日本海軍条約型重巡試案 仮称艦名「剣」
「剣」

諸元

基準排水量 : 10,000t
全長    : 201.6m
最大幅   : 18.9m
吃水    : 5.9m
主機    : 艦本式オールギアードタービン4基/2軸
主缶    : ロ号艦本式重油専焼缶6基
出力    : 65,000馬力
速力    : 29kt
航続力   : 7,000浬/14kt
兵装    : 50口径20cm連装砲6基
        45口径12cm単装高角砲4基
        61cm3連装固定魚雷発射管2基
        水上機4機
        射出機2基
装甲    : 舷側 127mm
        甲板  38mm
        砲塔  25mm


 ワシントン軍縮条約締結直後、日本において設計された中小国向け輸出用条約型巡洋艦。中小国における旗艦としての運用を想定しているため、速力よりも火力と防御力に重点を置いている。
 仮称「剣」級と命名された同設計案は、同時期設計されていた「妙高」級を原案として大幅に改正を加えたものである。

 簡単に説明すれば、機関部を「妙高」級のきっかり半分に減らし、浮いた重量と空きスペースを主砲塔増加に充てた砲戦力強化型巡洋艦である。
 機関部半減で浮いた重量は、主砲塔1基分の増加ぐらいではまだ余るので、船体を後部まで全通の平甲板として予備浮力を増大させる。
 機関部の配置としては、4番砲塔と5番砲塔の間に機械室を配置、6番砲塔の後方に缶室を配置している。
 1番砲塔弾薬庫から最後尾の缶室までの全長は、「妙高」級の1番砲塔から5番砲塔までの全長より短く、ヴァイタルパートの圧縮につながっている。このため、舷側装甲は「妙高」級よりも厚くなっている。

 仮称「剣」級の問題点は安定性である。機関部を半減して浮いた重量で火力強化を行なったため重心が上昇し、若干復元性が悪化している。