英国海軍航空戦艦「リチャード獅子心王」

リチャード獅子心王

開発企画:
軍縮条約明けとなる1936年、英国海軍は、戦争必至とみて 「実戦的」な主力艦を模索していた.
戦艦は35000トンにこだわる必要はないのだが、 さりとて、往年のインコンパラブルのようなものを企画して へたに米国などを刺激したくもない.
また、空母は、本格的な空母機動部隊の格闘事例がないため、 ひたすら机上の議論が重ねられていった.
結果「高価な空母が1000ポンド爆弾1発で行動不能になるのは 耐え難い」ということになる.
戦艦は、常に空母部隊と同一行動することになる.
ならば、38000トンの新戦艦と、30000トンの装甲空母を 別に建造する必要がないのではないか?
両方合わせれば、経費は20%以上節約できる.
こうして、色物K.リチャード級4隻の建造が決定していった.

運用思考:
この53000トン、満載時に67000トンに達する航空戦艦の 主砲にはどんな意味があるのか?
という議論には、北海での気象統計が回答となった.
曰く、1年のうち25%に相当する日数は、航空機による作戦が 不可能である.そのときこそ、主砲の出番であろう・と.

兵装:
主砲にはさまざまのプランが検討された.
最後まで有力だったのは、新設計の17インチ(43.2cm)連装x3基案 である.しかし、経費が掛かりすぎ、ために既存の14インチ砲に おさまった.
高角砲は、砲弾に目でもつかない限り実質的な意味がない.
ここでは、礼砲および対空戦闘時の士気高揚を目的として、 連装x6基を搭載するにとどまっている.

設計:
艦体幅40mの甲板上に、右舷にオフセットして主砲・艦橋構造物を セットしても、飛行甲板は充分ではない.
そこで、左舷に10mの張り出しを設け、これで、幅30mx長さ250m の飛行甲板を得た.
なお、この設計は、後にアングルドデッキに発展する.
荒天時には、前方エレベータの使用ができなくなるが、 それはやむを得ない.