第二次大戦開始直前、軍縮条約の期限が切れたために世界中の先進国は造船ラッシュが相次いだ。
その中で一九三八年一〇月、日本海軍は『新八八艦隊計画』を立案した。これはかつてワシントン
条約のために計画そのものが頓挫した『八八艦隊計画』を復活・更新させた物であり、一九四三年まで
に戦艦八・空母八を建造させる物であった。
欧州では すでにナチスがビスマルク級以上の戦艦の建造を始め、同盟国イギリスとの共同戦線を
張る上で、計画はすんなりと海軍首脳部に受け入れられ、その後すぐに国内の海軍工廠と造船所には
『大和』級戦艦四隻、『空知』級巡洋戦艦四隻、『土佐』級大型空母八隻を始めとする軍艦の建造計画
がまいこんできたのだった。
恐慌後アジアを中心にシェアを延ばし始めた重工業力で得た資金と、中華民国とフィンランドに売却
した『伊勢』級を始めとする旧式艦の代金がこの大量生産の軸となったのである。
そのなかでも欧州情勢が一触即発の時期に起工された『大和』級の『武蔵』と『空知』級の『日高』
を始めとする一二隻はいち早く欧州にたどり着けるようにとアメリカ東海岸で建造された最後の外国
建造艦であった。
『空知』級は八八艦隊の巡洋戦艦『十三号艦』の更新設計艦であり、四十六センチ砲を搭載した巡洋
戦艦であった。攻撃力こそ『大和』並だが、『十三号艦』より重量が増し、建造費を抑えるため、全艦
防御力には難点が残り、計画上より薄いのものになってしまった。
だが、それでも40.5cm砲の直撃に耐え、『アイオワ』級やドイツのH型戦艦に対抗しうる『東洋一の巡
洋戦艦』であった。
その外見は『大和』に準じた船型であったが、アメリカ発注の『日高』のみは設計図が行き渡らずに、
他のアメリカ発注艦と同じく基本条件をクリアする艦であれば主設計は各造船所に任せる方式であった。
こうして建造された『日高』は欧米風に洗練されたパゴダマストをもち、『アイオワ』級や『ヴァン
ガード』級のような二本煙突を備えた「和洋折衷」の外見であり、電探能力や居住性も他の『空知』級
より上であった。
だがアメリカに四十六センチ砲の製造技術がないため、主砲の設計図は一般商船『琴平丸』を使っての
輸送となり、これがネックとなって『武蔵』ともども竣工が遅れてしまったという。
一九四二年に竣工した『日高』は、帝国海軍第七機動艦隊の旗艦として欧州の戦場へ向かい、バレンツ
海海戦、北岬沖海戦、H型戦艦追撃戦、ドイツ本土攻撃などの任務が課され、戦艦シャルンホルストを
はじめ大小あわせて一三隻の艦艇を撃沈した。
一九四六年一二月、『日高』を含むアメリカ建造艦達は日本に初帰国する。その後『日高』は大湊鎮
守府に所属し、北方警備に勤めた。
一九九三年に老朽化と維持費の問題で除籍、その船体は小樽港に永久保存された。
巡洋戦艦『空知』級・『日高』要項
全長:235.5m
全幅:32m
基準排水量:41,506t
機関:ジェネラル・エレクトリック社製ギヤードタービン4基4軸
最大出力:212,000hp
最大船速:31.4kt
兵装:
46cm連装砲4基8門
15cm単装両用速射砲10基10門
9連装対潜ロケットランチャー2基
レーダー連動20mm3連装対空機銃23基69門
水上機:2機
乗員:1952名
建造所:クィンシー造船所
あとがき
これで4度目、初の大型艦に挑んだろしあです。
こいつは私のサイトで書いている小説の中で主人公の母艦になる艦で、オリジナル版をこっちに乗せて
みました。
しかし、これを作るのに結構かかった気がするな。今までで最長か?
なにせろしあの大半の艦は元は授業中にノート後ろの方に描いた落書きですから。それを昇華させると
なると…
一応ドット絵にするに当たりモンタナと大和を足して2で割ったような艦にしてみましたけど、元の
落書きは酷かったなぁ……これを書いた当時俺は何を思っていたんだ?というくらい酷い艦影で、ほぼ全
箇所訂正しましたから。
次あたりは客船に挑戦してみます。
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