1937年に、RLM(ドイツ航空省)はBf110の後継となる機体を非公式ながら
各メーカーに打診していた。この要求は1938年8月に公式要求となって
機体案の公募が開始される。
 この計画にメッサーシュミットは二つの案を提案している。一つは
オーソドックスな双発機案で、無難に多用途をこなすことを意図していた。
(後にMe210として知られるようになる)
 もう一つは、遠距離制空戦闘機としての性格を強く押し出したものであった。

 戦闘機の最大の武器はその襲撃能力、つまりは速度と運動性の調和にある。
 彼はそれを極限まで推し進めてMe109、そしてMe110を生み出し、成功したのである。
 制空に必要な能力。それは速度である。そして、横転能力。
 従来の双発機はこの横転性において大きく見劣りしていた。
 エンジンを縦に接続すれば、大馬力単発と見なすことができる上、正面投影
面積も減らせて抵抗が減少する。さらに、片肺時の安定性も問題はない。
 さらに、主翼面積も思い切って33平方メートルまで減らしている。離着陸
速度の増加に対しては、前縁スラットと、後縁全部をフラップにすることで
対応した。横操縦はスポイラーで行う。

 このような努力の結果、形状抵抗をBf110の80%程度に押さえることに成功。
 推算値ながら、軽荷重状態であれば高度4000mで時速700km/hを狙える設計だという。


諸元 全幅:14.3m 全長:11.7m 翼面積:33.3m^2 発動機:DB601N ×2 武装:MG151/20×4 MG131×2(尾部動力銃座) 自重:6.053t 全備重量:7.58t 航続距離:1500km