日本帝国海軍 特設巡洋艦〈蛟龍丸〉
Imperial Japanese Navy Marchant Cruiser “Shinshu-maru”


「特設巡洋艦 〈蛟龍丸〉」

【建造経緯】
 〈蛟龍丸〉は東洋汽船が建造した〈神州丸〉級の第3番船にあたる。
 1940年に竣工した本艦はそのまま特設巡洋艦籍に入り、所要の改造の後、北方海域での哨戒任務に投入された。なまじ普通の貨物船とは異なり、本艦は装甲を持ち、速力30ノットを発揮できる『巡洋艦』だったから、この種の任務にはうってつけだった。
 本艦をとりわけ有名にしているのは、1945年に霧に乗じてダッチハーバーに義烈部隊を上陸させ、B29を多数地上破壊した『義烈作戦』であろう。この作戦により、ダッチハーバーからの戦略爆撃が一時的に不可能になり、合衆国との休戦協定締結に好影響を与えたことは言うまでもない。
 上図はこの作戦での本艦の状況を示すものである。合衆国海軍流の迷彩塗装を使い、偽装に一役買っている。なお、特設巡洋艦編入時に〈神州丸〉で実施された後部上構の延長はなされていない。
 休戦後、本艦は徴用を解除されたが、かつての〈西京丸〉と同様、乗船希望がひっきりなしで、東洋汽船の広告塔的存在となっていた。
 しかし、時代の変遷は客船に退場を迫り、本船も1968年引退。保存も検討されたが、経費や場所の都合がつかず、結局解体された。

【作者コメント】
 ふと何気なく思い付いた迷彩版〈神州丸〉です。
 もともと、〈神州丸〉を描いたきっかけは、人気投票で〈興国丸〉に1票投じてくださった方がいらっしゃったからです。それは大変励みになりました。
 まだ私の作品は上位に入ってはいませんが、いつか自他共に認める秀逸な作品を完成させたいですね。

2000年11月11日記。