艇>、<魚型水雷発射の光景>、<最新式潜水艦>と水雷関係で締めてみた。まあ海モノは知識も無いので、こんなものである。
 このカードが発売されていた時期であるが、軍艦の写真から考えると、大正13〜15頃と云う事になるのだが、なにせこのカードには、おなじみの重巡洋艦がまったく登場しないのである。そのあたりの事情を勘案して、大正末〜昭和初と推測してみる。しかし<最新!>と謳っておきながら、中身を見ると一世代前、と云うのは良くある話であるから、断言はまったく出来ない。

 今回は本当に<こんなモノがありました>と云う以外の何物でも無い。まさに<おまけ>の王道を行く企画では無いだろうか(笑)。

残り2枚は何でしょう?