フリードリッヒ=デア=グロッセ級戦艦

フリードリッヒ=デア=グロッセ


  基準排水量  57,900t       機関出力     198,000馬力
  満水排水量  66,700t       最大速力     30.1ノット
  全長     266.0m        航続距離     9,000海里/16ノット
  全幅     36.2m
  装甲厚    舷側  380mm(16度傾斜)  甲板170mm
  武装     主砲  60口径38.0cm砲 連装5基 10門
         副砲  55口径14.9cm砲 連装6基 12門
         高角砲 65口径10.5cm砲 連装8基 16門
  同型艦    <フリードリッヒ=デア=グロッセ>
         <ロスバッハ>
         <ツォルンドルク>
         <クネルスドルフ>

 
  
  
  1938年ドイツは英海軍を仮想敵とした海軍拡張計画Z計画を開始、本級はその主力艦として計画された。
  当初の計画では40.6cm砲連装4基8門の戦艦となるはずだった本級が今日知られるように改設計された
  のは元をたどればソ連が海軍の拡張をはかったためである。1931年の満州侵攻によって英・日と対立を深
  めたソ連はソビエツキー=ソユーズ級戦艦(47,000t 40.6cm砲9門 27ノット)3隻の建造
  を始めとする海軍拡張を開始し英・日もこれに対抗し1936年米国と協議の上で海軍軍縮条約を失効、かく
  して列強すべてをまきこんだ建艦競争がはじまった。当面の敵たる英国もキング=ジョージ五世級戦艦(39,
  800t 40.6cm砲9門 28ノット)5隻を建造中でかつさらなる新戦艦の設計を始めたとのことで
  ある。これでは本級がでそろっても英国の40.6cm砲艦は数の上で2倍近い優位をたもつことになってし
  まう。そこで前2級の砲撃力を強化して数の差をうめるべく新型38cm砲を開発し本級にはこれを連装5基
  10門搭載することになった。この新型砲は砲身長が60口径と戦艦主砲としては類を見ない長砲身砲で砲命
  数がかなり低い(100発前後)という欠点こそあるものの初速は秒速1000mにせまるなど性能は冠絶し
  ており近距離砲戦においては英国のライオン級戦艦(51,270t 40.6cm砲11門 29.5ノッ
  ト)の50口径40.6cm砲を上回る威力を発揮した。第2次大戦が始まった1944年5月の時点で本級
  は3番艦<ツォルンドルク>までが就役しており前2級の改装も完了していた。この60口径38cm砲58
  門の威力をもって同年8月におこったフィッシャーバンク海戦にて英高速戦艦隊を打ち破っている。だがその
  後の英本土攻防戦においてはビスマルク級やシャルンホルスト級戦艦が地上部隊への攻撃やそれにともなって
  発生した数々の小海戦において活躍したのに対してさしたる働きをしていない。これは前2級が「通商破壊戦
  用艦兼準主力艦」という目的で建造されたのに対して本級は純粋に「主力艦」として建造されたためである。
  ゆえに軍上層部は本級の温存にこだわり戦局になんら関与することができなかったのである。かくして戦況が
  悪化するなか1946年4月ようやく起こった決戦アイルランド沖海戦にさらなる主力艦<フォン=シュリー
  フェン>(99.000t 50.8cm砲8門 29.9ノット)と共に本級も参加したが圧倒的戦力を誇
  る米艦隊の海空同時攻撃にさらされ独海軍は事実上消滅した。本級のうち1番艦<フリードリッヒ=デア=グ
  ロッセ>のみは終戦まで生き残ったが米軍に接収され水爆実験の標的となり最後をとげた。

  初投稿させていただきますlucky・longです。この作品の世界は満州事変を起こしたのをソ連にして
  独・ソ・伊 対 英・米・日で第2次大戦やったということにしてます。さらに各国の新戦艦第2クラスをだ
  すため1944年からというちょっと反則ぎみな設定になってます。下に簡単な年表を書きます。

  追記 一部文章がぬけてました。館長さま並びにこの作品を読んでくれた方々におわびいたします。

  1920    ソ連邦成立
  1931    ソ連 満州に侵攻(これにより日本は大陸への足がかりを失い英・米に接近する)
  1934    ソ連海軍拡張始める
  1936    英米日協議の上海軍軍縮条約を失効
          独ソ共同防衛協約締結
  1943    独ソ伊三国軍事同盟締結
  1944.5  独 仏およびデンマークに侵攻 大戦勃発
          英対独宣戦 第2次英日同盟締結 日対独宣戦
       6  仏陥落 独対英本土空爆開始
       7  ソ伊対英宣戦 独ソ東欧およびトルコに侵攻
       8  フィッシャーバンク海戦(英本国艦隊対独ソ艦隊 独ソ側辛勝)
       9  独ソ英本土上陸 
          クレタ島攻防戦 イラクリオン沖海戦(英艦隊による侵攻船への夜間襲撃 ソ艦隊阻止)
      11  エジンバラ包囲
      12  米連合国側に参戦 英本土に大部隊投入
  1945 2  アランヤ沖海戦(地上攻撃をしたソ艦隊を日艦隊が迎撃)
       4  アダナ攻防戦開始

          英本土およびトルコにて血みどろの攻防戦つづく
             +大西洋および地中海にて通商破壊・護衛戦 

      11  ソ連軍アダナ攻略失敗
  1946.3  連合国シシリー島に上陸
       4  アイルランド沖海戦(大規模船団をめぐる米・独海軍全力決戦 米軍勝利)
       5  伊無条件降伏
          独ソ英本土より撤退
      12  連合軍イスタンブール奪回
  1947.7  連合軍オデッサ侵攻
       8  キールに原子爆弾投下 独無条件降伏
      10  ボーゼンの惨劇(ソ連軍による原爆使用阻止のための毒ガス大量使用作戦)
  1948.6  モスクワ占領 ソ連政府オムスクに移転 以後ウラル山脈をはさんで膠着状態に
  1949.1  連合国占領地にてロシア共和国成立。第2次世界大戦事実上終結

  つたないお話にお付き合いいただきありがとうございます。