ドイツ空軍超長距離爆撃機
メッサーシュミットMe266



 メッサーシュミット社では、「アメリカボムベル」の候補機としてすでにMe264を開発していた。しかし、同機が「とりあえずアメリカまで行ける」研究機的なものに過ぎないことはメ社も承知しており、こちらは偵察用途に転用することとし、別途本格的な爆撃機を開発することにしたのである。

 この決定には、ナチスと特に親密な関係にあったメッサーシュミット博士が入手していた「画期的な新型爆弾」に関する極秘情報も絡んでいた。それを積むためには長さ4m以上の爆弾倉と5t近い搭載量が必要となるであろうとの予測を聞かされた博士は、あえて要求仕様を超えた搭載能力を持った爆撃機を作り、唯一の新型爆弾搭載可能機として確実な採用を目指したのである。

 計画当初は全翼機とすることも考えられたが、大量の燃料の消費と爆弾の投下に伴う重心変動を考慮すると尾翼が必要であるとの結論に達した。しかし、全翼機案の収納効率の良さは捨てがたく、結局、胴体をなくして巨大な主翼の中に全てを収め、尾翼は細いテイルブームの先に取り付ける形態が採用された。

 乗員は6名。爆弾倉を囲むように作られたコの字型の与圧キャビンに乗り組むこととされた。防御用の機関銃塔は上下面に各2つ設けられたが、下面のものが直接操作式(単装)であるのに対し、上面のもの(連装)はプロペラ回転面を避けてキャビン外側に配され、リモコン式になっている。

〜諸元〜

翼幅58.2m
全長24.9m
全高7.00m
最大離陸重量70,456kg
発動機ダイムラーベンツ「DB613H」倒立V双子24気筒
離昇出力3800hp×3
最高速度567km/h(高度8,000m)
航続距離(爆弾2t+爆弾倉内増槽)16,700km
防御武装モーゼルMG151/20機関砲×6
爆弾類最大5,000kg(SC2500×2まで)